結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年10月14日(土曜日)

イータリーからウェグマンズ・リドル・S.レオナードまで。

ニューヨーク2日目。

8時にホテルを出発。
最初の視察地はバッテリーパーク。

ハドソン湾に自由の女神が見える。
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思い思いにマンハッタンの空気を吸っている。IMG_80733

それから自由の女神を背景に、
全員写真。
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今日は快晴。
その中にそびえるワールドトレードセンター。IMG_80933

 

視察の最初の店は、
アマゾンゴー。
ご存知、キャッシャーレス店舗。IMG_80873

最初はアプリがないと入店できなかった。
今、入店は自由。

商品を手に取って、店を出るときに、
クレジットカードかアマゾンゴーアプリを、
スキャンさせて、決済する。
IMG_8735

飲料や菓子、サンドイッチなどの、
ほんの限られた商品が並ぶ。
イートインスペースもある。IMG_43883

ホールフーズマーケットのPB「365」を品揃え。
この水はよく売れる。
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団員は菓子や飲料を手に取り、
実際に買物体験。IMG_8084.3JPG
Amazon Goはいま、
ジャストウォークアウトシステムの、
デモンストレーション店舗となった。

向かい側にあるのがイータリー。
ワールドトレードセンター4の、
3階に入居している。IMG_81313

エスカレーターを上がると、
EATALYのロゴが迎える。IMG_44063

店に入って右手に、
コンパクトな青果のセルフ売場。IMG_44103

イタリアン青果と加工食品以外は、
対面方式の売場。

チーズ売場にはさまざまなイタリアンチーズ。
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売場をつなぐ通路の壁面には、
調理器具やキッチンウエアが展開される。IMG_44313

壁面には、
イタリアの食文化の紹介パネルがある。
「学び、食べる、買う」が、
イータリーのコンセプトだ。IMG_44303

9時に訪問したので、
レストランはオープンの準備段階。IMG_81103

唯一開店していたカフェ。
エスプレッソとサンドイッチを楽しむ。
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そして9・11跡のグランドゼロに向かう。
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貿易センターのツインタワーで、
亡くなった人の名前が刻まれたプール。
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慰霊プールに手向けられた花。
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そしてターミナル駅舎のオキュラス。
設計はスペインの建築家、
サンティアゴ・カラトラバ氏。
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その屋根は毎年9月11日に、
犠牲者を追悼して開かれる。
オキュラスはラテン語の目を意味する。
年に一度、その目が開かれる。

ポーズを決めて記念撮影。
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朝の観光を兼ねた視察を終え、
一路ニュージャージー州へ。

マンハッタンを後に、
ハドソン川を越えて約1時間の移動。

その時間を車中講義にあてる。IMG_44423

そして着きました。
ショップライト。IMG_81343

ショップライトはコーペラティブチェーン。
ニュージャージー州の8つ食品店が、
1940年代に協同組合を結成した。
現在はウェイクファーンという会社が、
調達、物流を担っている。

この店は、グループの最高峰店舗だ。
入口入ると右手にファーマシーがある。IMG_45003

顧客が必要とする処方せん薬局を、
店舗奥ではなく、入口に配置した。

青果売場の導入部はバナナの島陳列。IMG_81493

果物のカラーコーディネーションは見事。IMG_8807

インストアベーカリーで、
ケーキやクッキーなどを提供。
店内加工のスイーツが充実している。
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デリカテッセンのコンセ「ボアーズヘッド」。
視察してきた店舗のなかで、
どこよりも大きな看板だ。IMG_4455

内装や装飾品で店内はきらびやかだ。IMG_8806

対面の鮮魚売場コーナー。
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売場は良く管理されている。
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そしてレジ前のハロウィンプロモーション。
IMG_8829

イートインスペース。
ウッドのテーブルや椅子が設けられている。IMG_82123

ショップライトのすぐそばに、
リドル。
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アルディと並ぶドイツ発のディスカウンター。
リミテッドアソートメントストア。
ドイツ小売業第1位のシュワルツグループの、
有力フォーマットだ。

2017年にアメリカに進出して、
2023年現在、約170店舗を展開する。

入口のインストアベーカリー。
1個79セントが値ごろ。
49セントや99セントのアイテムもある。
しかも「1buy 1get free」「2buy 1get free」の、
プロモーションを展開。
試食をかねて買ってみた。
おいしかった。IMG_82563

ベーカリーから青果部門につながる。IMG_4512

今週のセール品は、
赤い大きなトップパネルで訴求。
エブリデーロープライスが基本だが、
1週間ごとのハイ&ロー販促を加えている。IMG_45183

売場中央に縦に配置された平台プロモーション。
今週の新商品、売り切れ御免の特売品が並ぶ。IMG_82213

商品は100%センターからの納品。
PBの構成比は約6割程度。
アルディよりPB比率は低いが、
その分、品ぞろえは豊富だ。IMG_82313
売場面積は約800坪。
1店当たりの売上げはアルディの約4倍。

強烈な店だ。

トロイヒルズのウェグマンズ。
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ロゴの前で写真撮影。
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売場は横長の長方形。
中央に青果、
右翼がフードサービスデリと酒売場、
左翼がグロサリー。

入口の広大な青果部門。IMG_8948

単品量販の平台をセンターに配置。IMG_45853

右翼のフードサービス部門入口は、
中華、チキンなどが島ごとに配置される。IMG_45503

セルフデリコーナーでは顧客が、
設置された蓋つき容器に詰めていく。IMG_45533

サービスデリゾーンに沿って、
惣菜、鮮魚、精肉などの生鮮・準生鮮の対面売場が、
右サイドに並ぶ。IMG_45633

平オープンケースのアイスベッド上に、
鮮魚の丸物や切身が陳列される。IMG_45653

グロサリーゾーンは手を掛けずに、
ローコスト、ロープライスを提案する。
ウォルマートにも負けないマーチャンダイジング。IMG_46093

ウェグマンズのデリでランチを楽しむ。
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食べることこそ勉強である。
IMG_8889

このエリアのマーケットリーダーだけに、
全方位型のマーチャンダイジングで対応する。
そうしてウェグマンズは1店で、
1億ドル=140億円(1ドル140円)を売り上げる。

ニューヨーク視察2日目の最後は、
ヨンカーズのスチュー・レオナード。IMG_89503
牛乳酪農家が始めた食品小売店。
スチュー・レオナードさん。
今年亡くなった。

その店がスーパーマーケットに転換し、
顧客最優先の楽しいスポットに変わった。
そして1988年代には、
ニューヨークタイムズに、
「ディズニーランドのような店」と評された。

おなじみのポリシーロック。
右上にレオナードさんの遺影。IMG_83003
原則1 顧客はいつも正しい。
原則2 万が一、顧客が間違っていると思っても、
原則1を読み返せ。

入口のところのソフトクリーム売場で、
必ず食べます。
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売場は完全なワンウエーコントロール。
NEBセントラルマーケットも、
このスチュー・レオナードを真似た。IMG_46683

ベーカリーのケーキ、ドーナツと続く。
買物客を飽きさせない試食、試飲が、
コーナーごとに配置され、実施される。IMG_46733

オリジナルキャラクターが、
ダンスしながら、演奏しながら歌う。
子どもたちは大喜び。IMG_46983

有名なバナナ娘。
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鮮魚の対面売場。IMG_47213

エージドビーフは凄い。
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子ども連れのファミリーが、
立ち止まりたくなる仕掛けが、
売場の随所にある。IMG_47263

そしてチェックアウト。IMG_47593
しかし、スチュー・レオナードは、
どこか空しい。

レオナードさんが亡くなったからだけではない。
進化が止まってしまったからだ。
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創業者には破壊的イノベーションがあった。
それを持続的なイノベーションで、
少しずつでも進化させねばならない。

それが止まると、
店は下降線をたどる。

残念なことだが、
それが現実である。

夕食は韓国BBQ「WONJO」
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ニューヨークで大人気。
ny_2nd
浅野秀二先生と福島道夫さん。
今回は受講生とともに参加。

イータリーとウェグマンズ、
そしてスチュー・レオナード。
さらにショップライトとリドル。

ポジショニング戦略のトップ企業を巡った。

コーペラティブチェーンのショップライト、
コロナ禍後も大健闘している。
感動した。

リドルはアルディより強いかもしれない。

そしてスチュー・レオナードさんの逝去に合掌。
(つづきます)

〈結城義晴〉


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