2022「山の日」の2009「平富郎&結城義晴・富士登山記」再録
山の日。
中学・高校で一貫教育を受けた。
その学校が夏休みのイベントや遠足などで、
教育に登山を採り入れて、
生徒たちに奨励した。
筑波山、八ヶ岳、金峰山、
さらに会津磐梯山など登った。
同人誌を一緒にやっていた仲間が、
また山好きばかりだった。
先輩から受け継いだ同人誌は、
『蘖(ひこばえ)』といった。
その仲間とともに登った。
2009年の8月には、
㈱エコス会長の平富郎さんに誘われて、
富士に登った。
13年前のことだ。
[毎日更新宣言]だから、
登山の模様もブログに書いた。
「平富郎&結城義晴・富士登山記」
2009年08月09日(日曜日)
②八号五尺までの「無茶と無理」
五合目・標高2305mから登り始める。
この混雑ぶり。
篠突く雨に襲われたが、
七合目までたどり着いた。
雲海を下に。
八号五尺の宿泊所。
夜景をバックに。
2009年08月10日(月曜日)
③ついに、標高3776m登頂!
明るくなってきて、ちょっと休憩。
もう一息。
浅間大社奥宮鳥居の下で、
平富郎&結城義晴の握手。
山頂を極めた平さん。
平さんは数え71歳だったが、
凄い気魄で山頂を極めた。
平さんはなんと6回目の富士制覇だった。
登山では下山が難しい。
それでも無事に降りてきた。
ありがとうございました。
もう、平さんと一緒に登ることは、
できないんだろうな。
二度とない思い出だった。
夏山や一足づつに海見ゆる
〈小林一茶〉
一茶の観察力、素晴らしい。
夏山を行く岩岩に手触れつつ
〈山口誓子〉
朝日新聞「折々のことば」
第2460回。
考えごとをしていて、
テーマができても、
いちずに考えつめるのは
賢明でない。
しばらく寝させ、
あたためる必要がある
(外山滋比古『思考の整理学』から)
「一つの問題をじっと見ていると、
視野が狭まり、思考が行き詰まる。
そういう時は熱(ほとぼ)りをさますため、
しばし忘れ、放置しておくこと」
「中心から周辺部にいったん移すのだ」
「すると、思考の縛りが解けて、
他のアイデアとの思いがけない繋がりが
閃光(せんこう)のように浮かぶことも」
山登りはこの「思考の放置」に最適だ。
コロナ禍の2020年7月30日に、
故人となった外山滋比古さん。
「弛(ゆる)めることの大きな効用」を説く。
この本は私の愛読書、
何度読んでも素晴らしい。
山登りは思考の放置に役立つ。
山を登っていると、
思考の縛りが解けて、
他のアイデアとの思いがけない繋がりが、
閃光のように浮かぶ。
山登りだけではない。
山の日は、
実はこのためにあるのだ。
日本特有の祝日。
不思議な効用がある。
ありがとう。
〈結城義晴〉