ヤオコー磯子店を訪問して「4つの競争」を考える。
海の日が最後に入る三連休。
根岸線に乗って、
磯子駅へ。
駅から続くスロープの先に、
スズキヤがある。
左手を見ると、
マンションの1階にピーコックストア。
その隣にヨークマートがある。
右手を臨むとかつては、
トイザらスがあった。
その跡にヤオコーがオープン。
戻り梅雨の雨の中、
話題のエリアにやってきた。
駅前の磯子産業道路沿いに、
ピーコックストアとヨークマートが並ぶ。
イオンとセブン&アイの傘下のチェーンだ。
どちらもマンションの1階にある。
このピーコックストア磯子店は、
かつて松阪屋ストアだった。
今日は閑散としている。
キャンドゥが併設されている。
隣のビルの1階がヨークマート磯子店。
古いタイプの店だ。
ヨークマートが、
まだ元気だったころの店。
ヤオコーの開業に、
価格対応している。
駅前のスズキヤ磯子店。
シジシージャパンに加盟している。
昔々、取材したことがあるが、
リニューアルされて、
清潔な店となっている。
スペシャルティとコンビニエンスの狙いで、
これまでは2社と棲み分けをしていた。
しかしヤオコーの出現で競争は激変する。
今日のおすすめ品を明確にして、
和牛2割引きなど懸命に対応する。
スズキヤはもっともっと、
コンビニエンスを前面に出すべきだろう。
つまりスズキヤらしい惣菜の強化だ。
隣にマツモトキヨシ。
さらにダイソー。
ダイソーの先を目指すと、
磯子産業道路沿いに見えてくる。
ヤオコーを核にした箱もの店舗。
クリエイトSDとセリアが地下1階に入る。
両店は7月19日オープン。
トイザらスとベビーザらスが、
1月16日に閉店した。
商人舎流通SuperNews。
ヤオコーnews|
7/12横浜磯子店(509坪)オープン、主顧客は40~50歳代世帯
ヤオコーにとってはちょっと狭い。
だから圧縮型の生活圏アソートメントだ。
客層も壮年世代を主ターゲットにする。
年商20億円と発表されているが、
それは軽くクリアして、
30億円は達成するだろう。
帰りに食事処を探した。
札幌の味の時計台とかねまる食堂。
裏でつながっていて1軒の店となっている。
そのかねまる食堂。
オープンの12日から日曜日まで、
11時から16時まで貸し切りで、
ヤオコー磯子店の社員食堂となっている。
面白い。
味の時計台側の入り口から入って、
同じメニューをいただきました。
満足です。
ヤオコーは首都圏の競争において、
「頭一つ抜けた」観がある。
サミットやベルク、
オーケー、ロピアなども、
同じく頭一つ抜けた。
ストレートな表現で申し訳ないが、
それら以外のチェーンは、
周回遅れとなっている。
その違いは、
第1にポジショニング戦略の有無。
第2に一定以上のスケールの問題。
第3にマーチャンダイジングの格差。
そして「横浜鶴見・川崎幸の陣」のように、
頭一つ抜けた者同士の闘いも出てきた。
月刊商人舎2022年2月号。
オーケー・サミット・エイビイ
三つ巴の激戦区の全容
磯子のように、
「頭一つ」が1社となると、
その企業の圧勝となりやすい。
他のチェーンの店は、
マーケットチャレンジャーを志向する。
マーケットニッチャーを目指す場合もある。
スズキヤにはニッチャーの資格がある。
フォロワーは残念ながら生き残れない。
この磯子ではないだろうが、
そこにオーケーやエイビイや、
ロピアが居抜きでやってくる。
だから私の「ポジショニング戦略」を、
是非、学んでほしいものだ。
〈結城義晴〉