荒木俊彦翁の訃報とロピア新製品の「チョッピ―ノ」
訃報です。
荒木俊彦さん。
㈱ト一屋会長。
103歳だった。
ト一屋は山形県酒田市で、
7店舗のスーパーマーケットを経営する。
私など「荒木エルダー」と呼ぶことが多かった。
商業界全国同友会の重鎮。
「エルダー」とは、
倉本長治主幹の12使徒のような高弟たちのこと。
イオン名誉会長相談役もエルダーのおひとり。
ト一屋は1976年からシジシージャパンに加盟し、
初期のメンバーとして活躍した。
荒木エルダーは2007年まで60年間も、
ト一屋の代表取締役社長だった。
ほんとうに温厚なお人柄で、
誰からも慕われた。
私が社長のころの㈱商業界では、
社外取締役としてもご協力を願った。
103歳の大往生。
心からご冥福を祈りたい。
さて商人舎オフィスに、
「セルコレポート」が届いた。
今回の表紙は、
岩手県奥州市のケー・マート。
千葉喜夫社長を中心に、
家族的な経営で地域に密着している。
私の連載は「艱難は商人を鍛える」
第32回は「柳井正の一勝九十九敗」
ご愛読をお願いします。
朝、商人舎オフィスに、
ロピアから届け物。
届けてくれたのが、崎野敬紘さん。
神奈川・千葉・埼玉統括営業本部の鮮魚事業部長。
快男子、ありがとう。
ロピア鮮魚部特製の新製品。
冷凍品セット2アイテム。
「クラムチャウダー」と、
「チョッピーノ」
これが優れモノの商品。
ランチでは商人舎スタッフ全員でいただいた。
今日はチョッピーノとパン。
チョッピーノはサンフランシスコ名物の、
海鮮シチュー。
分類すればイタリア系アメリカ料理。
その日に獲れた魚介で作られるシチューで、
ダンジネスクラブやクラム、エビ、ホタテ、
イカ、ムール貝、各種の魚を入れて、
生トマトを使ったワインソースで煮込んだ料理。
私たちは昨2023年2月に、
サンフランシスコに行った。
「ソット マーレ(Sotto Mare)」は、
大人気の地元シーフードレストラン。
雰囲気のある店内。
夕方からもう1階は満席。
待つことしばし、
チョッピ―ノが出てきた。
豪華なシーフードシチュー。
ロピアの福島道夫さんは今年、
スタッフをこの店に連れて行って、
冷凍魚のセットとして商品化した。
昼から贅沢な一品。
美味です。
ご馳走様でした。
このあと、私は馬力をかけて、
最後の原稿執筆。
特集の「まえがき」と「あとがき」、
それから「Message of December」。
定義集もチェックして、
9000字を書き切った。
そして責了。
お疲れさまでした。
ありがとう。
それにしてもイトーヨーカ堂。
日経新聞電子版が報じた。
「ヨーカ堂、人員17%削減」
2026年2月期までに正社員約1000人を削減する。
誰が日経に漏らすのだろう。
すでに今年2月末まで早期退職を募っていた。
約700人が応募して退職した。
この場合は45歳以上の正社員を対象にした。
今回はこの早期退職とは別枠。
現在の正社員数は約6000人程度。
新たな削減対象の約1000人は、
正社員数全体の17%弱にあたる。
まだまだセブン-イレブンを生かすために、
イトーヨーカ堂を切り刻んでいる。
心が痛む。
「会社は誰のものか。誰のためにあるのか。
ステークホルダーのためのものである」
「ステークホルダーとは、
企業の利害関係者すべてを表す」
第1に顧客、
第2に従業員と労働組合、
第3に経営者、
第4に取引先、
第5に金融機関、行政機関、各種団体、
そして第6に株主など。
「この順番が逆になって、
第1に株主、第2に金融機関、
第3に経営者などとなって、
それが行き過ぎるとおかしくなる」
会社は物言う株主だけのものでも、
それに言いなりになる、
経営者のためのものでもない。
断じて。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
ト一屋さんは、昔、営業として担当しておりました。本部の書棚に渥美さんの著作がありました。「渥美俊一選集」にも、ト一屋さんの名前が出ていたと思います。日本の商業の歴史を感じます。
吉本さん、ありがとうございます。
60年間も社長を続けた経営者です。
倉本長治と渥美俊一。
影響を受けなかった経営者はいません。