Duolingoの「競争マインド」とその反対の「散歩の精神」
Everybody! Good Monday!
[2023vol㉝]
台風7号。
名前はラン(Lan)。
大きくて、強くて、
ゆっくりと進む。
被害は大きくなる。
油断はできない。
台風に引きずり回される1週間になりそうだ。
台風直撃の場合、
店を休業するか、営業するか。
今回は半分ずつに分かれたようだ。
その今週のスケジュール。
イベントは少ない。
まだお盆の最中だし。
今日は午前中に、
第一屋製パン㈱の取締役会。
オンラインで参加。
一つひとつ改革が進んでいます。
みんな、頑張ろう。
そのあと、横浜商人舎オフィスに出社。
単行本の残りの原稿を書いたり、
ゲラを読んだり、
図表をつくってもらったり。
まだまだ仕上げの仕事が続きます。
磨きの段階に入った。
お陰様で、もう少しのところまで来ました。
今、考えているのは、
単行本のことばかり。
机の前に座っているときだけではない。
ボーッと立っているときにも、
風呂に入っているときにも、
考えている。
将棋のプロ棋士は、
いつも盤面を頭に描いている。
それと似たような状態になっている。
三上(さんじょう)といわれる。
「馬上・枕上・厠上」
「ばじょう・ちんじょう・しじょう」と読む。
中国北宋の文人政治家、
欧陽脩(おうようしゅう)。
その著書「帰田録(きでんろく)」の序文にある。
「余、平生作る所の文章、
多くは三上に在り」
文章を考えるのに、
最も都合がよい三つの場面が、
馬に揺られて移動しているとき、
枕に頭を乗せてまどろんでいるとき、
トイレで用を足しているとき。
散歩などがいいらしいけれど、
考えてみると私は、
あまり散歩をしない。
サンダル カポカポ
おさんぽさんぽ
サンダル カポカポ
おさんぽさんぽ
今日はおひがらがよろしいようで
ゆうがにゆうがに歩くのです♪
(高山孝之進作詞、花公子作曲)
犬がいれば、
その運動のために散歩もするかもしれない。
しかし犬の散歩には、
明確な目的がある。
本来の散歩には目的がない。
私はいつも何かに急かされている。
あまりよろしくはない。
精神的にリラックスするのは、
風呂に入っている時だろうか。
それでも最近は、
風呂にスマホを持ち込んで、
Duolingoなどやっている。
言語会話の学習ツール。
28言語に対して、
延べ94言語のコースが開設済みだとか。
ただし日本人向けには、
英語、中国語、韓国語、フランス語の4コースだけ。
利用者がコースを受講すると、
それは同時にウェブサイトなどで、
文書の翻訳に貢献する。
そんな設計が施されている。
Duolingoはデータ駆動型の教育手法で、
一人ひとりの上達に対応する。
世界中で約1億2000万人の登録があるし、
それも増え続けているとか。
このDuolingoは会社組織になっていて、
CEOはルイス・フォン・アン博士。
グアテマラ生まれの起業家。
カーネギーメロン大学准教授でもある。
フォン・アンは、
クラウドソーシングの発案者で、
その先駆的立場にいる。
今、私の周辺で流行っている。
商人舎のメンバーは、
みんなやっている。
鈴木綾子は卒業したらしいけれど。
英語がネイティブの彼女は、
韓国語をやっていた。
私も英語だけでなく、
フランス語、中国語、韓国語をやってみた。
英語以外に一番進むのが、
どういうわけかフランス語だ。
中国語と韓国語は、
最初のところでくじけた。
大学時代はロシア語をとっていた。
それがあるとうれしいのだが、
まだ、ない。
デュオリンゴでは一人ひとりが、
リーグに属す。
世界中の人が、
数多のリーグで競争している。
上達して昇級ラインをクリアすると、
一段ずつ自分のリーグが上がっていく。
私が今、属しているのは、
ダイヤモンドリーグ。
一番最後のリーグ。
けれどこんな競争をやっていると、
散歩の精神からはどんどん離れていく。
私にとっては本を書くこと自体が、
散歩のようなものだ。
テーマを設定して、
その目的に向かって書くのだけれど、
プロセスは散歩そのもの。
私は毎日、書いている。
それが散歩なのだと思うと、
実際の散歩をしない理由もわかる。
では、みなさん、
今週も精神のおさんぽさんぽ。
台風には用心しよう。
Good Monday!
〈結城義晴〉