特集「’24アメリカの歩き方」と大統領討論会の「人間の尊厳」
今日の全国の気温。
最高気温は名古屋が35.9℃、
広島は35.6℃、大阪は35.3℃。
福岡も35.1℃の猛暑日。
午前中、家でレターを書いて、
午後、久しぶりに商人舎オフィスに出社。
アロハです。
月刊商人舎9月号を手に取る。
特集「’24アメリカの歩き方」
すでに注文が届いています。
ありがとうございます。
ニューヨーク都市圏はいつも躍動している。
ロサンゼルス都市圏は凡庸な大消費地になっている。
ミネアポリス都市圏は地元のターゲットが、
コロナ禍中にウォルマートにシェアを奪われて、
第3位に落ちてしまった。
一方、ボストン都市圏は、
「奇跡のスーパーマーケット」マーケットバスケットが、
以前として21.3%のトップシェア。
旧態依然の保守的なマーケットだ。
テキサス州では4つの都市圏を取り上げた。
ダラス都市圏、ヒューストン都市圏、
オースティン都市圏、サンアントニオ都市圏。
日本のローカルチェーンのモデルHEBが、
ウォルマートとクローガーと戦う。
それはローカルチェーンに勇気を与えてくれる。
サンフランシスコ都市圏、シアトル都市圏、
そしてラスベガス都市圏、フェニックス都市圏。
商人舎のUS研修の舞台となる都市は、
いずれも学び甲斐のある店ばかりだ。
それから米国第3のシカゴ都市圏。
アトランタ都市圏とマイアミ都市圏では、
パブリックスの出店戦略の違いを見ることができる。
そしてホノルル都市圏。
ウォルマート本部のあるフェイエットビル都市圏。
重要な都市圏は網羅されている。
今回メジャーリーグやバスケットボールリーグ、
アメリカンフットボールのチームなども、
原稿のなかに書き込んだ。
良く学び、よく遊べ。
アメリカの楽しみ方だ。
そして世界最高峰の、
アメリカ流サービスを堪能してもらいたい。
会社には「セルコレポート」が届いていた。
私の連載は「艱難は商人を鍛える」
今回は「大規模小売店舗法」という艱難に、
日本のチェーンストアが鍛えられた話。
ご愛読をお願いしておきます。
さてアメリカ大統領選挙に関して、
候補者二人のディベートがあった。
ぺンシルバニア州フィラデルフィア。
カマラ・ハリス副大統領と、
ドナルド・トランプ前大統領。
民主党ハリス59歳、
共和党トランプ78歳。
ABCテレビが放映したが、
6710万人が視聴した。
このディベートでは、
カマラ・ハリスが勝った。
それは明らかだ。
アメリカ大統領選挙では、
11月5日に一般投票が行われる。
しかしペンシルベニア州では9月16日から、
期日前投票の申請受け付けが始まる。
アメリカでも期日前投票の割合が高まっている。
この討論は期日前投票には影響を与えるだろう。
それにしてもトランプ発言。
最もひどかったのは、
「オハイオ州スプリングフィールドでは、
ハイチ系移民が近隣住民のペットを食べている」
ハイチはカリブ海の国だ。
キューバとジャマイカの東に、
イスパニョーラ島がある。
この島の東側にはドミニカ共和国があり、
西側の8分の3ほどをハイチ共和国が占める。
現在米国のハイチ系市民は約110万人。
その約半分が移民だ。
トランプは繰り返した。
「(オハイオに)やってきた連中は、
犬や猫を食べている」
ハイチ系住民の間では、
身の危険を感じるとの声があがっている。
スプリングフィールド市の広報担当者。
「誰かが住民のペットを食べたとの、
信ぴょう性のある報告は寄せられていない」
討論会の司会は、
男性のデビッド・ミューア氏と、
女性のリンジー・デービス氏だった。
二人ともABCのキャスターだ。
この件に関してはミューア氏が即座に、
そんな報告は上がっていないと否定した。
トランプ発言でもう一つ酷かったのは、
人工妊娠中絶を巡るもの。
「一部の赤ん坊が生まれた直後に
処刑されている」
デービス氏がすぐに言った。
「この国には、
生まれた赤ん坊を殺すことが
合法の州はない」
相変わらずのトランプだった。
多分、よほどのことがない限り、
カマラ・ハリスが大統領になるだろう。
そう思った。
「’24アメリカの歩き方」では、
フィラデルフィア都市圏も、
オハイオ州もお勧めしてはいない。
しかしニューヨークからフィラデルフィアまでは、
車で1時間45分ほど。
足を伸ばしてみるのもいい。
アメリカ独立宣言が起草された、
伝統のある街だ。
独立宣言には書かれている。
「すべての人は
生まれながらにして平等であり、
すべての人は神から
侵されざるべき権利を与えられている、
その権利には、生命、自由、
そして幸福の追求が含まれている」
そんな由緒ある街でのディベートで、
人間の尊厳を貶める悪意に満ちた発言は、
許されるものではない。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
他者との邂逅によって新しい自分が生まれる。そう思います。
アメリカ視察は、新しい日本人としての自分の誕生につながるものだと、よく思っていました。
吉本さん、ありがとうございます。同感です。