「幸福は素手で持ってくる!」の「暑中、お見舞い申し上げる」
二十四節気の大暑を過ぎて、
次はもう立秋。
今年の大暑は7月23日、
立秋は8月7日。
大暑は「快晴が続き、気温が上がり続けるころ」
今年の小暑は7月7日、
大暑が終わるのが8月6日。
暑中見舞いはこの時期に出す。
8月7日からは残暑見舞いとなる。
それでも温暖化が激しい昨今は、
8月いっぱい、暑さが続く。
暑中、お見舞い申し上げる。
新型コロナウイルス感染。
昨日の7月23日、
陽性判定者は初めて全国で1日20万人を超えた。
20万975人。
それも4日連続で過去最多を更新。
東京3万2698人、
大阪2万2501人。
愛知1万4348人、
神奈川1万3716人、
福岡1万2619人、
埼玉1万2424人。
17道府県が最多だった。
第6波のピークは今年2月で、
政府は1月9日から3月21日まで、
「まん延防止等重点措置」を適用した。
その2月のピークの2倍に達した。
今、BA.5は9割を超えている。
このBA.5はオミクロン株の一種で、
今年2月に南アフリカで見つかった。
5月以降ヨーロッパを中心に広がって、
6月以降は世界で検出される新型コロナの5割を占めた。
日本国内では4月ごろ、
BA.2からBA.5への置き換わりが進んだ。
BA.5の感染力はBA.2の35.1%増だとか。
8月はじめには全国で、
ほぼ100%になる。
感染力が高まると、
属性は弱くなる。
感染症のセオリーだ。
毒性が弱まっているとは言っても、
感染すると倦怠感、熱、咳などの症状が出る。
現在の療養期間の解除基準は、
発症日から10日間経過し、
「症状軽快」から72時間経過すると解除となる。
「症状軽快」とは、
解熱剤を使用せずに解熱し、
なおかつ呼吸器症状が改善傾向にあること。
つまり毒性が弱いと言っても、
感染すれば体調は崩れ、
療養しなければならない。
高齢者や疾患のある人は、
避けねばならない。
手洗い、マスク、ディスタンス。
暑中、お見舞い申し上げる。
朝日新聞「折々のことば」
第2447回。
幸福を買いにゆくのに
買物籠なんかいりませんよ
幸福は
素手で持ってくるにかぎる!
(寺山修司『愛さないの、愛せないの』から)
「幸福にイメージの籠など要りません。
これくらいのサイズだったら入るかな、
などとあらかじめ思い描いたりすれば、
幸福は逃げていきます」
あらかじめ籠の大きさを決めてはいけない。
「幸福は、
自分のこれまでの体験の意味づけといった、
イメージの上張りではありません」
だから鈴木敏文氏ではないけれど、
幸福のためには、
「過去の成功体験を捨てよ」。
寺山。
「じかに掴(つか)むか掴めないか、
それだけの問題です」
スーパーマーケットが提供するものは、
ちいさな喜び
ささやかな幸せ
あすへの希望
しかしそれが、
ショッピングカートにも、
ショッピングバッグにも、
とても入らないくらい、
大きな幸福になることがある。
お客さまが、
自分で掴みとってくだされば。
私たちは、
その掴みとっていただくものの、
ほんの一部を提供する。
ほんのきっかけを用意する。
じかに掴むことができるように。
2021年2月の商人舎標語。
「あすへの希望」
新型コロナのおでましだ。
新型コロナのおとおりだ。
そうして一年、すぎました。
そうして一年、ゆきました。
ちいさな喜び、つくります。
ささやかな幸せ、ご提供。
あすへの希望、つむぎます。
そうして一年、ゆきました。
雨が、あがって、風が吹く。
雲が、流れる、月かくす。
そうして一年、すぎました。
そうして一年、ゆきました。
ちいさな喜び、つくります。
ささやかな幸せ、ご提供。
あすへの希望、つむぎます。
そうして今日が、おわります。
それが私のしごとです。
それが私のやくめです。
そうして今日が、はじまって、
そうして今日が、おわります。
新型コロナの行く手には、
まだまだ、深い、ため息が、
なんだかはるかな、幻想が、
湧くけど、それは、つかめない。
だれにも、それは、語れない
ことだけれども、それこそが、
いのちだろうぢゃないですか。
けれども、それは、示(あ)かせない……
新型コロナのおでましだ。
新型コロナのおとおりだ。
そうして一年、ゆきました。
そうして一年、すぎました。
ちいさな喜び、つくります。
ささやかな幸せ、ご提供。
あすへの希望、つむぎます。
そうして今日も、おわります。
暑中、お見舞い申し上げる。
〈結城義晴〉