結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年07月08日(月曜日)

大阪出張/北新地siaの絶品料理とヒュームの「人間本性論」

Everyone, Good Monday!
[2024vol㉘]

2024年第28週。
7月2週目に入った。

小暑となり、七夕も過ぎた。

いよいよ本格的な夏だ。

午前中は家で原稿書き。
新横浜を2時過ぎの新幹線で出発。

富士山の姿が見えた。
ありがたい。
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あの頂上のあたりに、
多くの登山者がいるのだろう。

平富郎さんは今の私と同じ年に登った。
私は56歳だった。
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あれから15年が過ぎる。

富士を見るといつも思い出す。
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平さんと握手。
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新幹線はずんずん進んで名古屋を過ぎ、
いつもの伊吹山。
稲田が美しい。
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そして新大阪に到着。
暑いけれど元気です。
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ホテルに入ってから、北新地へ。

KITASHINCHI sia。
鉄板焼きのお店。

看板が出ていないのでわかりづらいが、
開店して1周年を迎え、
固定客がついてきた。
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一品目は旬の鮎とキュウリ、ナスを、
春巻きのように巻いて焼き上げた逸品。
いぶりがっこのタルタルソースでいただく。IMG_5232 (002)

イカとヒラ貝とウニのカクテル。
背の高いグラスのような器に盛りつけられて、
美しいし、旨い。IMG_5233 (002)

シェフの宮脇和也さん。
実に丁寧な仕事を目の前で見せてくれて、
何ができるのだろうと期待が高まる。IMG_5235 (002)

トウモロコシのスープに
フォアグラが入っている。
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フォアグラを少しずつ、
甘いトウモロコシスープに絡めながらいただく。
フォアグラとコーン、見事にマッチする。IMG_5237 (002)

エビは焼きながら足をとり除いていく。
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出来上がったのがこれ。
ふわふわとした甘い身と、
パリパリとしたと頭としっぽの食感。
塩でさっぱりといただく。IMG_5241 (002)

アワビが登場。
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焼き上げたアワビに肝ソース。
石の皿にアルコールを振りかけて、
温めて提供してくれた。IMG_5248 (002)

いよいよメインの田村牛。
故安倍晋三首相が、
トランプ大統領を接待したときに、
出された牛肉だ。
脂身が少なく、
肉本来のおいしさを味わえる希少牛。IMG_5251 (002)

ミディアムレアで焼き上げる。
IMG_5253 (002)

ナスとヤングコーンとエリンギ、ニンニクを添えていただく。
ヤングコーンはひげ付きのまま焼いた。
すべておいしかった。IMG_5254 (002)

〆はガーリックライスとみそ汁。
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最後に自家製のプリンが出て、
すべて平らげて大満足。

㈱アドバンスの磯田雅人社長ご夫妻と
㈱今津の今津龍三会長ご夫妻が、
近くで会食していたと言って、
立ち寄ってくれた。

全員で、写真。
私の隣から磯田ご夫妻、今津ご夫妻、
JTBの小阪裕介さんと亀谷しづえGM。IMG_5249 (002)

谷口梓シェフと宮脇シェフ。IMG_7246 (002)
いい店だった。

大阪の暑さも忘れるほどだった。

朝日新聞「折々のことば」
第3137回。
人間は……
諸対象について判断するのに、
その内在的な価値からではなく、
比較によって行なうのが常である。
(デイヴィッド・ヒューム)

「一方の手を温め、片方の手を冷やしておくと、
同じ水が冷たくも温かくも感じられるように、
激痛の後に続く軽い痛みは快くさえ感じられ、
軽い痛みの後に続く激痛は、
『二倍つらく不快なもの』になる」

「人の判断はそうした力学に支配されている」

『人間本性論』第2巻「情念について」から。
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1711年生まれ、1776年没。
スコットランドの哲学者。

高校の倫理社会の上田先生が、
ジョン・ロックやフランシス・ベーコン、
トマス・ホッブズの次あたりで、
ヒュームを教えてくれた。

代表的な経験論者であり啓蒙思想家。

たとえ話がとてもいい。
激痛の後に続く軽い痛み、
軽い痛みの後に続く激痛。

最近の料理は柔らかすぎる気がする。
柔らかい肉がイコール美味しいとなる。

しかし一方の手を温め、
片方の手を冷やしておくと、
同じ水が冷たくも温かくも感じられる。

料理の極意もここにある。

siaの美味しい鉄板焼きを経験して、
それを感じた。

二人のシェフにもそれを伝えた。

二人ともよくわかっていた。

ご馳走様。
ありがとう。

では、みなさん、今週も、
丁寧に仕事を。

Good Monday!

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 料理だけでなく、仕事の現場も柔らかくなっているかもしれません。
    痛みを伴う世界に自分で飛び込める人間しか、成長できなくなってるように思います。
    自分の成長は自分で責任を持つしかないという、あるべき姿かもしれませんが。

    • 凄い洞察ですね。同感です。

      なんでも柔らかいものがいいとされると、
      いけませんね。

      逆に固いばかりもいけません。

      ヒュームが言うのはそのあたりのことです。

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