結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年02月14日(金曜日)

ロピアNY研修3班到着/Walmart・TargetからSTKsteakまで

OICグループのニューヨーク研修。

ジョンFケネディ空港に、
第3班がANA便でやってきた。

同じ飛行機に乗っていたのが、
茨城県の㈱タイヨーの視察チーム。

率いていたのは鹿野定男さん。
鹿野オフィス代表。
IMG_1957

「いつもブログを見てます」
ありがとうございます。

早速、専用バスに乗り込んで、初日の視察。
今どこにいるのか、どこに向かうのか。
最初に必ず地図で確認する。IMG_1960-1

ニューヨーク市クイーンズ区、
ウォルマート。
やや小型のスーパーセンター。
IMG_1967

世界最大の小売業にして、世界最大の企業。
2024年1月期年商は6481億2500万ドル。
150円換算で97兆2188億円。

到着してすぐに全員で記念撮影。
IMG_1964

今日は14日の金曜日。
そしてバレンタインデー。
ほんとうによく顧客を集めている。IMG_1968

初めて見るアメリカの店舗。
ランチの買物も兼ねて、
自由に視察してもらう。
IMG_1975

ウォルマートの売り方の定石。
グロサリーのエンド陳列。
右がエブリデーロープライス、
左がロールバック。IMG_9788 (002)
エブリデーロープライスは、
基本的には1年間売価を特売価格にして変えない政策。
この写真のアイテムは年間通しで1.97ドル。
ロールバックはその特売価格から、
さらにメーカーと協力して、
凄い特売価格を出したもの。
こちらは13週の展開が基準だ。

もちろん商売だから例外は頻発する。

そのロールバックを主通路で大展開している。
インパクトのある売場だ。
IMG_9816 (002)

レジもご覧の通り、混んでいて行列。IMG_1969

ウォルマートはセルフレジを縮小した。
万引きが利益を圧迫するほどだったから。
だから、各レーンともに長蛇の列。

ウォルマートのライバル、
ターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
ディスカウントストアとハイパーマーケット。
IMG_9874 (002)
2024年年商は1071億1200万ドル。
150円換算で16兆円。

ブルックリンの東端に位置する商業施設。
ウォルマートと違いを出すために、
コーポレートカラーは赤。
店内デザインは赤を基調にする。IMG_2012

床はPタイル、天井を張って、
何から何までウォルマートとの違いを出す。IMG_2017

ターゲットはウォルマートとは違って、
ハイ&ロー政策をとっている。
つまり定価をつけておいて、
期間限定でディスカウントの特売をする。
IMG_9857 (002)

ターゲットの強みはアパレルのソフトライン。
ふくよかなマネキンも適度に配置。
IMG_2021

さらにふくよかなマネキン。
太っていることはむしろその人の個性で、
それが美しいものだという認識だ。
そんなメッセージが発信されている。IMG_2022

ターゲットと同じショッピングセンターで、
隣接して出店しているのは、
リドル。
IMG_2009

2週間ほど前に開業した。
ドイツ最大の小売業シュワルツグループ、
そのボックスストア業態。

売場面積はアルディの約2倍、550坪。
生鮮、ベーカリー、乳製品などの品揃えを豊富にする。
IMG_9836 (002)

プライベートブランドの比率は7割くらい。
ナショナルブランドの1位、2位は、
しっかり品揃えして価格勝負をする。
コカ・コーラの売場。
IMG_9837 (002)

ゲータレードとパワーレードを揃える。IMG_9838 (002)

店の奥の真ん中の売場では、
平台で売り切れ御免のノンフードを販売する。
IMG_9833 (002)

今回も店長のビクトルさんにインタビュー。
IMG_2001

ビクトル店長は、
リドルの品揃えの特徴と、
価格優位性を熱く語ってくれた。
もちろん通訳は浅野秀二さん。
IMG_1993

「隣のターゲットの価格調査を行っているのか?」
団員の問いには「ノー!」
ヘッドクオーターの調査チームが
価格を調べて対抗策を指示してくれる。

「彼らのほうが見に来る」と自信満々。
IMG_1992

店長を囲んで記念撮影。
IMG_2008

一方、リドルのライバル、
アルディ。

ドイツのALDI sud運営の、
小型ディスカウントスーパーマーケット。
リドルと同じ「ボックスストア」と称する。
全米で2300店舗ほどを展開する。IMG_2024

店内のサイネージも増えた。
IMG_2034

1万平方フィート(281坪)に、
1500SKUを品揃えする。
その95%はPB。
IMG_2027

その低価格はウォルマートをも悩ます。
厄介な存在だ。
IMG_2029

リドルがNBの1番手、2番手商品まで扱うのに対して、
アルディは絶対に欠かせない1番手ブランドだけ売る。
たとえばコカ・コーラやゲータレード。
そしてそれはリドルより安い。
あとはPB。
IMG_2030

ウォルマートとターゲット、
アルディとリドル。
それぞれのフォーマットの闘いと、
ポジショニングの違いを学んだ。

そして、一気にブルックリンの中心部へ。
ホールフーズ環境対策店。
IMG_2035

店に入ると風防室で、
バレンタインデーの切り花販売。IMG_2036

店内導入部の花きコーナーも、
スペースを拡げて展開。
IMG_2040
アメリカのバレンタインデーは、
日本とは違う。

女性がチョコレートをプレゼントして、
愛を告白するのが日本。

アメリカは男性が女性に、女性が男性に、
プレゼントをする。

その際、花は最重要アイテムとなる。

顧客がいつも以上に入っている。
アマゾンプライム会員などの、
ネットスーパー利用者も、
イベントのときには来店する。
自分の目で商品を見て買物をしたいし、
イベントに参加したいからだ。IMG_2042

だから平常日よりも商品在庫は多い。
それでも、スーパーボウル直前には、
お客が殺到して、欠品だらけになった。IMG_2049

「LOVE AFFAIR」をテーマに、
売場各所でバレンタイン提案。IMG_2050

ミートの加工場のガラスに貼られた、
プロモーションのキャラクター猫のシール。IMG_2059

チーズ売場の平ケースでも。IMG_2060

スイーツ売場ではスタッフが、
ハートのカチューシャを付けて場を盛り上げていた。IMG_2065

独自のポジショニングを築いたホールフーズ。
他の追随を許さない。

最後の最後にブルックリンの観光スポットへ。
「ダンボ」地区と呼ばれる。
ニューヨークで一番一古いブルックリン橋。
その向こうの摩天楼を背景に記念撮影。IMG_2087

夕景に浮かぶ自由の女神像。IMG_2074

再び自由の女神を背景に記念撮影。IMG_2083
満足のいく一日だった。

団員はホテルにチェックインしてから、
4班に分かれてステーキハウスへ。

わたしは1・5班の面々と、
ダウンタウンの「STKステーキハウス」へ。
IMG_9926 (002)

提供するのは、
ステーキ、クックテール、
ミュージック、ヴァイブ。
Vibeはスラングで「ノリ」。
ノリのいい店なのだ。IMG_9925 (002)

店内フロアに「DJ」がいて最新の音楽を、
大音響で流し続ける。IMG_9929 (002)

それでもステーキハウス。
しっかりしたコースを食べさせる。

第1コースの前菜はシーフード。IMG_2098

第2のコースは、
シーザーサラダとモッツァレラチーズのサラダ。IMG_2099

皆、楽しんでいる。IMG_2101

第3のメインコースは、
それぞれに厚切りのステーキ。
ストリップロインを頼んだ。
その後はスイーツプレート。IMG_2104

綿菓子をバーナーで焼いていく。IMG_2108

アイスクリームに焼けた綿菓子がまとわりつく。
これも美味。IMG_2113

大人気のステーキハウス。
夜10時半を過ぎてもまだ、
店の外に行列ができていた。IMG_2115

マンハッタンの大人気ステーキハウス。
最新トレンド満載の店に満足した。IMG_2117
フードサービス業だけでなく、
チェーンストアもスーパーマーケットも、
世界で最も刺激的なのが、
このニューヨークである。
(つづきます)

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • ドイツで、アルディとリドルのようなボックスストア業態店が発達した理由は何でしょうか。かつての日本のような大型店舗規制がドイツにはあるのでしょうか。以前から不思議に思っていました。

    • ドイツにも店舗出店規制のような建築利用令があります。
      延べ面積が1200㎡を超える店を建築できるエリアが限られています。
      中心地区と大型店のための特別地区しか大型の店をつくることができません。

      日本の大規模小売店舗法と似たような規制です。
      だからボックスストアが発達しました。

      日本のコンビニエンスストアの異常な発達と似ています。

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