伊藤園陳列コンテストの審査と西友和光市駅前店の取材
朝から東京・清水橋。
㈱伊藤園本社。
12月らしく寒くなった。
そのほうが商売にはいい。
朝9時から地下1階の会議室で、
伊藤園陳列コンテスト最終審査会。
審査員が集まると、
最初に事務局から趣旨説明。
そしてすぐに選考。
今回は6つの店舗賞が設けられていて、
すでに事前審査が行われている。
最終審査は審査員がそれぞれに、
優秀作品に付箋を貼っていく。
それが集計されて残った候補作品から、
最後は合議で大賞と優秀賞が決まる。
最後の最後に決定しました。
6つの大賞。
おめでとうございます。
そのあと着座して、
資料をもとに企業賞を決める。
それが決まって、
全審査員が順番に統括コメント。
コロナ禍は続き、
ウクライナ戦争が起こり、
電気代、物流費などが高騰し、
値上げが進んだ。
そのなかの陳列コンテスト。
ご参加企業に感謝したい。
プレゼンテーションの技術は高かった。
商品の価値を訴求することが今、
何よりも大切だ。
それがコンテストの技術的な目的でもある。
総括が終わると写真撮影。
真ん中が伊藤園の本庄大介社長、
右へ本庄周介副社長、
神谷茂取締役専務。
私の左が松井康彦商人舎プロデューサー、
毛利英昭㈱RIC社長兼食品商業編集長。
スタッフ全員で、恒例の写真。
お疲れ様でした。
審査会のあとは、
江島祥仁最高顧問の部屋で、
いつものように懇談会。
抹茶をいただいて、
そのあとから濃い目の煎茶。
これが絶品。
アメリカの食品小売業の変化、
日本国内の情勢、
オーケーとロピアの特集の話。
1時間ほどの情報交換は、
私も勉強になる。
ありがとうございました。
伊藤園本社に来ると、
わが家に帰って来たような気分になる。
その後、松井さんと打ち合わせをしてから、
東武東上線で和光市駅へ。
商人舎流通SuperNews。
西友news|
12/15「和光市駅前店」開業/限定商品やコーナー化に新趣向
15日にオープンした居抜き物件。
1階と2階を西友が使う。
もともとはサミットストアだった。
そのあとパチンコホールになって、
このたび西友のスーパーマーケットへ。
3階は百円ショップのセリア。
4階にはスギ薬局が入居する予定。
1階を入ると惣菜とベーカリーの売場。
コンビニエンスなニーズを持つ顧客は、
そのまま1階で即食アイテムを購入できる。
大半の顧客はエスカレーターで、
2階に誘導される。
2階は250坪ほどで、
コンパクトなスーパーマーケットとなっている。
青果部門から和日配部門、
それから精肉部門、鮮魚部門と続く。
天井は低いが、
売場デザインがそれをカバーしている。
私は「肉の西友」だと思う。
それがきちんとアピールされる。
2階のどん詰まりに、
西友のオリジナル商品コーナーがある。
「みなさまのお墨付き」と、
「きほんのき」。
もちろん定番売場やエンドに、
プライベートブランドがはめ込まれているが、
このように集合させてアピールすることも大事だ。
特設スペースにはクリスマス商品。
さらに正月アイテムの島陳列。
オープン記念として、
この店限定のポイント倍増サービスを展開。
楽天ポイントの特典もある。
エスカレーターかエレベーターで1階に降りると、
惣菜が主役となっている。
スイーツも充実していて、
ケーキバイキング100円のコーナーは魅力的だ。
2階に生鮮三部門と和日配、
グロサリーと雑貨。
1階は惣菜・弁当、ベーカリー、
洋日配、冷凍食品。
酒売場とそのつまみとなる食品。
よくできたレイアウトだ。
40年ほど前に、
サミット㈱が三軒茶屋店で、
斬新な2層スーパーマーケットを実験した。
相前後して大阪では、
関西スーパー住之江店が、
やはり2層店舗を登場させた。
私はどちらも取材して、
販売革新誌に記事を書いた。
エスカレーターも主通路と考えて、
顧客にはまず2階に上がってもらう。
そこから標準的なスーパーマーケットと同様に、
生鮮三部門、日配品、冷凍食品、
グロサリー、雑貨とつないで、
集中レジに誘導する。
それまでの2層店舗は、
1階に生鮮、2階に加工食品・雑貨。
1階がウェット部門、2階はドライ部門。
それが常識だった。
しかしサミットと関西スーパーは、
2層の店舗をワンフロアと同じ考え方で、
レイアウトし、売場づくりした。
私の記事はそこを高く評価した。
その後、サミットは三軒茶屋店を閉鎖し、
この和光市駅前店からも撤退した。
しかし本部近くの西永福店は、
現在も2層スーパーマーケットのモデルである。
ライフコーポレーションも、
同様の考え方で2層店舗を運営している。
西友はよく考察して、
いいレイアウトをつくった。
そのうえプライベートブランドや、
オリジナルアイテム、
独自のアソートメントを駆使して、
ユニークな店となった。
売場を見ていたら、
河原浩史さんから声をかけられた。
サントリーフーズ㈱取締役執行役員広域営業本部長。
さらに写真を撮影していたら、
西友の安東伸弥さんが挨拶してくれた。
不動産開発本部建設部部長。
安東さんは大久保恒夫CEOと討論を重ねて、
このレイアウトをつくったとか。
そう、「大久保マジック」は、
西友のプロパー幹部に支えられて、
花開いているのだ。
ウォルマート時代の西友から、
こんなに短期間で、
西友らしい西友となった。
もちろんウォルマートの特長は、
しっかり受け継がれている。
月刊商人舎新春1月号に掲載しよう。
楽しみにしてください。
良い年が迎えられそうな気がしてきた。
ありがとうございます。
〈結城義晴〉