中国の「産業革命・流通革命」と「学べば衰えず」
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『チェーンストア――産業ビジョン』
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『チェーンストア――産業ビジョン』
表紙のデザインは七海真理さん。
月刊商人舎のデザイナー。
私はとても気に入っている。
七海さんはネイティブで、
アメリカでデザインの勉強をした。
だから日本の古い慣習や思い込みを、
軽く乗り超えることができる。
私の「斬新な本を」という要求にも、
想像を超える回答を出してくれる。
うれしい限りだ。
今日は横浜商人舎オフィス。
鈴木哲男先生が訪ねてくれた(真ん中右)。
52週MDの権威で、
㈱アールイーエー会長。
右は王嵜(おうき)さん、
中国三亜一叡諮詢有限公司社長。
中国の海南島在住だが、
毎月のように日本に来ている。
商人舎15周年セミナーにも参加して、
勉強してくれた。
日本で26年間、小売業に従事した。
まず明治大学に留学して、
セブン-イレブンでアルバイトもした。
そのあとイオンに入社して、
農産を担当した。
最後は幕張の本社で、
店づくりを学んだ。
日本語は堪能だ。
イオンビジネススクールでは、
私の基調講演も聞いたことがあるという。
今、自分の事務所を立ち上げて、
日本と中国の架け橋になろうとしている。
政治的には日本と中国は、
上手くいっているとはいいがたいが、
民間の交流はあっていい。
イオンも平和堂も、
セブン-イレブンも、
ローソンもファミリーマートも、
ユニクロもニトリもしまむらも、
中国で事業を展開している。
小売業のビジネスに、
国境はない。
競争はあるけれど。
2015年に上海に行って、
永輝超市のCEO張さんと会った。
私がいちばん評価している、
中国のスーパーマーケットチェーンだ。
今、1000店舗で、
989億元(2021年度)の年商。
約2兆円。
その永輝も中国トップの京東(ジンドン)から、
資本を受け入れている。
中国小売業はEC企業を中心に、
資本の集約化が進んでいる。
それでも地方にはローカルチェーンが多いし、
リージョナルチェーンも成長している。
王嵜さんとの交流によって、
そんな中国情報も入って来る。
ご紹介いただいた鈴木先生に感謝したい。
私はアメリカはもちろんだが、
ヨーロッパもアジアも、
商業や小売業、サービス業に関しては、
広く関心をもっている。
それぞれの成長プロセスには、
共通項と独自性がある。
共通項は商業の原理であるし、
独自性は国ごとの特性である。
私は商業の原理に興味がある。
『チェーンストア』で語った内容の一つは、
産業革命と流通革命が連続して起こった事実だ。
イギリスでもフランスでも、
そしてアメリカでも。
しかし日本では、
明治の産業革命のあとに、
流通革命が起こらなかった。
それでもチェーンストア1.0は生まれた。
これが日本の特異性だ。
その代わりに戦後の流通革命が、
ことさらのように強調された。
そして今がある。
中国の産業革命と流通革命は、
どのように関連していたのか。
オンラインの進展が、
中国の流通革命に、
欧米や日本の状況とは異なる影響を与えた。
まだまだ研究したいテーマがある。
学べばすなわち為すことあり、
学べばすなわち衰えず。
ありがたいことだ。
〈結城義晴〉