ひこばえ会の「病気自慢」と西宮今津のロピア&万代の「親和性」
ひこばえ会。
「孼」と書く。
高校時代の文学同人誌「孼」の仲間の会。
昨年から季節が変わるたびに集まるようになった。
会場は横浜・伊勢佐木町の万喜多。
世話人の関孝和の昔なじみの店。
いつものように鮪のヌタをいただいて、
おでん鍋と牡蠣と豚肉の鍋。
それぞれにビールや清酒、焼酎を飲んで、
楽しい懇談。
どうしても病気自慢大会となる。
しかしみんな、年の割には健康で、
深刻な話にはならない。
〆はお重スタイルの海苔弁。
店の名物。
会が終わると、
さらりと分かれる。
来週の1月29日から、
春節が始まる。
横浜中華街も近くて、
中国人が大挙押し寄せる。
さて、兵庫県西宮市。
かつては関西スーパーの強いドミナントエリアだった。
1970年代にはダイエーと関西スーパーが、
激戦を交えた。
現在は万代が旗艦の西宮前浜店を構え、
周辺にドミナント展開する。
ダイエー西宮店は2月で一度閉店し、
イオンに変わる。
ライフは今津駅前店を出している。
そのエリアの海側の端に、
コーナンのショッピングセンターがある。
その2階に昨年12月17日、
ロピア西宮今津店が出店した。
1階のコーナンの売場から、
オートスロープで2階に上がることもできる。
2階にはスポーツオーソリティ、
ジョーシン電機、ABCマートがあって、
中核店舗がロピアだ。
2020年9月に寝屋川に初進出してから、
関西営業本部は現在、21店舗を擁する。
大阪府に9店、兵庫県に7店、
奈良県に4店、京都府に1店。
その最新店がこの西宮今津店だ。
「同じ商品ならより安く、
同じ価格ならより良いものを」
ロピアのスローガン。
それは変わらない。
鮮魚は「日本橋魚萬」の屋号で、
築地や日本橋のモノクロ写真をずらりと並べた。
それが売場に特異のムードをもたらす。
阪神電鉄「今津駅」の隣は、
「甲子園駅」で甲子園球場がある。
だから壁面のイラストは高校球児だ。
「いっぺん買ってみ。」
このPOPがグロサリー売場の各所に張られている。
そして傘下の企業の新製品が並ぶ。
コーナンやアークランズは、
ロピアとのコンビネーションを増やしている。
「料理したい店」と「DIYしたい店」には、
強い親和性があるのだ。
店長は見当たらなかったが、
万代らしい売場づくりは貫徹されている。
ロピアの腰高の青果部門に対して、
万代は低い什器で商品が手に取りやすい。
惣菜部門では節分向け恵方巻のPOP連弾。
「万代は日本一を目指します」
恵方巻販売日本一を宣言する。
近隣にロピアが進出してくると、
エリアは広域商圏化する。
万代はその顧客をとらえて、
売上げを伸ばす。
ポジショニング競争は、
大局的な立ち位置を示す店を、
ともに繁盛させる。
そしてポジショニングの欠落した店店を、
マーケットから排除していく。
業務スーパーもAプライスも、
普通のスーパーマーケットではない。
それがサバイバルの条件なのだ。
万代の阿部秀行社長。
「競合が出てきたら、
伸びるチャンスやないか!?」
よく観察してみてほしい。
万代はロピアが出てくるたびに、
競争する店がことごとく売上げを伸ばしている。
互いにポジショニングを確立しているからこそ、
万代とロピアは親和性が高いのだ。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
「料理したい店」と「DIYしたい店」には、強い親和性があるのだ。
の一言で、ロピアさんや万代さんの売場での興奮の正体がわかった気がします。昔、「料理の鉄人」というTV番組を見た後にやたら料理をしたくなったのと同じ興奮です。
お客様の料理へのモチベーションを上げるお店ってホントにすごいと思います。買い物や料理を苦痛ではなく、楽しみに変えているのがすごいです。
吉本さん、その通りですね。
コンビニエンスニーズに対応する店も、
スペシャルティニースに応える店も、
ディスカウントニーズに応じる店も、
それぞれに意味と価値があります。
料理したい店はスペシャルティでしょう。
これはさまざまなポジショニングが考えられます。
自らの姿をくっきりとすれば、
棲み分けができます。
アメリカではウォルマートとターゲットが、
互いにポジショニングをもっているからこそ、
ほかの総合スーパーは全滅してしまいました。
ウォルマートとターゲットは、
互いに競争しながら棲み分けています。