最終日のホールフーズとウェグマンズの「マンハッタンの未来」
Everybody! Good Monday!
[2023vol㊷]
2023年第42週。
10月第3週。
帰国しました。
ジョンFケネディ空港から14時間余のフライト。
疲れが溜まっていたのだと思うけれど、
ちょっと熱が出た。
ブログはまだまだニューヨーク3日目、
視察最終日の最後。
午前中はブロードウェイの
ゼイバース、フェアウェイマーケット、
トレーダー・ジョーを徒歩で南下。
そしてシタレラを視察した。
昨日のブログで紹介した。
車中ではこれらの店舗について、
結城義晴なりの分析を解説。
私の海外視察研修は、
バスの中で1日中、講義する。
店に訪れる前には、
その会社や店の概要を説明する。
そして店を見終わったら、
その店の状態を評価する。
1店ずつの直後の評価が、
参加者の理解を倍増する。
それをせずに、ただただ見ているだけでは、
実務に活かすところまで行かない。
たとえば歌舞伎や能、
オペラやミュージカルでも、
初心者には解説がいる。
ラグビーでもサッカーでも、
解説のための裏番組が組まれる。
それが私の研修の方法だ。
上級者ばかりの視察の場合には、
互いにディスカッションする。
それが成果をもたらす。
その後、ウエスト33通りへ。
ホールフーズの新店。
昨年6月1日オープン。
「ハドソンヤード」は、
ハドソン川沿いの再開発プロジェクトだ。
民間による開発で総投資額は250億ドル。
ニューヨーク史上最大の投資。
完成は2025年だからまだその途上にある。
すでに第1段階の開発が済み、
周辺はモールやオフィス、
マンションなどが建ち並んでいる。
人気の観光スポットだ。
ハドソン通り側の入口1階が、
デリや飲料などのコンビニフーズ。
最近のホールフーズはボリューム感が半減した。
しかしカラーコーディネートはやはり秀逸。
真っ白な什器で果物や野菜のカラーが映える。
中央はセルフデリ。
サラダなどの冷惣菜や主食にもなる温惣菜、
スープなどのセルフバーが並ぶ。
惣菜を購入してフードコートでランチ。
イートインスペースは、
2階フロアの3分の1ほどを占める。
都心部のホールフーズは徹底して、
イートイン需要とオンライン需要に対応する。
ホールフーズと道を挟んで、
20ハドソンヤード。
高級ショッピングモールだ。
高級百貨店のニーマンマーカスをはじめ、
ハイエンドブランド、高級飲食店などが入る。
このエッジ。
残念なことに自殺者が相次いで、
1階にしか入場できなくなった。
そんな名所になったのは不本意だろう。
そんな人たちの冥福を祈った。
マンハッタン初の出店。
場所は百貨店ワナメイカー跡地。
ワナメーカーは百貨店の先駆者。
フィラデルフィアで百貨店事業を成功させ、
1896年ニューヨークへ進出した。
その後、この物件にKマートが入居したが撤退。
この10月18日にウェグマンズに変わる。
隙間からかろうじて、
チェックスタンドだけが見えた。
レジは38台、銀行方式のレジだ。
福島道夫さんは、
オープンに立ち会うために滞在を延長している。
その福島さんから写真が届いた。
オープンまであと2日のカウントダウン。
オープンの模様を報告してもらう約束をした。
あぁ、ウェグマンズのオープン、
見たかったなぁ。
それにしてもマンハッタンの食品小売業。
伝統的なフェアウェイやシタレラが、
同じような競争を展開しているときには、
勝利を収めた。
しかし、トレーダー・ジョーが出てきて、
拍手喝さいを浴び、
ホールフーズが登場して、
こちらも人気を博する。
そこに満を持して、
ウェグマンズが進出した。
マーケットニッチャーは、
多様に存在する。
しかしそれでも個性が、
際立っていなければならない。
ポジショニングが確立されていなければならない。
たった1店のゼイバーズが光り輝いていて、
資本を増強することで、
多店化を目指したフェアウェイやシタレラは、
結局、落ち込んでいく。
出店経費と不動産コストを吸収すれば、
ウェグマンズはマンハッタンの王者になるだろう。
(つづきます)
では、みなさん、今週も。
Good Monday!
〈結城義晴〉
2 件のコメント
お疲れ様でした。
帰国して熱が出たということ、こじれなければいいのですが、お気をつけください。
渡邉健次さま
ありがとうございます。
8月から働きづめでした。
静養に努めます。