ヤオコー八王子鑓水店の「ヤオコーウェイ」のpositioning
今日は朝からJR横浜線に乗って、
菊名から八王子方面に向かった。
そして橋本駅へ。
車で行ってもいいけれど、
朝の国道16号線は渋滞する。
そこで電車にした。
神奈川県相模原市緑区の橋本駅。
駅前のタクシーを拾おうと思っていたが、
そのタクシーが来ない。
そこでちょうど停まっていたバスに乗った。
10分もしないうちに多摩美術大学前。
そこから徒歩7分ほどで、
ビバモール八王子多摩美大前。
核店舗はスーパービバホームと、
ヤマダテックランド。
どちらも1週間前にオープンしている。
そこに今日の9月28日、
ヤオコー八王子鑓水(やりみず)店が開業。
開店前から顧客が並んで、
9時の予定が15分早まった。
商人舎流通スーパーニュース。
ヤオコーnews |
「八王子鑓水店」(684坪)ビバモール内に9/28オープン
ヤオコーとしては標準的な店舗だ。
レイアウトは時計回りで、
左サイドは青果部門から始まる。
鮮魚部門、精肉部門と続いて、
右翼に惣菜、ベーカリーがずらりと並ぶ。
川野幸夫会長とじっくりと立ち話。
新店オープンのときには必ずやって来て、
いつも嬉しそうだ。
現在の厳しい時代のことを語り合った。
まさにカットスロートコンペティション。
川野さんの持論は、
「これからは体力勝負の時代」であること。
それを乗り越える自信が、
川野会長とヤオコーとに漲っている。
川野さん。
「私は何にもやりません」
結城。
「どっしりと構えていてくださることが、
みんなのためになるんです」
それから川野澄人社長。
私の自撮り棒で撮影したので、
ちょっと歪んでしまった。
自信に満ちた顔つきだ。
全員朝礼のスピーチも、
的確で明瞭で力強かった。
競合状況について説明してくれた。
スーパーアルプスと三和の地盤。
そこにライフもあるし、
ベルクやオーケーも出ているし、
橋本駅にはロピアも出店している。
ヤオコーは相模原市に3店舗を構えている。
激戦区である。
そのうえでこの店も、
一歩一歩、前に進んでいる。
小澤三夫取締役生鮮部長。
小澤さんに会うとなぜか安心する。
ヤオコーにとって欠かせない人だ。
朝7時45分に店に入って11時ごろまで、
このショッピングセンターにいた。
ヤマダテックランドも、
スーパービバホームも、
意欲的な店づくりだ。
相乗効果が出てくるだろう。
このショッピングセンターは、
月刊商人舎10月号で分析する。
ご期待いただきたい。
そのあと歩いて5分ほどの、
MrMax町田多摩境ショッピングセンターへ。
三和のフードワンがもう一つの核店舗。
「ビバモール八王子多摩美大前」ができる前は、
強い近隣型ショッピングセンターだった。
フードワンも健闘しているが、
店のスタイルが古い。
米国では「コンベンショナル型」と呼ばれる。
ヤオコーと比べるとどうしても、
古いイメージから逃れることができない。
現場の問題ではない。
リブランディングと再投資が、
必要になるのだ。
それからバスに乗って、
また橋本駅へ。
ロピア ミウィ橋本店。
2014年10月8日オープンで、
もう8年が経過する。
開業当時のインパクトは薄れたが、
それでもロピアらしさは失わない。
この8年でロピアのポジショニングは、
ずいぶん進化したことを感じた。
「コンベンショナル型」とは、
業態のままで定着している、
古い店舗スタイルである。
「フォーマット化」するためには、
確立された基本業態のうえに、
ポジショニングが加わらねばならない。
コーネル大学の「バナーの方程式」。
フォーマット=
基本業態+ポジショニング
これを「ポジショニング型」と呼ぶとすると、
現在はそのポジショニング競争時代である。
それがこの八王子と相模原エリアの競争に、
くっきりと現れてきた。
ポジショニングとは、
競争の中で自社のポジション(立ち位置)を、
確立することである。
その立ち位置を、
一目でわかるように顧客に訴えることだ。
競争相手と同化してはいけない。
だから顧客に訴えかけるという点において、
目の前の競争相手を真似てはいけない。
アメリカでは1980年代から、
その競争が始まっている。
日本のスーパーマーケットでは、
ヤオコーが自らそれを示してきた。
そう考えてもいいだろう。
「ヤオコーウェイ」である。
そして「ライフらしさ」である。
さらにサミットやベルクも、
オーケーやロピアも、
それぞれに違ったやり方で、
自分らしさを構築した。
だからこの競争は見るに値するのだ。
〈結城義晴〉