結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年01月20日(土曜日)

ロピアNY研修最終日のWegmans/Eataly/Whole Foods

今日は大寒。
二十四節季の「寒さが最も厳しくなるころ」

『暦便覧』は記す。
「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」

ニューヨークにいて、
大寒などと言うのも、
へんな感じだが、
どこにいても季節の移り変わりを、
日本人として感じていたい。

ここニューヨークは、
まさに大寒の寒さ。

マイナス6℃。

7時50分集合で、
朝のセミナー。

まずロピアの理念の唱和。IMG_19664

リーダーが前に出て先導する。IMG_19654

最後に接客7大用語。IMG_19684

相川博史団長のスピーチ。IMG_19693

そして結城義晴の2時間講義。IMG_19754

レース型競争とコンテスト型競争。
クリティカルマスと寡占・鼎占・複占。
さらにマーケットリーダー、
マーケットチャレンジャー、
マーケットフォロワーと、
マーケットニッチャー。IMG_19734
最後は業種・業態とフォーマット。

ロピアは1971年、
業種の「肉の宝屋藤沢店」として創業。

1994年、
小型ディスカウント・スーパーマーケットを開業。

1996年、社名を、
㈱ユータカラヤに商号変更。

1997年、
「新鮮大売ユータカラヤ」希望ヶ丘店で、
スーパーマーケット業態に本格参入。

2011年、㈱ロピアに商号変更。
「ロピア」のフォーマットに挑戦。

短期間で業種から業態へ、
そしてフォーマットまでの蛻変(ぜいへん)を遂げ、
そのフォーマット開発の先陣を切る。

私の理論を現実のものとした。

講義が終わると3日目の視察。
ささやかな観光からスタート。

この日はあいにくの雪模様。
それでも団員たちは元気に観光を楽しむ。

訪れたのは、グランドゼロ跡地。
現在は「9・11メモリアル」と呼ばれる。

敷地にはさまざまなオブジェがある。
象とウサギがお茶をしている。
IMG_1976

カバと犬のチェス。
IMG_19794

動物たちが自転車に乗っている。
その間に観光客が加わる。
IMG_1983

そして慰霊プールへ。
IMG_1985

気象条件の悪い日は、
入場規制をする。
プールの水も流れていない。
残念。

そしてオキュラス。
駅舎とは思えない斬新なデザイン。
IMG_1978

ここで記念撮影。
浅野秀二先生が声をかけてくれて、
たまたま通りかかった警察官たちも、
一緒に並んでくれた。
IMG_1990グッドジョブ!

店舗視察は、
ウェグマンズから。
アスタープレイス店。
マンハッタン出店1号店。
IMG_1550

ワナメイカー百貨店の跡地。
1階と地階の二層店舗。
1階はフードサービス部門。IMG_2002

中央にロの字型の作業場があって、
その周辺にコーナーが配置される。IMG_2010

寿司コーナーが主力だ。
アイテムも多いし、フェースも広い。
鮮度も味も格別のものだ。IMG_2005

 

壁面沿いにもフードサービスコーナーがずらり。
ホットデリバーやスープバー。IMG_2007

インストアベーカリー売場は広い。
IMG_2012

集中レジは1階にある。
一番奥に通常のレジが7台あって、
あとはセルフレジだ。IMG_1545

地下1階へはエスカレーターで誘導する。
もちろん上り下り両方に、
カート専用レーンもある。
階段は使わせない。
IMG_1510

エスカレーターを降りると青果売場。
果物が導入部。
IMG_1513

精肉売場もチーズ売場も、
冷凍食品やグロサリー売場も、
ウェグマンズそのものだ。
IMG_1537
ただしファミリーパックの大容量商品は減らした。
コンシスタントロープライスも、
派手には打ち出さない。

そして話題のシーフード「魚屋」売場。
㈱魚力が協力して日本の魚の売場を再現した。IMG_2051

担当のエイドリアンさんが準備に追われている。
IMG_2025

商品化の手順もまったく日本と同じ。IMG_2027

そのエイドリアンさんに11時からインタビュー。IMG_2053

「日本の魚屋をニューヨーカーたちに広めたい。
やりがいを感じている」
力強い言葉がどんどん出てくる。
ロピアの団員たちは大いに刺激を受けた。IMG_2055

32歳のエイドリアンさん。
来日の際には案内することを約束した。
IMG_2058

視察2店目は、
イータリー。
ニューヨーク・フラットアイアン店。IMG_2077

2010年にオープンしたアメリカ進出1号店。
IMG_2072

「買う」「味わう」「学ぶ」をコンセプトに、
スローフードを提案する。IMG_1556

延べ床面積は4600㎡。
そのうち半分ほどをカフェやレストランが占める。
IMG_2062

昼時には、
イタリアワインを楽しみながら、
ランチをとるニューヨーカーたち。IMG_2069

肉を食べさせるコーナーや、
ワインを提供するコーナー、
パスタレストランなど、
イタリアの食を気軽に楽しむことができる。IMG_2063

 

食べておいしかった食材は、
その場で買って帰ることができる。
レストランやカフェは、
スーパーマーケットにとって究極の「試食」である。
IMG_2067

パスタ専門の対面レストラン。IMG_1552

テーブルの上に生パスタが置かれ、
乾燥させている。
こうした商品化の過程が見えるのが楽しい。IMG_1553

小売りのレジは集中レジだけだった。
それがコロナを経て変わった。
ベーカリーや飲料などの即食ゾーンに、
キャッシュレス対応のセルフレジが現れた。
IMG_2074

最後の視察はハドソンヤード。
ホールフーズ最新店。
IMG_1579

1階はコーヒー、ソフトドリンク、
それにサンドイッチなどの
コンビニフーズを品揃えする。
IMG_1577

2階がメインの売場だ。
左翼がグロサリーゾーン、
中央に生鮮3部門、
そして右翼がデリゾーンに分かれる。
チェックアウトはデリの最後に配置された。

回遊性に富んだレイアウトで、
ホールフーズのノウハウが詰まっている。

2階に上がってすぐのシーフード部門。
IMG_1561

並んでミート部門。
IMG_1562

さらに奥に進むと、青果部門。
IMG_1571

青果部門の壁面の量り売りコーナー。
IMG_1570

生鮮とデリ部門をつなぐチーズ売場。
この店は白を基調にしたデザインで、
洗練されたイメージだ。
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右翼のデリゾーン。
ホールフーズ独自のセルフデリが、
これでもかと展開される。IMG_1564

そしてチェックアウト。
完全なセルフレジ。
IMG_1573

2列に銀行方式で並ばせて、
アテンダントが公平に誘導する。
日本ではセミセルフが増えているが、
アメリカではセルフレジが普及している。

私たちはイートインスペースでランチ。
相川団長はウェグマンズの寿司を購入してきたが、
それをホールフーズの寿司と食べ比べた。
IMG_1576

巻き寿司の比較では、
ウェグマンズに軍配が上げられた。
ニューヨークに来たらぜひ、
実際に食べ比べてほしいものだ。

全米トップのスーパーマーケットの寿司が堪能できる。

最終日の視察はここまで。
雪は降り続いたがあとは自由研修。

ホテルに戻ってから、
みんなそれぞれに行動した。
再び店を見たり、
観光したり、ショッピングしたり。

いい店をつくり、
いい売場をつくり、
いい商品をつくるためには、
いい店、いい売場、いい商品を、
自ら体験しなければならない。

それがロピアのNY研修だ。
(つづきます)

〈結城義晴〉


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