「降れば土砂降り」とベルク・ハローズ好決算の「マイルストーン」
巻頭に書いたのが、
[新年度に向けて]
’24マイルストーン現象の読み取り方
“milestone”は、
街道に設置された目印の「マイル標石」のことだ。
2024年は2030年に向けた、
距離標石となる年だ。
同時に “milestone”には、
「節目」の意味がある。
2024年は標石の年であり、
その節目の年でもある。
その現象が起こっている。
かつて「北海道は日本のカリフォルニア」と言われた。
そして総合スーパー企業が例外なく、
北海道に店舗を開設して進出した。
しかし今、その「北海道カリフォルニア現象」が、
完全に終焉しようとしている。
これは小売り産業にとって、
milestone現象である。
その年に、私たちは、
どう考え、どう行動するのか。
そのことを書いた。
北海道は日本のカリフォルニア。
夢をみようよ、
大志を抱け。
そんな風に、
カリフォルニアに行く気分で、
北海道に出た。
けれど夢はかなわない。
北海道はカリフォルニアほど、
暖かくはない。
うまい話ばかりじゃない。
難しいことばかり。
苦労ばかり。
カリフォルニアに雨は降らない。
けれど、降れば土砂降り。
降れば必ず土砂降り。
北海道は日本のカリフォルニア。
夢をみようよ、
大志を抱け。
そんな風に北海道に行った。
カリフォルニアに行く気分で、
北海道に出た。
けれど、
降れば土砂降り、
いつも土砂降り。
そこでいいことはあったかい?
なにかを学んだかい?
儲かったかい?
いいや、うまくはいかなかった。
あいつもあいつもあいつも。
そして誰もいなくなった。
カリフォルニアに雨は降らない。
けれど降れば土砂降り。
いつも土砂降り。
〈結城義晴〉
Thanks to Albert Hammond.
“It Never Rains In Southern California”
さて、商人舎流通SuperNews。
イオンnews|
5/29付で土谷美津子執行役副社長が取締役就任
4月10日(水)開催のイオン㈱の指名委員会で、
土谷美津子さんが取締役候補となった。
現在、執行役副社長商品担当。
5月29日の定時株主総会で決議され、
正式に確定し就任する。
おめでとう。
これでイオンの常勤取締役は4人となる。
岡田元也代表執行役会長、
吉田昭夫代表執行役社長、
そして羽生有希執行役副社長デジタル担当。
彼らは重任し、土谷さんが加わる。
男性2人、女性2人の体制。
女性の取締役を、
ことさらに強調する必要はないが、
それでもこれは実に、いいことだ。
イオンで働くすべての女性たちに、
大きなモチベーションとなる。
「ガラスの天井」などと言われて、
女性が組織の上のほうに上がっていくのは、
本当に大変だった。
イオンは会社を挙げて、
このガラスの天井を打ち破ろうとしていた。
それが成就しつつある。
産業にとっても、
いいことだ。
ただし羽生さんと土谷さんには、
大きなプレッシャーと責任がかかる。
お二人はすでにそれを乗り越えていると思う。
凄いことだ。
さて二つの2024年2月期決算。
ベルクnews |
営業収益3519億円13.2%増・経常利益150億円4.7%増
ベルクの営業収益3519億円、
前年比113.2%。
営業利益144億9500万円(103.4%)、
経常利益149億7200万円(104.7%)。
営業利益率4.1%、
経常利益率4.3%。
ハローズnews |
営業収益1954億円12.3%増/36期連続増収・11期連続増益
ハローズの営業収益1954億円、
対前年比112.3%。
営業利益108億7000万円(120.1%)、
経常利益108億9600万円(119.2%)。
36期連続増収、11期連続増益。
そして営業利益率5.6%、
経常利益率5.6%。
ヤオコーの3月期決算が、
1か月後に発表されるが、
この3社が2024年マイルストーンの年の、
エクセレントスーパーマーケットということになる。
やるべきことを一つひとつ、
やり遂げる。
やり続ける。
それがエクセレントな会社への、
いちばんの近道なのだ。
そのことを忘れてはいけない。
カリフォルニアには、
雨は降らない。
けれど降れば土砂降り。
そんなときにも、
やるべきことをやり遂げる。
やり続ける。
だからベルクもハローズも、
ここまで来た。
そしてそれは彼らの一里塚である。
それが商売の本堂である。
いくら賞賛しても足りないほどの、
マイルストーンである。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
人口動態以外、未来予測は無意味になってると思います。今思うベストのマイルストーン、もっと言うと、今日なにをするかが一番大事になってると思います。
吉本さん、ありがとうございます。
私がよく、引用するドラッカーの言葉。
「未来を築くために初めになすべきことは、
明日何をなすべきかを決めることではなく、
明日をつくるために今日、
何をなすべきかを決めることである」