「すべての人類は児童に対し最善のものを与える義務を負う」
日本の総人口。
総務省から4月20日に発表された。
4月1日現在の概算値は、
1億2519万人。
前年同月と比べて67万人の減少。
パーセンテージでマイナス0.53%。
確定値は昨2021年11月1日現在の数値。
1億2544万3000人で、
これも前年同月に比べると、
66万3000人の減少。
そのうち15歳未満人口は、
1476万2000人で、
前年同月に比べ25万2000人減少。
1.68%のマイナスだ。
総人口に占める割合は11.8%。
こどもの日だからこそ、
それを強く実感する。
この15歳未満人口が、
日本の未来を決定づける。
もちろん商業の未来にとっても、
一番大事な年齢層である。
ちなみに15~64歳人口は、
7445万8000人。
前年同月に比べると59万1000人減。
0.79%マイナス。
総人口に占める比率は59.4%。
この年代を「生産年齢人口」と呼ぶ。
労働の担い手だが、
一応、統計上は義務教育が終了した世代、
つまり15歳以上となっている。
一方、65歳以上人口は、
3622万4000人。
こちらは前年同月に比べて、
18万1000人増加している。
総人口の28.9%を占める。
私もここに属すことになるが、
私たち高齢者の3622万人は、
1476万人に対して、
限りなく奉仕すべきだろう。
それがこどもの日の、
高齢者の決意だ。
15歳未満が未来を、
15歳から64歳が現在を、
そして65歳以上が過去を、
それぞれ担っているし、
担ってきた。
北海道新聞の巻頭コラム「卓上四季」
タイトルは「子どもの権利」
1924年、国際連盟で、
「子どもの権利宣言」が採択された。
その草案を書いた英国人教師が、
エグランタイン・ジェブさん。
〈セーブ・ザ・チルドレンのホームページより〉
クリミヤ戦争のナイチンゲールと同じように、
第1次世界大戦の戦災孤児を、
敵味方の区別なく救おうと、
基金を立ち上げた。
「すべての戦争は
子供たちに対する戦争なのです」
ここから国際支援団体が誕生した。
「セーブ・ザ・チルドレン」
〈同ホームページより〉
イギリス人女性はその意味で、
素晴らしい人が多い。
第1次世界大戦では、
孤児が600万人に上った。
敗戦国ドイツの子どもたちの惨状を、
ジェブさんたちは訴えて、
難民支援に取り組んだ。
1921年にはロシア飢饉が起こった。
1917年のロシア革命のあとのことだ。
ジェブさんたちは、
ここでも30万人の子どもたちを救った。
子どもたちを救う活動は、
イデオロギーを超えていた。
ジェブさんの文言。
「すべての人類は児童に対し、
最善のものを与える義務を負う」
「子どもの権利条約」の礎となった。
コラムは最後に、
一つのエピソードを紹介する。
「英国の海上封鎖を批判する
ビラを配ったジェブは
逮捕されたことがあった。
懸命に支援を訴えるジェブの姿に
心動かされたのだろう。
罰金5ポンドの支払いは検察官が肩代わりし、
ジェブはその5ポンド分を
基金に入れたという」
「寄付第1号の原資となった5ポンドの逸話に
光明を見るこどもの日である」
私たち高齢者は、
限りなく子どもたちに奉仕すべきだ。
それがこどもの日の私の決意だ。
〈結城義晴〉