「アークスネットスーパー」のアマゾン・コムとの協業の今後
「セルコレポート」が届いた。
私の連載は「艱難は商人を鍛える」
その第十八回。
「伽藍洞の産業 チェーンストア」
近著『チェーンストア』のまえがき。
「経営を担う人たち、
現場で働く人たちは、ともすると
チェーンストアという仕事の
意義を見失っている。
現状に安住している。
このビジネスにさらに大きな夢を
描くことができないでいる」
「スケールは大きくなったけれど、
そして豊かな未来があるにもかかわらず、
みな、目の前の仕事に追われている。
厳しく言えば伽藍洞の産業に向かっている」
「伽藍洞の産業」とは、
図体はある程度大きくなったけれど、
中身はガランとして、
内実が伴わない産業」
そうなってはいけない。
それが私の『チェーンストア』執筆の動機だ。
今日は1日、原稿執筆。
書きあがると、
デザイナーの七海真理さんに送る。
すると、すぐに、
驚くようなデザインが上がってくる。
楽しみにしてください。
10月号は10日発刊です。
さて商人舎流通スーパーニュース。
アークスnews|
アマゾンプライム会員向けネットスーパー’23年冬スタート
アマゾンのプラットフォーム上に、
「アークスネットスーパー」が開設される。
今冬に札幌市・北広島市の一部地域からスタート。
対象はAmazonプライム会員。
アークスのサービス拠点店舗から、
約9000アイテムの商品を配送する。
最短2時間での配送。
アークスは、
北海道・東北地域を中心に拡大の予定。
アマゾンは2019年に、
ライフコーポレーションと協業を始めた。
2019年9月12日の報道。
ライフnews |
食品スーパー初のアマゾンPrime Nowサービス都内で開始
ライフが初めての協業相手だった。
コロナ禍まえの4年前。
このときは東京都内の新宿区、板橋区、
練馬区、北区、中野区、豊島区、杉並区の7区だった。
配送時間は12時~22時で、
当日または翌日の配送。
2時間単位で時間指定ができた。
その後、東京都全域から神奈川県にエリアが拡大された。
そして2021年6月30日。
アマゾンnews|
Amazon.co.jp上にバローのストアが6/30オープン
スタート時点のエリアは、
愛知県の名古屋市と清須市。
当日または翌日の12時~22時に、
2時間単位で時間を指定できた。
こちらも順次、東海地区に拡げられた。
さらに2022年3月2日。
成城石井news|
Amazonプライム会員向けサービス都内一部地域で開始
東京都の世田谷区、目黒区、杉並区、品川区、
そして大田区、渋谷区。
成城石井ならばライフとエリアが重なっても、
顧客にとって問題はない。
成城石井は現在、
東京都11区4市、神奈川県2市、愛知県3市で、
アマゾンネットスーパーを展開中だ。
そしてこの冬に北海道で、
アークスとの協業が始まる。
アマゾンが自分で展開するのが、
「Amazonフレッシュ」だが、
こちらは日本では2017年にスタートした。
アメリカではその10年前の2007年に始まった。
さて、このアマゾンとの協業。
どう考えるか。
どう広がるか。
アークスとバローと㈱リテールパートナーズ。
新日本スーパーマーケット同盟が、
2018年12月25日に資本業務提携して誕生。
奇しくもアマゾンとの協業を、
バローとアークスが行った。
リテールパートナーズの動向が注目される。
まったくの憶測でしかないが、
リテールパートナーズの田中康男社長は、
利益が見込めない事業はやらないと思う。
本当に勝手に書いてしまって申し訳ないが、
リテールパートナーズが、
アマゾンに加わったら、
ネットスーパーは一気に過熱する。
面白いことになってきた。
顧客への利便性提供とともに、
利益が出せるか否か。
私も注目したい。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
協業して、
飛躍した会社を私は知りません。
感覚的に、
弱ってきた会社が、
一発逆転を狙って、
協業し、
結果、
平凡になっていくような物語だと思います。
協業し、
自分の苦手をカバーしていくより、
ロピアさんのように、
カード払いできません。
ペットボトルは冷やして売りません。
アイスのスプーンも有料です。
品そろえも偏っています。
でも、
とてつもなく
キラキラした魅力があります。
というほうが、
自分は、ワクワクします。
小売りラブ♪さま
ご投稿、感謝。
M&Aを協業と考えると、
アメリカのクローガーはうまくやっています。
これはマネジメントの問題を解決したことに理由があります。
イオンも日本では成功したと考えていいでしょう。
しかしウォルマートはアメリカでは独立独歩です。
海外進出ではうまくいっているとは言えません。
純粋株式会社のもとに経営統合するM&Aは、
これから成果が見えてくるのでしょう。