日経一面/イオン・ライフ・万代・ヤオコーの「非正規社員待遇改善」
春分が過ぎたのに、
酷く冷たい北風が吹く。
寒い。
日経新聞一面、
トップ記事。
「非正規社員も待遇改善」
イオングループの40社。
約40万人のパートタイマーを擁する。
国内最大。
2024年度以降、
正社員と同等の基本給や手当を、
パートタイマーに支給する。
その制度の導入を検討。
同一労働同一賃金。
まずはイオンリテールが先行して導入していた。
昇格試験に合格し、月120時間以上働くと、
この制度の条件をクリアして、
正社員と同じ待遇となる。
売場責任者を務める約150名が、
すでに登用されている。
一部地域では従来と比べて、
2割程度年収が上がった。
この制度を今後、
40社のグループ企業に広げる。
ライフコーポレーションも、
勤務する地域・店舗を絞った「限定社員」の種別を廃止。
正社員と同じ待遇とした。
限定社員から転換した正社員は、
年収が平均15%程度増加した。
万代ではすでに「ゼネラル社員」と称して、
同じように処遇している。
サブチーフアセスメントという試験をパスすると、
「ゼネラルさん」となる。
彼女たちが大きな戦力になっている。
さらにヤオコーも23年、
正社員のみ有給休暇扱いとしていた、
「配偶者出産休暇」を、
パートについても有給とした。
スーパーマーケットの従業員のうち、
非正規待遇の割合は2023年で71%。
2020年に同一労働同一賃金制度が導入された。
ごくごく当たり前の制度だが、
その後も正規雇用と非正規雇用の待遇格差はあった。
22年の1時間当たりの給与で比較すると、
非正規雇用は正社員の7割の水準。
まだまだ格差はある。
しかし同じ仕事をしていれば、
同じ報酬をもらうことは、
当たり前の公平の考え方だ。
いつも書くけれど、
イオンが先鞭をつけたことを、
斜に構えて見てはいけない。
創意を尊びつつ良いことは真似よ。
イオンやセブン&アイが始めたら、
それはやがて日本全国の水準になっていく。
人員確保の競争となる。
時給競争だけでは時代遅れなのだ。
同じ仕事をしてもらっていて、
賃金が低かったとしたら、
それは会社が搾取していたのだ。
そんな当たり前の時代になった。
経営者層、管理者層は、
そのことを強く自覚しなければならない。
再び虚子。
闘志尚存して春の風を見る
改革を成し遂げるには、
闘志が必須だ。
〈結城義晴〉
4 件のコメント
イオンさんは、いい意味でまず形から入ることが多いように思います。素晴らしいのは、それを内面化していく努力を経営が怠らないことで、いつも見本にしています。
吉本さん、イオンはやるべきことをやっていますね。岡田卓也名誉会長の考え方が貫かれています。
いつも拝見しています。ありがとうございます。拝見しながら、先生のブログの内容が意を決するものが多く、たくさんのことに気付かされます。今日は、「改革を成し遂げるには、闘志が必須だ。」に感じるところがあり、今まさに闘志を必要としている案件があります。肝に銘じ、必ずや成し遂げる覚悟です。
渡邉健次さん、ありがとうございます。闘志は内に秘めるものでもあります。頑張って。