戸塚カントリー俱楽部の「むずかしいからおもしろい」
戸塚カントリー倶楽部。
横浜市内のゴルフコースは、
4カ所。
程ヶ谷カントリー倶楽部。
1922年、日本人用として国内初の、
18ホールのゴルフコースが生まれた。
横浜カントリークラブ。
1960年開場。
日本オープンをはじめ、
プロゴルフトーナメント開催、数知れず。
磯子カンツリークラブ。
1960年5月、18ホール・6305ヤード、
パー72で正式開場。
戸塚カントリー倶楽部。
1961年のオープン。
東コースと西コースがあって、
西コースは巨匠・井上誠一の設計。
その西コース・アウト1番ホール。
快適なゴルフ日和。
これまで東コースを回ることが多かった。
荒井伸也さんとは何度もランドした。
玉生弘昌さんや故斎藤充弘さんと。
髙木勇輔さんとも。
2010年5月の商人舎標語。
「むずかしいからおもしろい」
会社の経営も店の運営も、
仕事も研究も、スポーツも音楽も、
極めることは難しい。
困難で、難解で、
したがって真剣に考え、行動する。
それが、面白さにつながる。
井上ひさしさんの言葉。
「むずかしいことをやさしく
やさしいことをふかく
ふかいことをおもしろく
おもしろいことをまじめに
まじめなことをゆかいに
そしてゆかいなことを
あくまでゆかいに」
私の文章法の基本。
「難しいことを易しく。
易しいことを面白く。
面白いことをより深く」
むずかしいことへの態度。
「むずかしいことをやさしく」する。
そのために「むずかしいことをやさしく」考え、
「むずかしいことをやさしく」行動する。
商業界主幹の故倉本長治。
「やさしいことから手をつけよ」
なぜか?
そのほうが実現させやすいから。
「仕事の段取りとして、
困難なことから手をつけるのは、
うまいとはいえない」
ピーター・F・ドラッカー。
「重要なことから始めよ」
「成果をあげるエグゼクティブは、
最も重要なことから始め、
しかも、一時に一つのことだけを行う」
「成果をあげるための秘訣を、
ひとつだけ挙げるならば、
それは集中である」
私は、長治とドラッカーの言葉を、
一つのつながりで結ぶ。
「優先順位をつけて、
重要なことから始める。
重要なことを問題解決するのに、
集中的にやさしいことから手をつける」
現代社会・現代ビジネスはとても厄介だ。
重要なことが、すなわち、
難しいことばかりだからである。
けれど重要で困難なことはおもしろい。
面白いから、やり甲斐がある。
2010年に、
戸塚カントリー俱楽部でラウンドしたあと、
私は標語を言った。
「むずかしいからおもしろい」
そうしたら荒井伸也さんが、ぽつり。
「その通り。
だからゴルフは隆盛していて、
ボーリングはそれほどでもない」
納得。
今日もいやというほど、
納得させられた。
「むずかしいからおもしろい」
〈結城義晴〉