ロピアNY研修3班到着/Walmart・TargetからSTKsteakまで
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OICグループのニューヨーク研修。
ジョンFケネディ空港に、
第3班がANA便でやってきた。
同じ飛行機に乗っていたのが、
茨城県の㈱タイヨーの視察チーム。
「いつもブログを見てます」
ありがとうございます。
早速、専用バスに乗り込んで、初日の視察。
今どこにいるのか、どこに向かうのか。
最初に必ず地図で確認する。
ニューヨーク市クイーンズ区、
ウォルマート。
やや小型のスーパーセンター。
世界最大の小売業にして、世界最大の企業。
2024年1月期年商は6481億2500万ドル。
150円換算で97兆2188億円。
今日は14日の金曜日。
そしてバレンタインデー。
ほんとうによく顧客を集めている。
初めて見るアメリカの店舗。
ランチの買物も兼ねて、
自由に視察してもらう。
ウォルマートの売り方の定石。
グロサリーのエンド陳列。
右がエブリデーロープライス、
左がロールバック。
エブリデーロープライスは、
基本的には1年間売価を特売価格にして変えない政策。
この写真のアイテムは年間通しで1.97ドル。
ロールバックはその特売価格から、
さらにメーカーと協力して、
凄い特売価格を出したもの。
こちらは13週の展開が基準だ。
もちろん商売だから例外は頻発する。
そのロールバックを主通路で大展開している。
インパクトのある売場だ。
ウォルマートはセルフレジを縮小した。
万引きが利益を圧迫するほどだったから。
だから、各レーンともに長蛇の列。
ウォルマートのライバル、
ターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
ディスカウントストアとハイパーマーケット。
2024年年商は1071億1200万ドル。
150円換算で16兆円。
ブルックリンの東端に位置する商業施設。
ウォルマートと違いを出すために、
コーポレートカラーは赤。
店内デザインは赤を基調にする。
床はPタイル、天井を張って、
何から何までウォルマートとの違いを出す。
ターゲットはウォルマートとは違って、
ハイ&ロー政策をとっている。
つまり定価をつけておいて、
期間限定でディスカウントの特売をする。
ターゲットの強みはアパレルのソフトライン。
ふくよかなマネキンも適度に配置。
さらにふくよかなマネキン。
太っていることはむしろその人の個性で、
それが美しいものだという認識だ。
そんなメッセージが発信されている。
ターゲットと同じショッピングセンターで、
隣接して出店しているのは、
リドル。
2週間ほど前に開業した。
ドイツ最大の小売業シュワルツグループ、
そのボックスストア業態。
売場面積はアルディの約2倍、550坪。
生鮮、ベーカリー、乳製品などの品揃えを豊富にする。
プライベートブランドの比率は7割くらい。
ナショナルブランドの1位、2位は、
しっかり品揃えして価格勝負をする。
コカ・コーラの売場。
店の奥の真ん中の売場では、
平台で売り切れ御免のノンフードを販売する。
ビクトル店長は、
リドルの品揃えの特徴と、
価格優位性を熱く語ってくれた。
もちろん通訳は浅野秀二さん。
「隣のターゲットの価格調査を行っているのか?」
団員の問いには「ノー!」
ヘッドクオーターの調査チームが
価格を調べて対抗策を指示してくれる。
一方、リドルのライバル、
アルディ。
ドイツのALDI sud運営の、
小型ディスカウントスーパーマーケット。
リドルと同じ「ボックスストア」と称する。
全米で2300店舗ほどを展開する。
店内のサイネージも増えた。
1万平方フィート(281坪)に、
1500SKUを品揃えする。
その95%はPB。
リドルがNBの1番手、2番手商品まで扱うのに対して、
アルディは絶対に欠かせない1番手ブランドだけ売る。
たとえばコカ・コーラやゲータレード。
そしてそれはリドルより安い。
あとはPB。
ウォルマートとターゲット、
アルディとリドル。
それぞれのフォーマットの闘いと、
ポジショニングの違いを学んだ。
そして、一気にブルックリンの中心部へ。
ホールフーズ環境対策店。
店内導入部の花きコーナーも、
スペースを拡げて展開。
アメリカのバレンタインデーは、
日本とは違う。
女性がチョコレートをプレゼントして、
愛を告白するのが日本。
アメリカは男性が女性に、女性が男性に、
プレゼントをする。
その際、花は最重要アイテムとなる。
顧客がいつも以上に入っている。
アマゾンプライム会員などの、
ネットスーパー利用者も、
イベントのときには来店する。
自分の目で商品を見て買物をしたいし、
イベントに参加したいからだ。
だから平常日よりも商品在庫は多い。
それでも、スーパーボウル直前には、
お客が殺到して、欠品だらけになった。
「LOVE AFFAIR」をテーマに、
売場各所でバレンタイン提案。
ミートの加工場のガラスに貼られた、
プロモーションのキャラクター猫のシール。
スイーツ売場ではスタッフが、
ハートのカチューシャを付けて場を盛り上げていた。
独自のポジショニングを築いたホールフーズ。
他の追随を許さない。
最後の最後にブルックリンの観光スポットへ。
「ダンボ」地区と呼ばれる。
ニューヨークで一番一古いブルックリン橋。
その向こうの摩天楼を背景に記念撮影。
団員はホテルにチェックインしてから、
4班に分かれてステーキハウスへ。
わたしは1・5班の面々と、
ダウンタウンの「STKステーキハウス」へ。
提供するのは、
ステーキ、クックテール、
ミュージック、ヴァイブ。
Vibeはスラングで「ノリ」。
ノリのいい店なのだ。
店内フロアに「DJ」がいて最新の音楽を、
大音響で流し続ける。
それでもステーキハウス。
しっかりしたコースを食べさせる。
第2のコースは、
シーザーサラダとモッツァレラチーズのサラダ。
第3のメインコースは、
それぞれに厚切りのステーキ。
ストリップロインを頼んだ。
その後はスイーツプレート。
大人気のステーキハウス。
夜10時半を過ぎてもまだ、
店の外に行列ができていた。
マンハッタンの大人気ステーキハウス。
最新トレンド満載の店に満足した。
フードサービス業だけでなく、
チェーンストアもスーパーマーケットも、
世界で最も刺激的なのが、
このニューヨークである。
(つづきます)
〈結城義晴〉
2 件のコメント
ドイツで、アルディとリドルのようなボックスストア業態店が発達した理由は何でしょうか。かつての日本のような大型店舗規制がドイツにはあるのでしょうか。以前から不思議に思っていました。
ドイツにも店舗出店規制のような建築利用令があります。
延べ面積が1200㎡を超える店を建築できるエリアが限られています。
中心地区と大型店のための特別地区しか大型の店をつくることができません。
日本の大規模小売店舗法と似たような規制です。
だからボックスストアが発達しました。
日本のコンビニエンスストアの異常な発達と似ています。