ロピアNY研修「第2班帰国」と’25 Supermarket Trade Show
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マンハッタンの宿は、
ザ・ニューヨーカー。
古いホテルだが極めて便利だ。
私の部屋は30階でパティオがついている。
そのベランダに雪が積もって、消えない。
西を向くと高層ビルの間から、
ハドソン川が見える。
OICグループNY研修。
第2班は帰国の日。
8時半にはバスに乗り込んで、
JFケネディ空港へ。
倉本長治の言葉。
「店は客のためにあり、
店員とともに栄える」
長治先生はこの言葉を、
対にして使ったわけではない。
私が㈱商業界社長のころ、
この長治先生の二つの言葉をあえて並べた。
「顧客満足と従業員満足」を表しているからだ。
それに「店主とともに滅びる」を付け加えて、
トライアングルにした。
「店主とともに」も長治先生の言葉だ。
短歌の世界に「本歌取り」という手法がある。
有名な古歌(本歌)を自作に取り入れて、
作歌をする。
それが、
「店は客のためにあり、
店員とともに栄え、
店主とともに滅びる」
そしてアメリカのウェグマンズをはじめ、
ウォルマート、トレーダー・ジョーなどが、
この言葉をミッションにしている。
リッツカールトンも、
日本の万代も、
カスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクションを、
モットーにしている。
バスの中での最後のメッセージ。
「自分が変わらねば、
仲間を変えることはできない。
自分が変わらねば、
職場を変えることはできない。
自分が変わらねば、
店を変えることはできない」
「自ら、変われ!」
早めにケネディ空港に着いて、
チェックイン。
こちらに来ても続けている。
柴田昇団長と固い握手。
1班と2班を率いて成果を上げてくれた。
これで帰国する。
ありがとうございました。
それから最後の写真撮影。
見送ったら、私たちはホテルに戻る。
タクシーやウーバーではつまらない。
電車で帰る。
空港が見える。
ジャマイカ駅。
ここで乗り換える。
その乗り換えゲート。
ロングアイランド鉄道の列車。
乗り込む。
20分でマンハッタンの真ん中に着く。
タクシーよりも早い。
ペンシルバニア駅、
略してペンステーション。
お疲れ様。
もう、ランチの時間。
そこで近隣のコリアンタウンへ。
BCDトーフハウス。
付け合わせ。
明日1日、休養日。
明後日、第3班がやってくる。
少しだけ休みます。
さて日本では、
第59回スーパーマーケット・トレードショー。
主催は全国スーパーマーケット協会。
2月12日(水)から14日(金)まで、
千葉市の幕張メッセ全館を貸り切って開催。
山本恭広編集長が行ってくれた。
食品流通産業に最新情報を発信する大商談会。
全11ホールに2237社・団体、3611小間が展開。
オープニングセレモニーのあと、
横山清実行委員長の基調講演。
全国スーパーマーケット協会会長、
もちろん㈱アークス会長。
テーマは、
「どうなるスーパー 創発的破壊」。
横山さんらしいタイトルだ。
アークスが展開する北海道は、
1960年から1970年代にかけて、総合スーパーが進出した。
地場スーパーとの戦いが始まったこの時期を、
横山さんは「第一次流通戦争」と名づける。
そして、2020年代。
日本標準産業分類に、
「食料品スーパーマーケット」が新設された。
つまり「戸籍」を得た。
北海道へ進出してきた大手総合スーパーが撤退し、
新興勢力が進出した。
これを「第二次流通戦争」と位置付ける。
拙著『チェーンストア』では、
第二次流通革命として、
「チェーンストア3.0」と表現した。
横山さんはこれをレジュメで引用してくれた。
ありがとうございます。
大感謝です。
会場最大ブースは㈱寺岡精工。
寺岡のテーマは「Grow with Green」。
環境への影響を小さくし、
働く人の負荷を軽くし、
同時にビジネスとして成立させる。
これは食品流通業に限らない、
全産業のテーマだ。
バルク販売システムが展示されてぃる。
㈱オカムラのブースも広い。
テーマの一つに「店育(みせいく)」を挙げる。
「店に行く」と「店を育てる」をかけた造語。
小売業、メーカー各社と、
ワークショップ形式で1年近く議論と研究を重ねて、
未来の店の姿を提示している。
会場の食品ゾーンには、
お弁当・お惣菜大賞2025の展示ブースがある。
㈱ブルーチップのブース。
乾燥野菜のラインアップが拡大した。
時短、食品ロスなどが時流に合っている。
ブルーチップは食品メーカーとして認知され始めている。
常務取締役の中野茂さん。
フルックスグループ。
野菜の販売・仲卸から始まって、
いまや「惣菜のわかる八百屋」。
スーパーマーケット向けの惣菜を開発。
黒田久一社長と清水誠三日本惣菜協会専務理事。
万代の惣菜部部長の藤本光哲さんが加わる。
万代知識商人大学の一期生。
レンゴー㈱は世界最大の段ボールメーカー。
2年ぶりの出展で、テーマは段ボール什器。
縄田幸男さんと山本麻依子さん。
パッケージング部門開発本部のお二人。
㈱プログレスデザイン社長の西川隆さんと写真。
西川さんはスーパーマーケットの店舗デザインで、
トップを走り続ける。
スーパーマーケット・トレードショーは盛況。
今年は行けなかったが、
横山会長の講演の中で、
ちょっとだけ参加させてもらった。
ありがとうございました。
ニューヨークの日々は続く。
〈結城義晴〉