「岡田徹詩集」を読む。
岡田徹詩集。
昭和33年2月20日第一刷。
いつも手元に置いて、
拾い読む。
岡田徹は明治37年2月3日、
東京に生まれる。
大正10年、早稲田実業学校、
同専門学校を終えて、
井関十二郎の「実業界」に筆を執る。
昭和2年、雑誌「商店実務界」を創刊主宰。
昭和4年、花王石鹸長瀬商会広告部に入る。
昭和13年、雑誌「商店界」編集長となる。
昭和19年、転廃業商業者を率いて、
千葉県下に帰農。
昭和25年、公開経営指導協会の常任理事となる。
同年、「商店経営」の主幹に就任。
昭和28年、初めて商業界ゼミナール講師となる。
昭和29年、中小企業診断協会常務理事に選ばれる。
同年、通算業中小企業診断員登録審査員となる。
昭和30年、1月号より雑誌「商業界」社友となる。
昭和32年、第19回商業界ゼミナールにおいて、
最後の講演を行う。
昭和32年3月29日、永眠。
岡田徹詩集は岡田の最後の講演に向けて、
倉本長治が編集、出版した。
商人の姿に
今日の仕事は
あなたの今日の仕事は、
タッタ一人でよい
この店へ買いにきてよかったと
満足して下さるお客さまを
作ることです。
あなたの店があるおかげで
一人のお客さまが
人生は愉しいと
知って下さることです。
恥じることはないよ。
その
小さなあなたの店に
人の心の美しさを
一杯に満たそうよ
――これを受けて、
結城義晴「Message」。
小さな店
小さな店であることを
恥じてはいけない。
ただ、その小ささが、
お客さまに迷惑をかけていないかを
いつも気にかけておこう。
やがて、
少しずつ大きな店に
生まれ変わってゆくために。
ふたたび岡田徹詩集より。
わが商売の姿
繁盛しようと
思うことなはい
思うべきは
今日もまた
人の心の美しさを
わが商売の姿と
したいことである
第一歩から
あなたはモウ一度
商人としての第一歩に
立たなければ、いけない。
一人一人のお客が
あなたの売り手としての立派さに
ほれぼれとして
見とれる――そういう商売の仕方と
いうものを
あなたは解らなければ、いけない。
商売の道
今日死ぬという日
子供たちをあつめ
おとうさんは
立派な商人だった
と
この一言を
いいのこせる
美しい商売の道がある。
感謝して合掌。
〈結城義晴〉