台風2号「大いなるものが過ぎ行く野分かな」
台風2号。マーワー。
沖縄を直撃。
日本列島の梅雨前線も刺激して、
各地で大雨被害をもたらした。
地震列島の上に台風列島。
わが日本国は、
自然災害の宝庫ともいえる環境にある。
その自然災害は6種類に分けられる。
⑴地震
⑵津波
⑶風水害(台風、洪水)
⑷竜巻
⑸火山爆発、火砕流
⑹干ばつ
日本でも最近は竜巻が起こっていて、
すべてそろっている。
干ばつに関しては、
人間の手によって灌がいを施すことで、
克服した。
それ以外は、
事前に防災したり、
被害を小さくしたり、
被災後の復旧・復興をするしかない。
不気味なのは、
地震が増えていることだ。
火山の活動も活発だし、
津波が発生する頻度も高まる。
そして台風だ。
2号がこれだけの威力を示し、
これだけの被害をもたらすと、
このあとが心配になる。
こういった時にこそ、
小売業、サービス業の役割はさらに重くなる。
月刊商人舎webContents。
常盤勝美の2週間ウェザーMD予報
「2週間」という単位の予報が、
マーチャンダイジングや店舗運営に、
ぴったりのタイミングで役に立つ。
活用してください。
さて糸井重里さんも、
この台風を心配している。
今日のダーリン。
「天気というのは、
同じ時間の、同じ日本のなかでも
まったくちがっていたりして、
“雨が続いてます”とか言っても、
“こっちは晴れてるけど”
なんてことになりがちです」
「ただ、今回の大雨は
ちょっとないくらいの広範囲で、
しかも危険だったりもするから、
共感度も高そうです」
「天気が自由に変えられるものならと、
心から祈ります」
それはできないけれど。
ひとこと。
「天然自然への感謝も畏怖も、
人間の力の大きさも小ささも」
不思議なことに台風の前では、
人間の器を考えてしまう。
歴史に残っている名句。
吹き飛ばす石は浅間の野分かな
〈『更科紀行』松尾芭蕉、45歳の句〉
「野分」は台風のこと。
強い野分の風は、
浅間山の小石までも吹き飛ばしてしまう。
雄大な光景を短い言葉で描き切った。
鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分かな
〈与謝蕪村『自筆句帳』〉
「鳥羽殿」は白河天皇退位後の離宮。
台風が吹きすさぶ中、
五六騎の武者が鳥羽殿へ急ぐ。
私は北斎の浮世絵のような情景が、
頭に浮かんでくる。
大いなるものが過ぎ行く野分かな
〈高濱虚子『五百句』より〉
明治、大正、昭和初期の巨匠。
「おおいなるもの」がいい。
巨人のような大いなるものか、
超自然の大いなるものか。
この「大いなるもの」の前では、
謙虚にならざるを得ない。
台風2号、被災された方々に、
お見舞いを申し上げたい。
〈結城義晴〉