商人舎1月号特集は「2030Vision」と「2025年の提言」の二本立て
月刊商人舎1月号、
本日発刊。
新年1月号は2本の特集を組んだ。
[第1特集]
2030Vision
日本チェーンストアの「あしたはどっちだ」
[Cover Message]
2025年1月、「2030Vision」を描きたい。しかし5年後には「2030年問題」が待ち受ける。プレ・シンギュラリティに当たる年度でもある。地球温暖化による気候変動と天候異常はさらに過激化し、農産物、水産物の生産と漁獲の体系は大きく崩れて、食糧問題は深刻になる。実体経済と金融経済の乖離はさらに拡大し、一方で戦火も絶えない。戦争や紛争は人々のマインドを内向きにし、消費を停滞させる。「複合危機」は抜き差しならないレベルに陥る。だからこそ「Vision」が求められる。Visionなしに、この局面を切り抜けることはできない。日本チェーンストアの「2030Vision」を体系的に総括し、その力量を推し量る。未来は与えられるものではなく、自ら選んで、自らつくっていくものである。日本チェーンストアの「あしたはどっちだ」。
緊急アンケートに応じていただいた10社。
それから編集部が調査した17社。
主要チェーンストアそれぞれの
2030年Visionが披露されている。
[第2特集]
2025年の提言
必須の5大テーマとその考え方・解決策
[物流問題]
「2024年問題」のこの指に止まれ!〈編集部〉
[景況問題]
多岐にわたる課題と持続可能な成長〈白鳥和生〉
[デジタル問題]
DXとAIの勘所を解き明かそう。〈當仲寛哲〉
[商品問題]
アパレルMDの変化対応とOMO〈小島健輔〉
5年後のビジョンと今年のアクション。
それが2大特集となりました。
さらに特別企画は、
林廣美の`25惣菜30選
必須の定番メニュー10選
利益を稼ぐ売り込みメニュー10選
差をつける育成メニュー10選
この道60年、目から鱗のノウハウの数々。
たとえば惣菜部門のパスタ。
「パスタが売れない原因は、パスタにソースを絡めて陳列しておくと、おいしいソースが消えてなくなり、パスタが団子になって食べられなくなるからです」
「そのために第1にパスタは茹でる時に水ではなく、おいしいコンソメスープで茹でます。茹で過ぎるくらい、20分以上茹でます。アルデンテにこだわらずに、柔らかく茹でます」
これがスーパーマーケットの惣菜部門の、
パスタのつくり方のコツです。
こういったノウハウは、
一般の料理人からは出てきません。
料理に興味のある方、
是非、熟読してみてください。
いい雑誌となりました。
ありがとうございます。
編集後記もお披露目しましょう。
みんな、新年のあいさつをしています。
■一陽来復。新年号は「2030Vision」と「2025年の提言」。そして「林廣美の惣菜30選」。5年後には「2030年問題」や「プレ・シンギュラリティ」が待ち受けています。それには「Vision」しかない。「Vision」で突き抜けた会社になる。ユニークで力強い「Vision」をもつチェーンストアになる。それしかないのです。本年もよろしくお願いします。(義)
■「2030年のビジョン」緊急アンケートにご協力いただいた企業各社に深く感謝します。掲載した各社の資料を読み込むことで「利益を出し続ける」だけでなく、「持続可能な社会づくり」がゴーイングコンサーンの要件であることを再認識する機会になりました。(恭)
■明けましておめでとうございます。2013年創刊の月刊商人舎も13年目に突入です。ティーンエイジャーです。(綾)
■新年号の「林廣美の’25惣菜30選」は業務用の惣菜のつくり方だが、家庭の料理にも大変参考になる。「パスタはおいしいスープで茹ですぎくらいに茹でる」は目から鱗だった。(磯)
■林廣美先生は米寿を迎えられても意気盛ん。毎週発信の「林廣美の今週のお惣菜」から30メニューを掲載するとお話ししたところ、「100メニューを選んで本をつくるのもいいね」と意欲的。年を重ねるごとに少しずつ腰が引けてきた身としては、(大いに?)反省。今年も頑張ろう!(かな) (亀)
最後に[Message of January]
嘘をつく店
倉本長治は言い放った。
「この店は滅びる」
よほど腹が立ったのか、
それともひどく悲しかったのか。
お客を無視する店。
失礼な店。
買いたい品が見つかりにくい店。
欲しいものが品切れしている店。
買った商品が傷んでいる店。
きたない店。
一番いけないのは、
嘘をつく店だ。
正直を謳っていながら、
小さな嘘を潜ませている店である。
「安い」と「良い」とは、
突き詰めると同じことだ。
品質が同等で価格が低い状態を「安い」といい、
価格が一定で品質が高い状態を「良い」という。
品質と価格の天秤で測ると、
「安い」と「良い」とは同じ価値なのである。
ただし、「安い」も「良い」も、
嘘をつかない店でのことだ。
「安いよ、安いよ」と、
大声を張り上げている者にかぎって、
嘘つきの店がある。
不実の店が多い。
こんな店には、
一瞬の「買物の得」はあっても、
一生付き合う「生活の得」はない。
そして人々はそれを瞬時に見抜くのだ。
競争はますます激しくなる。
情報は素早く広く還流する。
そして賢い消費者たちを誕生させる。
逆に、競争者たちは淘汰されていく。
それは現代社会の宿命である。
競争は進化を促す。
見えざる手がそれを後押しする。
だから私もこう言い切ろう。
嘘をつく店など、滅びてしまえ。
永遠に、この地上から消え失せろ。
〈結城義晴〉
(かつてのMessageを書き直しました)
結城義晴の提言から、
Messageのテーマを選びました。
嘘のない会社、嘘のない組織。
嘘のない店、嘘のない商品。
それが今年1年のテーマです。
嘘のないところにしか、
人は集まらないのです。
〈結城義晴〉