結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年05月11日(木曜日)

Las Vegas2日目のホールフーズからイータリーまでの「進化」

Las Vegas。
最初の朝。

ホースシューの自室から見える景色。
今日もいい天気になりそうだ。
IMG_3248-1

朝8時から10時半まで講義。
Basicコースでは毎日、
2時間半の講義をする。IMG_4177-1

事前テキストのMessageから、
はじめの言葉へ。

アメリカの小売業が大切にしているのが、
コンシューマードクトリン。
1962年のジョン・F・ケネディの言葉。
第1に、安全である権利、
第2に、知らされる権利、
第3に、選択できる権利、
第4に、意見を聞き遂げられる権利。

それから米国小売業の最新動向。
デジタル・シフトの話。
ミール・ソリューションの基本。
さらにインディペンデントカンパニーの優位性。IMG_4180-1

アメリカのデータ。
ラスベガスのチェーン別占拠率の説明。
そして初日に訪れた企業の解説。
時間はあっという間に過ぎていく。IMG_4187-1

2日目と3日目には、
7つの班に分かれて、
商品の価格とフェース数の調査を行う。

それをもとにPFグラフをつくって、
各社の戦略を分析する。

講義の最後にそのガイダンスをした。IMG_4188-1

講義が終わると専用バスで、
ホールフーズへ。IMG_3263-1

ザ・タウンスクエアの核店舗。
この商業集積は、
「ライフスタイルセンター」。
街を再現したショッピングセンターだ。
物販だけでなく、飲食店やシネマがあり、
噴水や公園などの憩いの場もある。IMG_3276-1

ホールフーズでは、
店内売場ツアーをしてくれた。
IMG_4192-1

各部門のチームリーダーが、
説明してくれる。
IMG_4195-1

さらに試食と試飲も提供してくれた。

プロデュース部門では、
オーガニックオレンジの、
絞り立てジュースが供された。IMG_4197-1

次はシーフード部門。
ホールフーズはこの部門を独立させている。
これは日本と同じだが、
米国では唯一のスーパーマーケットだ。
IMG_3301-1

ここではエビのカクテル。
超美味だった。
IMG_3251-1

そしてミート部門。
グラスフェッド(牧草飼育)牛の、
ブリスケットを試食させてくれた。
IMG_3254-1
これも超美味。

Dairy(乳製品)部門。
ここでは説明の後に、
サンプルをいただいた。IMG_4209-1

通訳は現地在住の上松磨代さん。
愛称はキューティ上松。IMG_4210-1

ベーカリー部門のチームリーダー。
2種類の焼き菓子の試食。IMG_4213-1

ホールフーズのフードサービス部門。
IMG_3314-1

解説してもらってから、
豆サラダの試食。
IMG_4214-1

そしてHBC部門。
石鹸などのサンプルをいただいた。IMG_3258-1

ホールフーズはアマゾン傘下に入り、
取材アポもアマゾンの許可がなければ、
できなくなった。

しかし商人舎は毎年のように訪問していた。
それもあって許可が下りた。

そのうえ店の全部門で歓迎してくれた。
ありがたい。

ランチはホールフーズのデリ。IMG_3318-1

店全体から歓待を受けて、
大いに満足した。

トレーダー・ジョー。
コロナ下でオンライン販売が加速した。
しかしここだけはリアル店舗販売にこだわる。 IMG_3341-1

ここでも班ごとに商品調査を開始。IMG_4257-1

7つのカテゴリーを7班が調査する。
カテゴリーの中から、
商品を選んで、
価格と在庫、フェーシング数を調べる。
IMG_4263-1

加工食品チームはアイテムが多いから、
何を、どう調べるかが焦点となる。IMG_4260-1

オーガニックスーパーマーケットは、
アメリカで定着している。

そのなかで、
オーガニック御三家ができ上がった。
ホールフーズとトレーダー・ジョー。
そして、
スプラウツファーマーズマーケット。IMG_3357-1

広大な青果部門を店の奥中央に配置し、
バルク売場をその前面に品揃えする。

独特のレイアウト。
まさに「大型の八百屋」。IMG_3344-1

価格と店頭在庫を調べたうえで、
ディスカッションをする。IMG_3351-1

デアリー担当チーム。IMG_4269-1

ミート担当チーム。IMG_4271-1

私はスプラウツの隣の店へ。
トータルワイン。IMG_3363-1

大型の酒専門店チェーン。
27の州に229店舗を展開する。IMG_3359-1

トータルワインに行くと必ず、
これを確認する。
カルトワインの最高峰、
「スクリーミングイーグル」

1本1399ドルと1259ドル。IMG_3358-1
凄い。

そして再び、
ウォルマート・スーパーセンター。
調査のために2度目の2店目の訪問。
IMG_3398-1

青果売場の1丁目1番地は、
ウォーターメロン。
柵で囲ったプレゼンテーションが面白い。
IMG_3370-1

ウォルマートは内装を白と青に変えて、
明るくカジュアルなイメージになった。
IMG_3374-1

メモリアルデーのプロモーションコーナー。IMG_3394-1
ウォルマートはこの4年間、
店舗数を減らしつつ、
9兆円の売上げ増を果たした。

オンライン販売による。

しかしリアル売場は依然以上に活性化された。
それがすごいところだ。

2日目の視察の最後は、
コストコ。
IMG_4307-1

レイアウトから品揃えの考え方まで、
日本のコストコと全く変わらない。

これぞチェーンストアのお手本。
しかしアメリカのコストコを見ると、
その本質がよく理解できる。

不思議だ。

3ポンドのバナナが1.29ドル。
青いバナナは買ってからも日持ちがする。
そのバナナの長いながい陳列線。
そしてよく売れている。IMG_3408-1

ロティサリーチキンの売場。
焼き立てを提供する。IMG_3409-1

もちろん、コストコでも、
団員は調査をする。IMG_4302-1

全員での視察を終了し、
いったんホテルに戻る。
買物の荷物などを部屋に置いてから、
さらに希望者だけバスでイータリーへ。

ストリップ(大通り)のホテル、
パークMGMの1階に出店している。IMG_3447-1

ラスベガス店は2018年末にオープンした。
そしてパンデミックがやって来た。IMG_3435-1

市場と食堂と学校がひとつになった店。
しかしコロナ禍を抜けてから、
食堂の要素が強くなった。
市場の要素が減った。IMG_3430-1

ラスベガスの店はやや狭い。
それに観光客が圧倒的に多い。
だからレストラン機能が充実した。IMG_3425-1

イータリーを視察していると、
まったく偶然に㈱USEIの幹部と出会った。
社長の朝川康誠さん(左から2人目)と、
常務の嶋内仁さん(右から2人目)。
お二人は商人舎Webコンテンツに連載を執筆。
商人舎客員研究員だ。

朝川さんは立教大学大学院マスターで、
結城ゼミ3期生。
その隣の大津さんも立教大学院修了生。IMG_3443-1
パチンコホールのUSEIは、
定期的にラスベガスの研究をしている。
会社全体が「学ぶ組織」だ。

その一行と出くわした。

恐ろしい偶然。

何かいいことがありそうだ。

今日も1日、お疲れ様。

進化しない企業も店も、
時代に置いていかれる。

業種業態を問わない。

恐ろしいことであると同時に、
変わろうという意欲を持つ企業や店には、
大いなるチャンスが生まれる。
(つづきます)

〈結城義晴〉


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.