玉生弘昌さんと川野幸夫さんを訪ねて三栖右嗣を観る。
Everybody! Good Monday!
[2022vol㊼]
2022年第47週。
11月第4週。
今年も残すところ6週間。
2022年を噛みしめつつ、
それぞれの時間を大切にしたい。
「三千年紀の人類最大のテーマは、
時間である」
(拙著『コロナは時間を早める』より)
倉本長治。
「この一瞬の積み重ねこそ、
君という商人の全生涯」
サッカーワールドカップが始まった。
第22回FIFAカタール大会。
中東のアラビア半島は、
西の紅海と東のペルシャ湾に挟まれる。
その大半をサウジアラビアが占める。
南端にイエメンとオマーン。
その北側にアラブ首長国連邦(UAE)。
UAEの北側に小さな半島が突き出ている。
カタール半島である。
ここがカタールの国だ。
面積は1万1472k㎡で、
日本の秋田県と同じくらいの広さである。
サッカーのワールドカップは通常、
欧州の各リーグ戦のオフシーズンに開かれる。
すなわち5月から7月の開催。
2002年の日本韓国共催大会は、
5月31日から6月30日まで行われた。
今回は11月から12月。
もちろんそれはカタールの暑さによる。
国土の大半が砂漠と岩の荒野。
雨は非常に少ない。
しかし三方を海に囲まれていて、
湿度は高い。
夏季の気温は45℃を上回る。
10月から5月は比較的過ごしやすい。
11月から12月は20℃から25℃だ。
だから例外的に、今どきの開催。
今回はAbemaTVが全試合を中継する。
もちろんNHKも主要な試合は放送する。
サッカー愛好者には、
眠れない日々が続く。
さて今日は午後2時に東京・浜松町。
駅前の文化放送ビル。
この3階に㈱プラネットがある。
そのオフィスで、
会長の玉生弘昌さんと会う。
それからバンのハイヤーに乗って、
遠足のような気分。
首都高から関越自動車道で、
川越インターチェンジへ。
快晴の東京、埼玉を、
快適なドライブ。
そしてヤオコー本社へ。
「サポートセンター」と名づけられている。
玉生さんと一緒に、
川野幸夫会長に面談。
川野さんと玉生さんは、
埼玉県立浦和高校の同窓。
川野さんが3年のときに、
玉生さんが1年生だった。
川野さん80歳、玉生さん78歳。
ついでに結城義晴70歳。
こういったときに、
自分の年を言っても、
「若いなあ」と返される。
しかし、実にゆっくりと懇談して、
いい話を聞くことができた。
玉生さんは絵画に造詣が深い。
美術評論もやる。
話は当然、
ヤオコー川越美術館のことにも及んだ。
三栖右嗣(みすゆうじ)記念館として、
その作品が展示されている。
私のブログでも紹介した。
ヤオコー川越美術館の「三栖右嗣専門店」は
ヤオコーそのままだ。
その三栖右嗣の作品は、
ヤオコー本社内のすべての部屋に、
丁寧に展示されている。
懇談の合間に、
サポートセンター全館を歩きながら、
その全作品を見せていただいた。
執務中、会議中だった本部のみなさんは、
驚いたかもしれない。
川野会長に案内いただいて、
玉生さんと結城義晴が、
ぞろぞろと社内観光をしたのだから。
しかし三栖右嗣、
素晴らしい。
川野さんは語る。
「格好いい言い方で恐縮ですが、
みんなに、ときどき、
“本物”を観てもらいたい」
サポートセンターは、
伊東豊雄さんの設計だ。
天井がスケルトン、
壁もコンクリート打ちっ放し。
1辺約62mの正方形の広大なフロア。
吹き抜けの中庭が2カ所。
執務機能は2階と3階の2フロア。
このワンフロアの広さ、快適さによって、
部署を越えたコミュニケーションが生まれる。
2階の営業フロアには、
テストキッチンが2カ所併設されている。
ヤオコーの店舗にある、
キッチンサポートコーナーのようだ。
そのコンクリートの壁に、
三栖右嗣のリトグラフがよく映える。
もちろん会議室や応接室、
廊下などに飾られている油絵も素晴らしい。
私は川野会長室の絵画に感銘した。
一つは川野さんの母上の「トモ」さんを囲んだ、
一家全員が揃った絵画。
三栖右嗣さんが2年もかけて描いた。
お一人おひとりの表情が、
すべて違っていて、
よく特長が出ている。
それから川野さんのご長男、
故川野正登さんのポートレート。
小学校2年で亡くなられた。
静かで利発な少年の肖像画も、
三栖右嗣作。
最後にサポートセンターのロビーで、
三人の記念写真。
川野さんの話では、
いつも小売業の「良さ」が強調される。
川野さんは今日、
リンカーンの言葉を教えてくれた。
調べると英文は、
You can fool some of the people all of the time,
and all of the people some of the time,
but you can not fool all of the people all of the time.
わずかな人をずっと騙し通すことはできる。
すべての人を少しの間だけ騙すこともできる。
だがすべての人をずっと騙し通すことはできない。
これが小売業の本質だ。
そしてヤオコーは、
このリンカーンの言葉を実践している。
ありがとうございました。
いい一日でした。
では、みなさん、今週も、
この一瞬を大切に。
Good Monday!
〈結城義晴〉