「コロナ陽性」宣言とオーケー銀座店と全日食躍進チェーン大会
「コロナ陽性です」
午前中のオンライン会議を終わらせて、
発熱外来の医院に行った。
熱は上がったり下がったり、
喉は痛いし、咳も止まらない。
鼻の穴に検査の棒を突っ込まれて、
しばらく待つと、
いきなり言われた。
瞬間、志村けんのことを思った。
2020年3月29日、
新型コロナウイルス感染による肺炎で逝去。
あの時代だったら、
不安で不安で仕方なかっただろう。
そう思った。
幸いにして私は、3年9カ月間、
コロナからは逃れてきた。
しかし今初めて「コロナ陽性」を宣言された。
そのあとは診察もなく、
処方箋を貰って、病院を去った。
隣の調剤薬局で薬を貰った。
帰ってすぐに薬を飲んだ。
ゾコーバ錠。
そしてトラネキサム酸。
ゾコーバは、
新型コロナウイルスが、
体内で増えるのを抑える薬。
コロナ増殖に必要な酵素の働きを邪魔してくれる。
塩野義製薬の開発した、優れものの薬だ。
トラネキサム酸は、
喉の痛みや炎症を抑える。
これを規定通り飲んで、
あとは寝ている。
熱は下がってきて、
喉の痛みも少しずつ和らいでくる。
しかし咳はなかなか収まらない。
腹筋が痛くなるくらい、咳が出る。
寝室と仕事部屋に隔離されて、
人に迷惑をかけず、
治癒していくのを待つ。
志村けんのときに、
こんな薬があったらなあ。
つくづく、そう思う。
帰国すると、話題の新店オープン。
オーケーnews|
10/17「オーケー銀座店」オープン/地下2フロアに674坪
1984年4月27日に、
プランタン銀座としてオープンし、
2016年12月31日に閉店した。
故緒方知行さんなど、
絶賛した百貨店だった。
私は百貨店としては狭すぎると思っていた。
やはり閉店に追い込まれた。
そのあと、マロニエゲート銀座として、
リニューアルオープン。
当初はテナントビルだったが、
2020年6月19日に、
1階から4階までの1500坪に、
ユニクロが旗艦店を出した。
そして今、2023年10月17日、
地下1階と2階にオーケーが開業。
2フロアで674坪だから、
1フロア300坪強。
天井も低い。
フロア間はエスカレーターで往来する。
それでも初日は9000人を超える客数、
2000万円を超える売上高。
家にいて写真を見るかぎり、
いつものオーケーと変わりない。
さて、それでよかったのか。
もっとやり方はなかったのか。
私はある仮説を立てていた。
それを試したか。
行ってみなければわからない。
月刊商人舎11月号で、
徹底分析とともにご披露しよう。
さて今日は、
「全日食躍進チェーン大会」
ゆりかもめの台場駅。
グランドホテルニッコー東京台場が会場。
午後2時にスタート。
2019年以来、4年ぶりのフルスペックでの開催だ。
約2000人が参集した。
加盟店企業の赤いジャケットは壮観。
大会は三部構成。
第1部は記念講演、
第2部が躍進チェーン大会、
第3部が祝賀会。
午後2時から7時半までの5時間半のイベント。
それぞれの部ごとに、
ジュニアボードメンバーを中心とした、
3名が司会を担当する。
第一部は嶋津剛一全国会議副会長、
小島健太郎関東会議会員、
全日本食品(株)飯倉彩絵店舗本部担当。
開会あいさつは木村健造さん。
全日食チェーン協同組合連合会代表理事理事長。
「メーカーや卸の方々に対して、
売っていくと数を約束したい。
全員参加型の集団になってきた」
力強い。
そして記念講演。
関西学院大学教授の村尾信尚さん。
テーマは「変わる世界、変われない日本
~私たちの生き残り戦略~」
元「NEWS ZERO」メーンキャスター。
グローバル化が進む中で、
日本の課題とその立ち位置はいかにあるべきか。
指摘しつつ提言した。
会場前列には参加者と対面するように、
取引先のメーカーや卸などのトップが並んでいる。
これも全日食躍進チェーン大会の特徴。
第2部はメインイベントの躍進チェーン大会。
全日本食品㈱平野実社長が、
大会会長として挨拶。
全日食チェーンは昨年創立60周年を迎えた。
そして第12次3カ年計画の3年目を迎える。
「”2024年の物流問題”と、
“電気料金や人件費高騰”は、
全社挙げて乗り越えるべき2つの壁」
緊急の課題を挙げた。
そのうえで7つの活動方針を掲げた。
①VC再確認、②DX推進、③拠点拡大、
④店頭改革、⑤商品力追求、⑥物流改革、
⑦地域社会への貢献と地球環境への配慮
具体的な店頭改革の取り組みも、
動画で紹介された。
一つは、省人化レジの導入。
月間300時間の削減を図る。
二つ目は電子棚札の導入。
月間36時間の削減につながる。
導入している全日食チェーン加盟店、
㈱コーノの高野好一朗社長。
生産性改善と商品政策推進の取り組みは、
「シャドーキャビネット」が中心になっている。
全国の14名の加盟店オーナーで構成されていて、
高野さんはメンバーの一人だ。
動画のあとは、
前列に並んだ来賓を一人一人紹介。
さらに来賓の祝辞。
甘利明、平将明、小泉進次郎、
そして土田慎の衆議院議員があいさつ。
全日食チェーンジュニアボード新潟会議会長、
太田雅悠さん。
力強い宣言に大きな拍手が沸いた。
それから田中彰さんのご挨拶。
全日食チェーン常勤特別顧問。
全日食チェーンの成り立ちや、
地域に必要な店として存在し続けることの意義を、
力強く語った。
昭和、平成、令和と全日食チェーンを
支えてくれた来賓の方々6名を紹介。
左から、
ユアサ・フナショク㈱諸澤隆芳名誉相談役、
ヤマサ醤油㈱濱口道雄会長、
㈱寺岡精工寺岡和治会長、
シマダヤ㈱木下紀夫会長、
㈱明治屋の磯野計一相談役、
全国中小企業団体中央会大村功作前会長。
その後、懇親。
衣装替えをした管楽4重奏。
その横では大型画面に、
懇親の模様が映し出されている。
久々にフルスペックで開催された大会は、
懇親会も大いに盛り上がった。
創立60周年を迎えた全日食チェーン。
地域の食のインフラとしての機能を果たしてきた。
平野社長の言葉通り、
「”one for all, all for one”の想い・絆の根底に、
全日食チェーンの理念が培っている」
私は『チェーンストア』の「まえがき」に書いた。
「一人は万人のために、万人はひとりのために。
チェーンストアの本質はここにあると思う」
思いは平野さんと同じだ。
〈結城義晴〉