アマゾン本決算の47兆円とイトーヨーカ堂の「神は現場に宿る」
立春。
旧暦では正月。
だから昔は、
今日から1年が始まった。
現在でも中華圏では、
「春節」と称して、
世界の正月と同じ位置づけだ。
北京の冬季五輪では、
今日が開会式だが、
かの地の人々にとっては、
「正月の開幕」といった気分か。
ちなみに今年の春節は2月1日。
その休暇後の冬季五輪となる。
もうすでに一昨日の2月2日から、
予選競技が始まっていて、
2月20日までの19日間、
冬季では初めて、
109の種目が展開される。
政治的で感情的な問題はわきに置いて、
アスリートたちの全力投球に、
大いに期待しよう。
さて商人舎流通スーパーニュース。
アマゾンnews|
第4Q営業収益1374億ドル9%増/通期4698億ドル22%増
アマゾン・コムが、
2021年12月期の通期決算を発表した。
商品売上高が2418億ドルで12.0%増、
サービス売上高が2280億ドルで34.0%増。
営業収益は4698億ドルの21.7%増。
1ドル100円換算ならば47兆円。
純利益は333億6400万ドルで56.4%増、
こちらは3兆3364億円だ。
一方、ウォルマートは、
昨2020年度総収入5592億ドルで、
今2021年度は第3四半期まで4%の増加。
アマゾンがこのまま2割伸ばすとすれば、
ウォルマートと肩を並べることになる。
そして来年度終了時点では、
確実に追い抜いてしまう。
チャネル別に見ると、
オンラインストア売上高は、
2220億7500万ドル。
全体の47.4%を占めているが、
前年比では1%の減少だ。
リアルストア売上高は、
170億7500万ドルで17%増加。
ただしまだ3.6%に過ぎない。
サードパーティ(第三者販売)向けサービスは、
売上高1033億6600万ドルで11%増。
これが22.0%を占めている。
サブスクリプションサービスは、
売上高317億6800万ドルで15%増。
6.8%の構成比だ。
広告サービスの売上高は、
311億6000万ドルで32%増。
6.6%とサブスクと同じくらい。
そして13.2%を占めるAWSが、
売上高622億ドルで40%増。
こう見るとアマゾンは、
小売業からサービス業にシフトしていく。
しかも米国のプライム会員費を、
2018年以来、4年ぶりに17%値上げする。
ウォルマートを急追するアマゾンにも、
大きな変革が求められている。
一方、
セブン&アイnews|
山本哲也常務が3/1日付でイトーヨーカ堂社長昇格
傘下の(株)イトーヨーカ堂で、
社長が交代する。
山本哲也取締役常務執行役員が昇格する。
初代社長は創業者の伊藤雅俊さん。
二代目は鈴木敏文さん。
伊藤さんは33年間、
鈴木さんは11年間、
代表取締役社長を務めた。
並ぶ者なし。
三代目は井坂榮さん。
精肉部門出身の実務派だったが、
早世してしまった。
四代目が亀井淳さん。
8年間社長を務め、
3年後に1年間だけ復帰した。
五代目が戸井和久さん。
2年間で亀井さんに交代。
そして六代目の三枝富博さんが、
5年間重責を担った後、
山本哲也さんは七代目イトーヨーカ堂社長だ。
【結城義晴の述懐】を書いた。
「栄えあるイトーヨーカ堂社長に
52歳の山本哲也常務が昇格する。
まずは頑張って、
建て直しに挑んでほしいものだ」
「山本新社長は広島県出身で、
入社11年目に人事部マネジャー、
それから9年後に、
改革推進部総括マネジャーを担って、
管理・企画畑を歩いた」
「全体として管理本部主導の会社経営
という印象が強まったが、
イトーヨーカ堂の”売りの力”こそ、
建て直しには必須の要件であると思う」
「余計なお世話かもしれないが、
そのためには店をこまめに回ること。
伊藤雅俊創業者の行動力を真似ることだ」
神は現場にあり。
そして同時に、
Retail is Detail.
本気で全員で、
伊藤雅俊イズムを取り戻すことが、
イトーヨーカ堂に求められている。
〈結城義晴〉