商人舎10月号「コロナは固定客化を早めた」と「働く心」
急に寒くなった。
Tシャツの上に長袖シャツを着て、
その上にパーカーを纏い、
さらにダウンベストを羽織って、
出かけた。
今週は良く働いた。
抜け殻のような気分だ。
12月下旬の気温だとか。
明日は二十四節気の霜降(そうこう)。
半月後には11月7日の「立冬」がやってくる。
霜降は「霜が降りる」と書いて、
そのとおりに露が冷気によって、
霜となって降り始めるころ。
それにしても寒くなると、
新型コロナウイルス感染の第六波が、
心配になってくる。
毎日新聞巻頭コラム「余禄」
松尾芭蕉の句を持ち出した。
秋深き隣は何をする人ぞ
芭蕉が大阪で最後の句会の席で詠んだ。
1694年(元禄7年)11月15日、
旧暦で言えば9月28日。
翌日から芭蕉は床に伏し、
2週間後に亡くなった。
赤痢にかかって体調を崩したらしい。
コラムニスト。
「秋の夜長に人恋しさを感じたのだろうか」
芭蕉の辞世の句は、
旅に病んで
夢は枯野をかけ廻る
この急な寒さに、
私もそんなことを思う。
京都新聞のコラム「凡語」
こちらは若山牧水の歌。
白玉の歯にしみとほる
秋の夜の
酒はしずかに
飲むべかりけれ
牧水は明治18年生まれの歌人。
自然を愛し、酒を愛し、
恋をして、歌を詠んだ。
しかし肝硬変によって、44歳で早世した。
現代の歌人・俵万智が、
2018年の夏の終わりに、
「牧水の恋」という評伝を書いている。
私も買って読んだ。
いい本だ。
牧水の酒の歌で面白いのがこれ。
足音を忍ばせて
行けば台所に
わが酒の壜は
立ちて待ちをる
私は酒と言えば現在は、
ビール、ワイン、焼酎になったが、
牧水の歌を読むと、
清酒が飲みたくなる。
そんな季節だ。
今日は朝からオンライン会議。
㈱True Dataの取締役会。
2008年からこの会社の社外取締役で、
玉生弘昌㈱プラネット会長とともに、
もう一番古い役員となってしまった。
取締役会の終わりの方で、
月刊商人舎10月号特集のお礼を言った。
[実践]コロナ禍二度目の年末年始商戦
私が書いた特集のまえがきは、
「コロナは固定客化を早めた。」
そしてTrue Data+商人舎で話し合った結論が、
「Big DataでCOVID-19年末年始を読み解く」
カテゴリー別MDプランと3つのシナリオ
越尾由紀さん、烏谷正彦さん、
ありがとうございました。
素晴らしい分析となりました。
図 スーパーマーケットの売上げ推移
図 全国1店当たりの販売金額推移
図 全国1店当たりの客数推移
図 調理品の1店当たりの金額推移
もちろん生鮮3部門のデータも、
食品と雑貨の主要カテゴリー別データも、
このグラフで提示して分析した。
烏谷さんが考察した「3つのシナリオ」を、
最後の提案とした。
ぜひ、読んでください。
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最後に再び若山牧水。
わがこころ
澄みゆく時に詠む歌か
詠みゆくほどに
澄めるこころか
(「樹木とその葉」から)
この歌は商売や仕事に通じる。
つまり働くことに通じる。
牧水の仕事は、
歌を詠むことだったからだ。
わがこころ
澄みゆくときに働くか
働くほどに
澄めるこころか
〈結城義晴〉