商人舎ミドルマネジメント研修会、大阪で再開!!!
目覚めると、
大阪弁天町のアートホテル。
46階からの眼下の景色。
右が宇治川、遠景に大阪湾。
朝食を終えて、
ベイタワーのモールを歩く。
9時前だからガラガラ。
1階のロピア大阪ベイタワー店。
10月に入って、
朝の客足がちょっと鈍った。
それでもきちんと、
売場づくりをしている。
シンプルな売場、
シンプルなオペレーション。
「虹のアーチを掛けろ!!」
シャインマスカットとピオーネの、
新しいプレゼンテーション。
核売場の精肉部門には、
もちろん満載の商品。
本日のLINE掲載商品。
こんなことも始めた。
生本鮪ブーメランは、
いつも販売する。
惣菜部門はさらに、
高速で商品化されるようになった。
柴田昇店長。
㈱ロピア執行役員で、
尼崎店店長を兼務する。
改革の意欲は高まるばかり。
その後、大阪の南港にある、
ホテルフクラシア大阪ベイへ移動。
今日から3日間、
商人舎ミドルマネジメント研修会。
コロナの影響で2年ぶり。
今回は関西からの参加者が大半を占める。
そこでコロナ禍のなか、
人流を極力抑えるために、
大阪で開催することになった。
17回開催してきたこの研修会で、
初の大阪開催となる。
ミドルマネジメント研修会は、
次代を担う中堅幹部を育成する。
ソーシャルディスタンシングを堅持して、
各社から派遣されたミドルマネジメントが揃う。
私たちの小売サービス産業と題して、
商売のロマンとビジョンを訴える。
そのためにまず、
商業近代化の根本思想を語る。
いつも、どんなときにも、
倉本長治の思想から。
「店は客のためにある」
この言葉は、
ドラッカーの最も重要な概念と重なる。
「事業の目的は顧客の創造である」
それから倉本の「商売十訓」。
一訓ずつ丁寧に解説する。
そしてピーター・ドラッカーの三つの概念。
根底に流れている思想は、
倉本とドラッカーは合一する。
私自身が考えに考え抜いて発見したのが、
倉本とドラッカーの一致である。
「損得より先に善悪を考えよ」
これはドラッカーのインテグリティである。
「創意を尊びつつ良いことは真似よ」
これはイノベーションを意味する。
「お客に有利な商いを毎日続けよ」
マーケティングの基本概念である。
そんな講義の中でも、
話はどんどん脱線。
今、日本の小売業界で、
加速されているM&Aについて、
私なりの見解を述べる。
「コロナは経営統合を早める」
そしてその際に重要なことは、
「商人の本籍地と現住所」。
第2講義は商業の近代化の歴史。
ここから浮かび上がるのは、
商業の現代化と基幹産業化である。
さらに世界産業界の趨勢を通して、
小売業のポジショニングを解説。
あっという間に、
前半2時間の講義は終了。
2年ぶりで思いは強い。
脱線も多い。
けれどそれが面白いらしい。
第3講義の講師は、
井坂康志さん。
ものつくり大学特別客員教授で、
ドラッカー研究の第一人者。
スライドを使った講義はわかりやすい。
ドラッカーとは誰か、
マネジメントとは何か、
マーケティングとは何か、
イノベーションとは何か、
戦略とは何か、
そしてフィードバックとは何か。
ドラッカーマネジメントの神髄を、
これ以上ないというくらい簡潔に語ってくれた。
講義が終わると恒例のQ&A。
真っ先に質問してくれたのは、
本田行弘さん。
スリーエスコーポレーション㈱開発室。
そして古橋早苗さん。
㈱スタジオアリス執行役員で
店舗運営統括部ゼネラルマネジャー。
三人ともグッドクエスチョンだった。
井坂さんも丁寧に答えてくれた。
その井坂さんと、
お互いの著書を寄贈し合って、
ツーショット。
ありがとうございました。
井坂さんの近著は、
「Drucker for Survival」
こちらもよろしく。
初日の第4・5講義は、
再び結城義晴。
Fotune誌が毎年調査するのが、
働きがいのある企業ランキング100。
ここに示されるものは何か。
世界最大の小売業をつくり上げた、
ウォルマートのサム・ウオルトンの10ルール。
リッツカールトンのクレド。
これらに示されているものは、
顧客満足と従業員満足である。
カスタマー・サティスファクションと、
エンプロイー・サティスファクション。
それを倉本長治は簡潔に語った。
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」
最後の最後は、
産業構造の変化と、
そこから生まれるサービスついて。
「事業所サービス」が伸びる。
どこかにそのヒントを見つけ出してほしい。
2年ぶりのミドルマネジメント研修会も、
こうして初日を終えた。
ご清聴に、心から感謝。
夕食会場は、我々の貸し切り。
一部の人は早々に食べ終えて、
自室に戻って復習をしている。
明日の理解度テストに備えるためだ。
私もみんなと一緒に同じ夕食。
それから1本だけ缶ビールを飲んで、
一日の講義の疲れを癒した。
コロナ禍を経て、
真っ先に研修を再開した。
学ぶ組織は強くなる。
学ぶ企業が生き残る。
学ぶ商人が成長する。
これだけは確かだ。
〈結城義晴〉