レンゴーとベイシアのネット会議と日本ホームセンター業界事情
オンライン会議、
オンライン記者会見、
オンライン取材。
毎日、それが増えた。
昨日は商人舎オフィスで、
レンゴー㈱の皆さんとの会議。
右から縄田幸男さん、山本麻依子さん。
先日、京都の㈱マツモトの取材で同行した。
その取材記事の内容を確認し合った。
今日は朝から、
㈱ベイシアの幹部の皆さんの取材。
そして大澤正樹さんは、
執行役員オペレーション本部長。
凄くいいインタビューで、
座談会のようになった。
お二人とも30年選手。
人柄がとてもいい。
そのうえ論理的に語る。
当然ながら意気投合。
月刊商人舎5月号で、
全容を掲載します。
ありがとうございました。
さて、商人舎流通SuperNews。
チェーンストア中心の即日ニュース配信。
正確で素早い報道を売り物にしている。
今日は1日に34本の記事が載った。
決算発表の時期には、
ニュースが増える。
そのなかで、
DCMnews|
’23年営業収益4886億円2.5%増・経常利益7.3%減
2006年9月1日に㈱カーマ、㈱ダイキと、
㈱ホーマックが経営統合。
「DCM」の由来は、
「Demand Chain Management」。
2017年に㈱ケーヨーと資本業務提携し、
今年1月に子会社にした。
ホームセンター業態の勃興期には、
ドイト㈱が先駆者となり、
ケーヨーとカーマがリードした。
ドイトが1972年にホームセンター1号店を開発し、
カーマは1973年にホームセンター事業に進出、
ケーヨーはガソリンスタンド業から、
1974年にホームセンター業に参入した。
ドイトはPPIHからコーナンへ転売され、
カーマはDCMへと成長し、
この度、ケーヨーと経営統合した。
私は1977年に㈱商業界に入社し、
販売革新編集部に配属されると、
スーパーマーケットとホームセンターを、
メインに取材することになった。
だからホームセンターでは、
ケーヨーの岡本正さんや、
カーマの鏡味順一郎さんには、
ずいぶん勉強させてもらった。
ドラッグストアはまだ、
成長の前段階だった。
だから感慨深い。
そのDCMホールディングスは、
営業収益4886億円、前年同期比102.5%。
営業利益286億8500万円、95.4%、
経常利益274億1200万円、92.7%。
営業利益率5.9%、経常利益率5.6%。
収益性は悪くない。
店舗数はケーヨーを加えて840店。
日本のホームセンター産業は、
4兆円を超えるマーケットサイズで、
コロナ禍以降、DIYが復活して、
業界も好調に推移している。
コーナン商事news|
23年度年商4727億円7.7%・経常利益9.0%の増収増益
アークランズnews|
’23年営業収益3249億円、主力ホームセンター2.6%減
結果として順位は、
第1位カインズ、
第2位DCMホールディングス、
第3位コーナン商事、
第4位コメリ、
第5位アークランズ。
カインズは非上場、コメリは3月期決算。
いずれも5%以上の経常利益で、
好調に推移する。
アメリカのホームセンターは、
ホームデポとロウズによる「複占」である。
さて日本のホームセンターはどうなるか。
いまのところ5社が3000億円以上、
その下にナフコ、アレンザホールディングス、
ジョイフル本田などが続く。
「寡占」とみていいだろう。
昨年の商人舎6月号特集。
「2023日本小売業ランキング」
ポストコロナ時代の「業態」それぞれの理由
この号の「ホームセンター」の項。
結論は、
「ホームセンター全体の出店傾向として、
スーパーマーケットの誘致や共同出店が目立つ」
「アークランズはビバモール名で商業施設を開発して、核店舗としてスーパーマーケットを誘致している。近畿圏では万代、首都圏では昨年オープンした八王子でヤオコーを入れている」
「またニトリもニトリモールを開発して、万代、平和堂フレンドマート、オーケーを誘致する。2020年12月にニトリ傘下となった島忠にはロピアが出店している」
「カインズはベイシアとのコンビネーション出店が多いし、ジョイフル本田はジャパンミートとの共同出店が定石化している。どのスーパーマーケットも高い集客力と販売力で知られる企業ばかりである」
「ホームセンターの来店頻度を高める集客装置として、強いスーパーマーケットが欠かせなくなっているのだ。親和性の高い業態同士の相思相愛の出店戦略は、ウォルマートのようなスーパーセンターが存在しない日本ではきわめて有効である」
47年前に私が担当した2つの業態。
親和性を高めて好調である。
まだまだ上位集中は進みそうだ。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
逆に、日本でスーパーセンターが成功しないのがずっと不思議でした。平地が狭く地形が複雑であること、生鮮品の品質に繊細であることなどが理由でしょうか。
何となくですが、CVSが日本で成功したのと対になっている気がします。
アメリカ人にとってのCVSがウォルマートであるような。
吉本さん、とてもいい指摘ですね。
アメリカではウォルマートとターゲット、
ドイツではアルディとリドル、
イギリスではテスコ、セインズベリー、
日本ではセブン-イレブンとローソンかファミリーマート。
いまのところ。
それも変わっていくでしょう。
日本でウォルマートのようなスーパーセンターが成功していないことを、
説明するためには本一冊、雑誌一冊は必要でしょう。
挑戦してみましょうか。
出店の地形と生鮮への感度の違いもその一つでしょう。