日本一の激戦地クリニックと「日本資本主義のトレードオン」
今日は寒い。
PCR検査新規陽性者数は、
東京が9699人。
1万人直前。
大阪が6254人。
全国は4万9854人。
こちらは5万人直前。
寒さのピークが、
オミクロン株のピークであることを祈りたい。
とはいっても、
デルタ株などとは単純比較できない。
だからといって、
油断をしてはならない。
マスクに、
手洗い、
ディスタンス。
そんな、
1年で一番寒いときに、
店舗クリニック。
正月の4日にロケハンをした。
横浜市鶴見区と川崎市幸区。
現在、日本最大の激戦地。
みなさんも、
オミクロン株が去ったら、
どうぞおいでください。
私の家から20分ほど。
商人舎オフィスからも、
30分かからない。
今日は鈴木國朗さんと一緒に、
本格的なストアコンパリゾン。
ホームズ新川崎店。
サミットストア新川崎店が入居。
副店長の山﨑康平さんが対応してくれた。
グロサリーチーフから副店長になった42歳。
はきはきと答えてくれて、感謝。
それからサミット特有の案内係。
橋本久子さん。
顧客サービスの先頭に立つとともに、
マーケティングの役割を担う。
そのサミットストアと目と鼻の先に、
エイビイ新鶴見店。
東京電力工場跡に、
しっかりと敷地を確保して、
理想的な店舗をつくった。
㈱ヤオコーの子会社となっても、
そのディスカウント姿勢に変わりはない。
アメリカではあえて、
スーパーウェアハウスストアと呼ぶ。
2018年オープン。
視察しているところを、
亀谷しづえ商人舎GMが撮影。
それからクロスガーデン川崎。
核店舗はオーケー川崎小倉店。
サミットストアが撤退した後に、
昨年10月にオープン。
サミットのバックヤードだったスペースを、
売場に変更して1000坪弱の大型店にした。
オーケー最新・最強の店舗だ。
コンセプトは、
高品質・Everyday Low Price。
私の言葉で言えば、
「トレードオン」の実現。
地下1階の入り口のところで、
鈴木さんとツーショット。
オーケーの実力を存分に発揮している。
月刊商人舎2月号で、
鈴木×結城で分析する。
そのあと、国道1号線沿いの商業集積へ。
ニトリとケーズ&スーパー三和が並ぶ。
そのスーパー三和鶴見尻手店。
川崎遠藤店、川崎ラゾーナ店、
そしてトレッサ横浜店。
4店舗でドミナントを形成。
繁昌店だ。
国道1号線の裏側に、
ベルク フォルテ森永橋店。
2014年11月26日オープン。
もう今となっては、
やや古い印象を受けるが、
ベルクらしい管理の良さが際立つ。
入口の一丁目一番地。
最後にちょっと離れた店。
イオンのパレッテ下末吉店。
正月明けに訪れた時よりも、
ずっと店の状態は良くなっていた。
それでも指摘したい点はある。
2月号では誌面の関係で、
取り上げないけれど。
全店を見て、
商人舎オフィスに戻ってから、
徹底議論。
ただし全店を取り上げることはない。
厳選されたクリニック分析。
現在の日本の競争と近未来図を描く。
ご期待ください。
さて朝日新聞「折々のことば」
今日は第2269回。
あんたがうれしい
だけじゃなくて、
みんながうれしいのが
一番なんだで。
(渋沢栄一の母)
編著者・鷲田清一さんの解説。
「武蔵国の農家に生まれ、
“日本資本主義の父”とも称される
明治・大正期の実業家は、
母・ゑいが口にしたという
この言葉を終生胸に刻み、
次々と興した事業を貫く指針とした」
和久井映見が演じた「かっさま」
自分がうれしいだけじゃなくて、
みんながうれしいのが一番。
鷲田さん。
「人のこころの真芯に届く言葉、
とくに人の道を説く言葉というのは、
つねにかぎりなく簡明なものなのだろう」
(NHKテレビの大河ドラマ『青天を衝け』から)
自分のうれしさだけを求める。
これは論外。
自分のうれしさを放り出して、
みんなのうれしさをつくり出す。
おしんの世界。
かつてはこれが美徳とされた。
パンデミックの今、
エッセンシャルワーカーは、
そんなリスクを背負っている。
しかしみんなのうれしさとともに、
おのれのうれしさも実現する。
トレードオンこそ、
理想を求めるものだ。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
あすへの希望。
ゑいさんの言葉は、
実は極めて現代的だったのだ。
真の日本資本主義は、
理想を追い求めるトレードオンである。
〈結城義晴〉