清水信次が「大切にしたこと」と渋沢栄一の「克く勤め克く労す」
時事通信の6月の最新世論調査。
岸田文雄内閣の支持率は16.4%。
5月比2.3ポイント減。
2012年の自民党政権復帰以降、最低。
不支持率は57.0%、5月比1.4ポイント増。
「分からない」は26.7%。
日本はどうなるのか。
なるようにしかならないが。
首相は今、イタリアのプーリアG7サミット。
どんな心境なのだろう。
ご当人はアッケラカンとしていて、
外から見るとノーテンキな印象だ。
かつてこの学校のPTA会長を務めた。
白幡クラブ定例総会。
この校庭と体育館を、
地域の人々に開放する。
この組織の会計監査を担っている。
かつては会長をやっていた。
地域に対するボランティアの仕事。
ほんのわずかだがコミュニティとつながっている。
夕方は東京・白金台。
馳走 麹屋。
森下留寿さんと懇親。
ライフコーポレーション取締役専務、
執行役員兼情報戦略本部長。
故清水信次会長の話題から始まった。
森下さんの顔を見るとついつい、
私の心がそちらに向かっていく。
清水さんが大切にしていたこと。
5万人の従業員がいること、
彼ら彼女らが辞めないということ。
そしてその従業員の人たちの、
給料を下げたくないということ。
それは実現され続けている。
目標とする「1兆円」よりも清水さんは、
そのことを大切にしていた。
岩崎高治社長の経営も、
森下さん自身の仕事も、
節度をもって話してくれた。
ライフの情報システムに関しては、
大いに感心した。
記事にはしません。
あらためて正式に、
インタビューを申し込もう。
私はラスベガスで、
little Martinを手に入れて、
毎日、弾いている話をした。
森下さんも自宅のPAシステムを充実させて、
ユーチューブ・デビューするかもしれない。
あっという間に2時間半余りが過ぎた。
ライフのコーポレート部門は、
着々と整備されている。
会社全体がノーマルに成長している。
そんな印象だ。
いわば全体最適のスーパーマーケット。
それでいてナンバー1のスケール。
素晴らしい。
帰りに寄ったのが、
白金台のドン・キホーテ。
この高級住宅地では、
「驚安の殿堂」もモノトーンで、
実に上品に仕上がっている。
さて日経新聞「大機小機」
「円の重みを取り戻そう」
コラムニストは一礫さん。
「時代の要求するところのものを
自己の要求とし、
時代の作為せんとする事を
自己の作為とし、
求むるとも求めらるるとも無く
自然に時代の意気と希望とを
自己の意気と希望として、
長い歳月を克(よ)く勤め
克く労したのである」
「出版は1939年、定価は1円50銭。
B6判ほどの大きさ、しっかりした装丁で
300余ページ。今なら2000円くらいか」
文豪露伴の枯淡洗練な筆で描かれる。
2020年刊の岩波文庫は891円。
「時代は今日とまったく違うけれど、
円はずしりと重かった。
同年における電信売相場は、
1ドル=3円85銭。
円はドルと『1桁同士』の関係だった」
「電信売相場」は、
顧客が円を外貨に換えるレート。
「太平洋戦争の敗戦で、
すべてがリセットされた」
戦後は1ドル=360円でスタートした。
阪神大震災の1995年の頃には、
79円台まで上昇。
その後に円安に転じ、
東日本大震災の2011年に、
75円台まで上昇した。
「だが、改めて円安のうねりに乗った」
150~160円程度を漂う。
円の価値はピーク比で半減した。
「ゼロ金利政策により極端な低金利状態を
長期にわたって維持した結果、
行き過ぎた円安を定着させてしまった」
そして渋沢栄一。
「明治の日本経済をけん引し、
91年に及ぶ生涯を現役で貫いた」
「令和経済の当事者たる私たちも、
『克く勤め克く労し』、
国内の潜在需要を掘り起こし、
生産性を高め、
自己の作為でわが国経済を再建し、
円の重みを取り戻さなければならない」
「円の重み」問題は能天気では解決できない。
私たちは「克く勤め克く労し」、
国内の潜在需要を掘り起こそう。
辞める人の極力少ない会社で、
それでいて生産性を高めよう。
清水信次さんの期待に、
産業全体で応えよう。
〈結城義晴〉
4 件のコメント
清水さんや渋沢栄一のような大局観が一国の総理から感じられないのは、考えてみると由々しき事態だと思います。そういう政治に慣れてきてしまってる自分の感覚に危機感を覚えます。
同感です。
周りの空気を読むのと、時代の空気を読むことの違いを感じます。
鳥の目、魚の目、虫の目。
どれも欲しいですね。