ウォルマートの「Black Friday」と小平奈緒の「技術と言葉」
Everybody! Good Monday!
[2022vol㊹]
2022年第44週。
今日が10月最後の日。
明日から11月。
そして今日はハロウィン本番。
韓国・ソウルのイテウォンの雑踏事故は痛ましい。
それでも日本の東京・渋谷や大阪・ミナミには、
仮装した若者たちが続々と集まった。
行動制限のないハロウィンは3年ぶり。
それを楽しみたいという気分はわかる。
朝の通勤のとき。
保育園か幼稚園か、
子どもたちがハロウィンの仮装をして、
列を組んで道を歩いていた。
ほほえましい光景だ。
そんなことが日本中で行われた。
ハロウィンはいまや、
クリスマスに次ぐ欧米流のイベントになった。
ハロウィンが終わると、
アメリカではサンクスギビングデーに向けて、
全国的にプロモーションが展開される。
日本でもブラックフライデー販促は、
前倒しで企画されている。
商人舎流通スーパーニュース。
イトーヨーカ堂news|
ブラックフライデー11/15開始・品目前年比1.5倍
11月15日(火)から11月27 日(日)の13日間、
イトーヨーカドー126店舗で。
イオンからはまだ発表されていない。
昨2021年は11月19日(金)から28日(日)まで、
全国の約500店で展開された。
今年は何を、どう仕掛けるか。
ウォルマートnews|
11/7からBlack Friday Deals for Daysセール開催
米国のウォルマートは今年も、
ブラックフライデーの前哨戦を、
11月7日から毎週月曜日に行う。
「Black Friday Deals for Days」
(ブラックフライデー・ディール・フォー・デイズ)
イベントのスケジュールが参考になるだろう。
[第1弾]
ECは11月7日19:00~11月13日。
(有料のウォルマート+会員は、
11月7日12:00から優先的にアクセスできる)
店頭は11月7日~11月9日。
[第2弾]
ECは11月14日19:00~11月20日。
(ウォルマート+会員は11月14日12:00~)
店頭は11月14日~11月16日。
[第3弾が本番]
ECは11月21日19:00~11月27日。
(ウォルマート+会員は11月21日12:00~)
店頭は11月21日~11月25日。
[第4弾]
ECのみで11月28日の、
サイバーマンデー・セール。
ハロウィンが終わったら、
11月はブラックフライデーを目指す。
日本にはそのまえに、
11月23日の勤労感謝の日がある。
ブラックフライデーの感謝祭と結びつけて、
「感謝セール」の連弾とするのがいいだろう。
それが終わったら、
クリスマスから年末商戦へ。
商人にとって慌ただしい2カ月間である。
朝日新聞「折々のことば」
第2543回。
考えを言葉にする
という空間を
みんなで共有することで、
言葉に深みが生まれ、
思考も育まれました
(小平奈緒)
全日本距離別選手権8連覇で、
有終の美を飾ったスーパースケーター。
もったいないとも感じるが、
実力ナンバー1で現役を去る。
その潔さ。
「シーズンオフには
監督が開く”技術討論会”で、
コーチや仲間と
技術を言葉に落とし込む作業に取り組んだ」
技術を言葉に落とし込む。
「プロセスを人と共有することで
思考が別の軌道に入り、
視野が広がってゆく」
これは「実践と理論」の関係そのものだ。
技術という実践を、
言葉という理論に、
落とし込む。
プロセスを、
コーチや仲間とぶつけ合う。
これは[発散的思考]と[集中的思考]の、
組み合わせである。
前者の[発散的思考]は、
限られた資料や手がかりから、
いろいろな新しい考えを作り出す働き。
創造性の開発において重視されるものだ。
野中郁次郎言うところの[ワイガヤ]である。
後者の[集中的思考]は、
多くの資料や発散的思考を評価して、
論理的に筋道を立て、
一定の結論を導き出す働きである。
小平奈緒チームは、
これをやっていた。
それによって技術が高まり続けた。
ブラックフライデーにも、
そのあとの年末商戦にも、
技術を言葉に落とし込むことは、
必須である。
「仮説と検証」も結局のところ、
商売の技術を言葉に落とし込むことだ。
編著者の鷲田清一さんは、
小平奈緒を評する。
「芯が勁(つよ)くて頭は柔らかい人」
知識商人につながる人物像である。
これはぜひ、やってほしいことだ。
では、みなさん、
今週も、プロセスを共有しよう。
Good Monday!
〈結城義晴〉