True Data株主総会とシュンペーター「経済の主役は人間である」
夏至です。
1年で一番、昼が長い日。
関東地方は梅雨なのに晴れ模様。
夏至には雨は降らない。
二十四節気で言えば、
次は7月7日の小暑、
7月23日の大暑と続く。
そして8月8日の立秋。
暦をめくるだけで、
時間は過ぎていく。
その間に私は本を一冊、
仕上げねばならない。
いや、二冊になるか。
多分、結城義晴のライフワークとなる。
濃密な夏が過ぎていく。
9・12(火)
商人舎15周年記念セミナー。
東京・大崎ブライトコアホール。
お申し込みは以下。
この日、結城義晴のその新刊が発売される。
レジェンドセミナーのあとで、
その出版記念の会も開催する。
もちろんセミナー参加者の皆さんには、
新刊本をプレゼントする。
開催概要。
2008年4月17日に、
商人舎発足の会が開かれた。
その際に、発起人となってくださった皆さん。
今回もご招待させていただく。
レジェンドの先生方による、
最後のセミナーは、
発起人の皆さんに対する、
商人舎からの感謝の意を示してもいる。
もちろん一般参加者の皆さんには、
商業の近代化に貢献し、
チェーンストア産業の構築を担った、
レジェンドの先生方の、
直接の声を聞いてもらう。
石原先生も島田先生も86歳。
戦前のお生まれ。
戦後の復興を経験し、
高度経済成長を担い、
バブルとその崩壊を実感し、
阪神淡路大震災と東日本大震災を体験して、
そのうえでさらに、
新型コロナのパンデミックを生き抜いた。
そんな経験に照らし合わせて、
日本の商業の未来に提言をしてくださる。
鈴木哲男先生と結城義晴は戦後生まれで、
「戦争を知らない子供たち」だ。
それでも70年以上生きてきた。
ひたすら流通小売業の研究に打ち込んできた。
私たちも戦前派のお二人の先生に負けないように、
全力で講義する。
必ず皆さんの未来に光を当てる。
ご期待いただきたい。
そしてご参加ください。
申し込みはこちら☞をクリック。
さて今日は朝から東京・浜松町。
㈱True Dataの株主総会。
一昨年の12月に株式を上場して、
順調に伸びてきた会社だ。
伸びてはいるけれど、
ゼブラ企業を目指している。
すなわち社会性と経済性の両方を追求する。
そして「相利共生」を大切にする。
私の提唱する「トレード・オン」は、
この考え方である。
総会は淡々と進行し、
すべての議案を承認していただいた。
そして私も改めて取締役に選任された。
その選任された社外取締役三人で、
㈱プラネット本社を訪れて、写真。
真ん中が玉生弘昌さん、
右は伊藤久美さん。
玉生さんはご存知、プラネット会長。
そのあとは西馬込へ。
㈱寺岡精工本社。
知的財産規格部を訪問。
2時間近くも話し込んで打合せ。
右から鶴井篤さん、川越純一さん。
それから松井康彦さん。
川越さんは知的財産規格部の責任者。
私とは40年来の付き合いだ。
松井さんは商人舎特別プロデューサー。
業界でも話が通じる人が少なくなった。
川越さんはその一人。
去りがたい、別れがたい。
そんな気分になった。
玄関まで見送ってくださった。
ありがとうございます。
さて、久しぶりに、
日経新聞「大機小機」
「出でよ、日本の企業家精神」
コラムニストは一礫さん。
「経済を駆動するものは何か。
企業家である」
その通り。
「マルクスが亡くなる1カ月前に生まれた
経済学者シュンペーターは、
経済理論に”企業家”という概念を導入した」
ヨーゼフ・シュンペーター。
(1883年2月8日~1950年1月8日)
企業家は新たな財貨の生産だけでなく、
新しい生産方式を導入したり、
新しい販路を開拓したり、
新しい組織をつくったり、
イノベーションにより経済を発展させる。
シュンペーターは「企業家」を、
機能的側面に着目して定義した。
「事業のやり方に
新しいものを取り入れる人」
玉生さんが典型的な企業家だし、
米倉さんも新しい企業家だ。
シュンペーターはまた、
「循環は経済の本質ではない」
という見方を打ち出した。
それまでの経済学では、
“経済は循環する”が主流だった。
実際にカール・マルクスは循環論者だった。
マルクスは「循環しながら拡大する」と考えた。
一方、シュンペーターは、
企業家による革新によって、
生産関数そのものが変化すると考えた。
「企業家は様々な生産要素の
新しい組み合わせ(新結合)を断行する」
ニュー・コンビネーションである。
「それにより経済は動態的に発展する」
シュンペーターの代表作は、
『経済発展の理論』
これを読んだ哲学者・三木清は喜んだ。
「はじめて人間が登場する経済学を読んだ」と。
「時代がどのように変わろうとも、
経済の主役は人間である」
私の新しい著書も、
主役は人間である。
知識商人である。
そう思うだけで、
力が湧いてくる。
〈結城義晴〉