結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年12月07日(土曜日)

糸井重里の「アイデアはあるか?」とドラッカーの「顧客の創造」

午前11時まで眠った。
遅いブランチを食べて、
また夕方まで眠った。

先週から編集部全員が風邪気味で、
私も咳が残っている。

和歌山への出張と、
全力の講演。

そのうえ月刊商人舎12月号の執筆と責了。

まだまだ体力はあると思っているけれど、
静養は必須だ。
IMG_8018

久しぶりに糸井重里さん。
「ほぼ日」の巻頭エッセイ「今日のダーリン」

2日続けて「アイデア」の話。IMG_8126

「よく思うのだけれど、
とにかく『アイディア』なんですよ」

「いろんなむつかしいことも、
おもしろくないことも、
困ったことも、
あらゆる場面で、
アイディアが足りてない!」

糸井さんは経営者でもあるが、
その経営者にアイデアが足りていない。

「じぶんの関わっていることでも、そう思うし、
あちこち見渡しても、
『アイディアがないからだ』と思う」

「そりゃね、金がないとか
時間がないとか人手がないとか、
他にもありますよ、足りないものは。
それにしても、
『じゃぁ、アイディアはあるのか?』です」

同感だ。

「アイディアが商売じゃないという人にも、
ほんとはアイディアがあったほうがいいし、
アイディアがなにかを変えるもののはずです」

本も講座もたくさんある。
昔も今も、アイディアの大事さは、
さんざん言われてきた。
どうすればいいかについての方法も、
ほとんど、すでに語られてきている。

「あっちのものとこっちのものを、
組み合わせるんだとか、
ちがった角度から見てごらんだとか、
ずっと言われてる」

「それは、みんな読んできたか
聞いてきたと思うよ。
でも、絶対的に、世界中に
アイディアの質量が足りてない」

どうしてか?

「アイディアを出そうとする機会が
少なすぎるからだ。
ぼくは、そう考えるようになったんです」

「たとえば、サービス業の人だったら
『いつも微笑んでる』なんて当たり前でしょう?」

「運転をしている人だったら、
長時間、500キロくらい
ずっと平気で運転してるじゃないですか」

「逆に、ちょっと微笑んで
休んでまた微笑むとか、
10キロ運転して休んで
翌日また10キロ走るとか、
そんなんじゃダメだって
わかってるんですよね」

「だけど、そんなふうに
『いつも微笑んでいる』ように、
『いつもアイディアを出そうとしている』人が、
あんまりいないんだと思うのです、
私見ですが」

「商売の鬼」が減った。
いなくなった。

糸井。
「おまえら(つまりわたくしも)、
サボってるぞ」

「アイディアはとりあえずの原料費が無料だしね」

「たいしたことなくても、
小さくても、
とにかく出すこった」

これは糸井重里の、
自分を鼓舞する文章だ。

私も強く、励まされた。

そして「今日のダーリン」

「昨日も書いたのに、また今日も書きたいのです」

だって、それをやってる人、
ほんとに少ないんですよ」

「いわゆる創業社長っていう人たちには、
これ多いです」

同感です。

「他人の事業のことまで
『どうしたらいいんだ?』と考える」

「どうしたらもっとうまくいくか」を、
偉大な創業者はいつも考えていた。

「酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すみたいに、
無意識でずうっと考えているようにも思えますし、
その考える材料をひっきりなしに
探しては観察しています」

中内功さんがそうだった。
伊藤雅俊さん、岡田卓也さんがそうだった。

北野祐次さんも荒井伸也さんも。
藤原秀次郎さんも柳井正さんも。

みなさんの会社の創業者の人たちも。

マンガを描くのを仕事している人だとか、
お笑いの人たちの『ネタ』のメモだとかも、
まさしくそういうことなのでしょうね」

「サービス業の人が
微笑みを絶やさないように、
人間が呼吸をするように、
アイディアを考えてる」

これをやってないと、
止まって死んでしまうからですね」

「『いつでもアイディアを出そうとしている』って、
やってない人のほうが圧倒的に多いから。
ある意味、競争がないとも言えるんです」

「こういうことやろうと思うんです」だとか、
「次はこれだ」とか、課題はあちこちにある。

「そこに愛はあるんか、じゃなくて、
アイディアはあるんか?」

アイディアがなくても
『なにかの続き』はできるんです。
そして『なにかの続き』ができるって、
いいことなんです」

でも、でも、
アイディアがあったら
『いい!』んですよ」

なくてもいいところに、
アイディアがあったら、
みんなをうれしくさせられるんですよね」

「これを、ドラッカーは
『顧客の創造』
と言いましたけど」
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ドラッカーも倉本長治もアイデアの塊だった。

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結城義晴も毎日書きつつ、その系譜にいたい。

とくにイトーヨーカ堂の人たちに今、
それが求められている。

最後の言葉。
「『アイディア狂』とか
『アイディア教』に、
なりたいなぁ」

まったく同感だ。

疲れ切った頭で、
何度もなんども同感した。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • アイデアは、常に課題意識を持って考え続けていてこそ生まれるものだと思います。その意味で、「絶対的に、世界中にアイディアの質量が足りてない」今の状況は、まだまだ努力不足ということなのでしょう。
    「アイディアはとりあえずの原料費が無料」なので、「たいしたことなくても、小さくても、とにかく出す」努力を今から改めて始めます。

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