サミットららテラスHARUMI FLAG店とイトーヨーカ堂木場店
一月、往ヌル、
二月、逃ゲル。
糸井重里さんのほぼ日刊イトイ新聞。
「4年に一度の2月29日」の1日を、
「“おまけ”みたいなものだと気づいて、
安息日にしてみましょう」と決めた。
「いつもとちがう一日なのだから、
いつもとちがうことをしてやりましょう、
と決めた」
それは「さぼる日」と名付けられて、
恒例の行事になった。
だから糸井さんも社員も、
どうさぼるかを工夫する。
いいなあ。
㈱商人舎もやりたいが必ず、
月刊誌の最終締め日に重なる。
4年に1度だら、
やってみましょうよ、という人は、
出てこない。
みんな必死で原稿と格闘している。
今日は東京・晴海。
東京オリンピックの選手村だったエリア。
三井不動産が早くから手当てして、
街づくりを行った。
その三井ショッピングパークが、
ららテラスHARUMI FLAGだ。
若林瑞穂三井不動産商業施設本部長と、
牛河孝之商業施設本部 アーバン事業部長。
初年度の売上高目標は50億円、
来館者数240万人。
売上高は控えめな数字だ。
午前中、マスコミは館内の写真撮影。
核店舗はサミットストア。
マツモトキヨシ、ダイソーなどが入居。
そして12時から、
サミット㈱の記者会見。
服部哲也代表取締役社長、
それから星野郁夫、岡田崇両常務取締役。
岡田さんが丁寧な説明をしてくれた。
そのあと、司会者。
「今の説明を受けて、
服部社長、どうぞ」
服部さん。
「どうぞと言われても、
全部説明されてしまった(笑)」
「この近隣で育った子供たちに
この店があって良かったと
言ってもらえるような存在になりたい」
凄くいい。
服部さんの誕生日は、
戸籍上は3月1日になっている。
しかし実際は2月29日生まれ。
おお、もう還暦か。
4年に1度しか誕生日が来ない。
それはかわいそう。
両親が3月1日にして届け出た。
この話が一番、面白かった。
もちろん店は素晴らしい。
よくできた売場、
新しい工夫も多数。
鮮魚から惣菜、精肉、冷凍食品まで、
右壁面沿いにワンラインで通す。
これがいい効果を発揮している。
最後に惣菜、ベーカリー。
ピザはホールで販売される。
店内サインやPOPが刷新され、
いたるところに現場の神経が行き届いている。
ただし、一つだけ感じたことがある。
帰りに岡田常務に伝えた。
それは月刊商人舎3月号に書こうか。
やめとこうか。
今、考慮中。
ららテラスHARUMIから、
タクシーで木場へ。
同社の誇る巨漢店舗。
大規模なリニューアルが施されて、
昨2022年3月25日グランドオープン。
しかし、はっきり言って、
その改装効果は薄い。
内装、什器などを新しくして、
テナントなどを入れ替えた。
それでも刷新されたイメージがない。
食品フロアは一番奥にある。
吸引力のある部門を奥において、
各売場の回遊性を高めようとの意図だ。
私の目的は2階。
アパレルゾーン。
㈱アダストリアが、
「Found Good」のブランドで、
平場にショップを展開した。
アパレル業界では、
「話題騒然」だとか。
それを見に行った。
その内容は、
これも月刊商人舎3月号で、
業界第一人者のコンサルタントとともに、
分析しよう。
㈱イズミが先行的に、
アダストリアとコラボレートした。
イトーヨーカ堂はそのあと、
工夫を加えてショップ展開を図る。
さて、出来栄えは。
ショッピングセンターや店舗のリニューアル。
一番大切なのは何か。
それは人心の一新だ。
仏つくって魂入れず。
昔から言われることだ。
店舗リニューアルは、
売場の人たちの元気とやる気が、
刷新されねばならない。
残念ながら、
それが見られない。
感じられない。
日経新聞が報じた。
1月から早期退職希望を募った。
その退職者数は、
正社員で700人だとか。
店舗リニューアルをしても、
片方で人員削減を意図していたのでは、
元気もやる気も出ない。
仏をつくって、
魂もいれてほしい。
切に願うものだ。
〈結城義晴〉