フジ&マックスバリュ西日本の統合とイオンの存在感
2021年9月1日。
急に涼しくなった。
10月中旬並みの気温。
今日は防災の日。
そして今週は防災週間。
98年前の1923年(大正12年)、
9月1日に関東大震災が発生した。
リスクマネジメントの心構え。
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。
それが今日の在り方。
商人舎流通スーパーニュース。
フジ&イオンnews|
2024年3月にマックスバリュ西日本と完全統合
昨日のH2Oと関西スーパーに続いて、
小売企業の経営統合の発表。
商人舎オフィスにFaxが入って、
午後4時半から緊急記者会見が開かれた。
東京と松山の二元中継。
それを聞いただけで、
ピンときた。
そうイオン㈱と㈱フジの統合だ。
イオンからは岡田元也会長。
吉田昭夫社長。
そしてマックスバリュ西日本㈱の、
平尾健一社長。
フジからは尾﨑英雄会長。
山口普社長。
私たちには松山会場の映像が映り、
尾﨑さんを中心に、
左に山口さん、右に平尾さん。
岡田、吉田両氏は、
スクリーンで登場。
現時点ではイオンがフジの筆頭株主である。
それを合併に向けて、
株式交換やフジの会社分割などを行う。
昨日のH2O&関西スーパーと同じだ。
来2022年3月1日までに、
現在のフジは共同持株会社フジとなる。
この共同持株会社フジは、
マックスバリュ西日本と株式交換を行い、
分割した新事業会社フジと、
マックスバリュ西日本を子会社とする。
つまり持株会社体制へ移行する。
この共同持株会社フジが、
イオンの連結子会社となる。
最終的には2年半をかけて、
2024年3月までに、
事業会社フジとマックスバリュ西日本が合併。
統合新会社が設立される。
フジとイオンは2018年10月に、
資本業務提携を結んだ。
イオンはフジの株式を15.0%取得し、
フジはマックスバリュ西日本の株式を、
7.6%保有した。
フジの連結営業収益は3154億円、
マックスバリュ西日本は5632億円。
単純計算では8786億円規模になり、
1兆円が視野に入る。
「中国・四国No.1のスーパーリージョナルリテイラー」
それが目指す企業像だ。
結果として、
イオンの存在感は高まる。
岡田元也、尾﨑英雄両会長は、
ビジョンの見える発言をした。
吉田昭夫、山口普、平尾健一3社長も、
極めて手堅い説明をして、
将来像を確かにした。
その詳細な内容は急遽、
9月10日の月刊商人舎9月号で、
掲載することにした。
もちろん結城義晴の分析と見解も、
総括的にまとめるつもりだ。
今日の商人流通スーパーニュースには、
例によって【結城義晴の述懐】を書いた。
月刊誌で分析するので、
シンプルな述懐だった。
「小売業の革新は地方がけん引する」
対するローカルチェーンも、
のんびり構えてはいられない時代が来た。
拙著『コロナは時間を早める』に、
書いた通りのことが今、起こっている。
私は予言者ではない。
ピーター・ドラッカー先生が言うように、
モニタリングを続けてきた。
もう45年になる。
そうしたら最近、
「すでに起こった未来」が見えてきた。
それを書いた。
もちろんその「未来」への考え方、
対処のための戦略も、
この本には書いてある。
現在は三刷り段階だが、
そろそろ四刷りとなりそうだ。
岡田さんは、
「時間が早まる」ことを指摘し、
トランスフォーメーションを語った。
尾﨑さんは、
「規模の経済と範囲の経済」を、
ベースにした論述を展開した。
私の持論や私の言葉が使われる。
広まっている。
それはちょっと誇らしいことだが、
私は予言者ではない。
予言者でありたいとも思わない。
ひたすらモニタリングを続ける。
そして「すでに起こった未来」を見る。
それがいい。
それだけでいい。
それが世のため、
人のためになれば。
〈結城義晴〉