結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年07月10日(水曜日)

商人舎7月号「惣菜センター革新」と「夢のあるバイヤーの仕事」

月刊商人舎7月号、
発刊しました。
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巻頭にパネルディスカッション。
[日本スーパーマーケット協会設立25周年]
正副会長の誌上討論会。
スーパーマーケットの「思いは一つ」
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読みごたえがある。
さらに現時点の問題点が網羅され、
先進チェーンのトップの考え方が整理されている。

私は述懐を書いた。
「One for All, All for One」の組織へ

そして特集は、
惣菜センター革新
「マス・カスタマイゼーション」が実現されねばならない!!

[Cover Message]
惣菜は間違いなく伸びていく。スーパーマーケットも総合スーパーの食品フロアも、やがて圧倒的な惣菜・デリの店となる。コンビニは即食のイノベーションを継続するし、デパ地下は人気を博し続ける。伸びれば伸びるほどに、増えれば増えるほどに、個店では対応できなくなる。セントラリゼーションの実務化が必要となる。惣菜センターの改革が必須となる。イオンは「クラフトデリカ」をスタートさせ、イトーヨーカ堂は「ピースデリ」によって「ヨーク・デリ」をリリースした。質を伴って量が増大すれば、集中と分散の論理の再整理が不可欠となる。それ抜きにばく進すれば、成長と混沌が交錯して、マーケットからの支持は激減するのである。

目次。202407_contents

巻末に[新店の注目点]
BLANDE MISATO
カスミ最大級921坪の実験フォーマットの可能性
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塚田英明㈱カスミ社長が語る
「ブランデの将来性」
202407_tsukada
塚田さんが率直に話してくれた。
実にいい独白だ。

ありがとうございました。

ご愛読をお願いしておきます。

さて私は大阪3日目。
ホテルクライトン。
IMG_7330 (002)

2024ニチリウバイヤー研修会。
その2日目。
IMG_7312 (002)

司会進行は酒井幸男さん。
日本流通産業㈱人事総務部部長。IMG_7314 (002)

そして今日の講師は結城義晴一人。
朝9時から夕方の4時まで。IMG_7315 (002)

午前中は3時間のバイヤーズマニュアルの講義。IMG_7316 (002)

バイイングやマーチャンダイジングは、
マーケティング活動そのものだ。

そのうえで、まずバイイングの基本を語る。IMG_7319 (002)

その前にSWOT分析とPPM分析の復習。
ディスカッションのときに役に立つからだ。IMG_7322 (002)

商品の条件、取引先の要件、
取引条件、商談と情報収集。
さらにバイイング行動。

ベンダーの周期的・計画的な変更を行うこと。
これができていない。
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バイヤーの時間の使い方は、
今、最も重要な問題だ。

「調査9割、商談1割」が大原則だが、
「資料作り」に時間が割かれている。
これは全チェーンの共通問題だ。

その解決の手立てなども、
私の率直な考え方を話し、
ヘンリー・ミンツバーグの提案を紹介した。IMG_7327 (002)

休憩をとってから理論的なテーマを話す。
ブルーオーシャン戦略のアクション・マトリックス。
バリューエンジニアリング。
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そしてプライベートブランド論。
欧米の分類と開発の方向性、
セブンプレミアムとトップバリュの比較などなど。IMG_7335 (002)

バーチカル・マーチャンダイジングと、
仕様書発注の方法なども紹介する。IMG_7338 (002)

最後にアパレル改革について、
ちょっと時間をとって話した。
ニチリウには衣料品を販売するチェーンも、
多いからだ。

商人舎3月号特集。
202403_coverpage (1)
詳細はこの3月号に書いてある。

大きな潮流としては、
ファッションの「序列の崩壊」現象がある。
これも説明して、午前中の講義を終えた。
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12時10分からランチ。

沖縄からやってきた㈱サンエーの精鋭たち。
男性陣はかりゆしを着て涼しそうだ。IMG_7342 (002)

午後は8つのグループに分かれて、
共通のテーマをディスカッションする。

ディスカッションの際の注意点をレクチャー。IMG_7345 (002)

青果、鮮魚、精肉、日配・冷凍食品、
グロサリー、惣菜、住居関連、衣料。

それぞれに成功事例や問題点を挙げながら、
解決法を見つけ出していく。
IMG_7347 (002)

違う会社のバイヤーとの意見交換は、
大きな刺激になるし、有益である。IMG_7349 (002)
討論が終わると3点に絞って、
パワーポイントをつくる。

そして順番にプレゼンテーションをする。IMG_7350 (002)

私は前の席に座って聞いている。IMG_7351 (002)
5分間の説明が終わると、
質疑応答。

鋭い意見や質問が出る。
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最後に私の総括と評価。
グロサリーチームには、
ちょっと手厳しかった。
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実践的でなおかつ大胆な提案もあった。IMG_7357 (002)

それに対しても質問が飛ぶ。
平和堂の松本正樹さんが、
積極的に意見を述べた。IMG_7359 (002)

プレゼンテーターだけでなく、
チームメンバーも語る。
これがいい。
IMG_7360 (002)

私の評価や総括は全体に、
優しすぎるかといつも自省する。
もっと怖い先生であってもいいのか。
しかしそれは私のキャラクターではない。

「愛のある指導」が私のモットーだ。IMG_7366 (002)

8チームの発表と講評が終わると、
最後のまとめの講義。
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バイヤーの仕事の意義と締めくくり。
バイヤーはサプライチェーンマネジメントの、
コントローラーであり、ディレクターである。
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最後の最後は、
バイヤーのコミュニケーション力。
ドラッカーの理論を締めくくりにする。IMG_7375 (002)

2日間のご清聴を感謝して終わった。
拍手をもらった。
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すべてが終わると解散。
なんだか名残惜しい。

事務局の酒井さんと松吉さん。
お世話になりました。IMG_7380 (002)

フィリップ・コトラーの有名な言葉。
「マーケティングは一日あれば学べる。
しかし、使いこなすには一生かかる」

まったく同感だ。

一生をかけて使いこなしてほしい。
バイヤーは夢のある仕事なのだから。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 「マーケティングは一日あれば学べる。しかし、使いこなすには一生かかる」
    これは本当に名言だと思います。ビジネス書をいくら読み漁っても、それだけではビジネス力は向上しません。その意味で、「資料作り」に時間が割かれている、という指摘は耳が痛いです。
    観察、洞察、思考、行動の時間こそ必要です。

    • マーケティング・マネジメントが、
      企業の外向きの活動で、
      ヒューマンリソースマネジメントが、
      企業の内側への活動です。

      そのマーケティングをするバイヤーたちが、
      社内向けの資料作りに時間を割きすぎるのは、
      本当に本末転倒です。

      メーカーの営業も同じですね。

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