結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年12月07日(土曜日)

糸井重里の「アイデアはあるか?」とドラッカーの「顧客の創造」

午前11時まで眠った。
遅いブランチを食べて、
また夕方まで眠った。

先週から編集部全員が風邪気味で、
私も咳が残っている。

和歌山への出張と、
全力の講演。

そのうえ月刊商人舎12月号の執筆と責了。

まだまだ体力はあると思っているけれど、
静養は必須だ。
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久しぶりに糸井重里さん。
「ほぼ日」の巻頭エッセイ「今日のダーリン」

2日続けて「アイデア」の話。IMG_8126

「よく思うのだけれど、
とにかく『アイディア』なんですよ」

「いろんなむつかしいことも、
おもしろくないことも、
困ったことも、
あらゆる場面で、
アイディアが足りてない!」

糸井さんは経営者でもあるが、
その経営者にアイデアが足りていない。

「じぶんの関わっていることでも、そう思うし、
あちこち見渡しても、
『アイディアがないからだ』と思う」

「そりゃね、金がないとか
時間がないとか人手がないとか、
他にもありますよ、足りないものは。
それにしても、
『じゃぁ、アイディアはあるのか?』です」

同感だ。

「アイディアが商売じゃないという人にも、
ほんとはアイディアがあったほうがいいし、
アイディアがなにかを変えるもののはずです」

本も講座もたくさんある。
昔も今も、アイディアの大事さは、
さんざん言われてきた。
どうすればいいかについての方法も、
ほとんど、すでに語られてきている。

「あっちのものとこっちのものを、
組み合わせるんだとか、
ちがった角度から見てごらんだとか、
ずっと言われてる」

「それは、みんな読んできたか
聞いてきたと思うよ。
でも、絶対的に、世界中に
アイディアの質量が足りてない」

どうしてか?

「アイディアを出そうとする機会が
少なすぎるからだ。
ぼくは、そう考えるようになったんです」

「たとえば、サービス業の人だったら
『いつも微笑んでる』なんて当たり前でしょう?」

「運転をしている人だったら、
長時間、500キロくらい
ずっと平気で運転してるじゃないですか」

「逆に、ちょっと微笑んで
休んでまた微笑むとか、
10キロ運転して休んで
翌日また10キロ走るとか、
そんなんじゃダメだって
わかってるんですよね」

「だけど、そんなふうに
『いつも微笑んでいる』ように、
『いつもアイディアを出そうとしている』人が、
あんまりいないんだと思うのです、
私見ですが」

「商売の鬼」が減った。
いなくなった。

糸井。
「おまえら(つまりわたくしも)、
サボってるぞ」

「アイディアはとりあえずの原料費が無料だしね」

「たいしたことなくても、
小さくても、
とにかく出すこった」

これは糸井重里の、
自分を鼓舞する文章だ。

私も強く、励まされた。

そして「今日のダーリン」

「昨日も書いたのに、また今日も書きたいのです」

だって、それをやってる人、
ほんとに少ないんですよ」

「いわゆる創業社長っていう人たちには、
これ多いです」

同感です。

「他人の事業のことまで
『どうしたらいいんだ?』と考える」

「どうしたらもっとうまくいくか」を、
偉大な創業者はいつも考えていた。

「酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すみたいに、
無意識でずうっと考えているようにも思えますし、
その考える材料をひっきりなしに
探しては観察しています」

中内功さんがそうだった。
伊藤雅俊さん、岡田卓也さんがそうだった。

北野祐次さんも荒井伸也さんも。
藤原秀次郎さんも柳井正さんも。

みなさんの会社の創業者の人たちも。

マンガを描くのを仕事している人だとか、
お笑いの人たちの『ネタ』のメモだとかも、
まさしくそういうことなのでしょうね」

「サービス業の人が
微笑みを絶やさないように、
人間が呼吸をするように、
アイディアを考えてる」

これをやってないと、
止まって死んでしまうからですね」

「『いつでもアイディアを出そうとしている』って、
やってない人のほうが圧倒的に多いから。
ある意味、競争がないとも言えるんです」

「こういうことやろうと思うんです」だとか、
「次はこれだ」とか、課題はあちこちにある。

「そこに愛はあるんか、じゃなくて、
アイディアはあるんか?」

アイディアがなくても
『なにかの続き』はできるんです。
そして『なにかの続き』ができるって、
いいことなんです」

でも、でも、
アイディアがあったら
『いい!』んですよ」

なくてもいいところに、
アイディアがあったら、
みんなをうれしくさせられるんですよね」

「これを、ドラッカーは
『顧客の創造』
と言いましたけど」
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ドラッカーも倉本長治もアイデアの塊だった。

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結城義晴も毎日書きつつ、その系譜にいたい。

とくにイトーヨーカ堂の人たちに今、
それが求められている。

最後の言葉。
「『アイディア狂』とか
『アイディア教』に、
なりたいなぁ」

まったく同感だ。

疲れ切った頭で、
何度もなんども同感した。

〈結城義晴〉

2024年12月06日(金曜日)

荒木俊彦翁の訃報とロピア新製品の「チョッピ―ノ」

訃報です。

荒木俊彦さん。
㈱ト一屋会長。
103歳だった。
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ト一屋は山形県酒田市で、
7店舗のスーパーマーケットを経営する。

私など「荒木エルダー」と呼ぶことが多かった。
商業界全国同友会の重鎮。

「エルダー」とは、
倉本長治主幹の12使徒のような高弟たちのこと。
イオン名誉会長相談役もエルダーのおひとり。

ト一屋は1976年からシジシージャパンに加盟し、
初期のメンバーとして活躍した。

荒木エルダーは2007年まで60年間も、
ト一屋の代表取締役社長だった。

ほんとうに温厚なお人柄で、
誰からも慕われた。

私が社長のころの㈱商業界では、
社外取締役としてもご協力を願った。

103歳の大往生。
心からご冥福を祈りたい。

さて商人舎オフィスに、
「セルコレポート」が届いた。IMG_8110 (002)

今回の表紙は、
岩手県奥州市のケー・マート。
千葉喜夫社長を中心に、
家族的な経営で地域に密着している。

私の連載は「艱難は商人を鍛える」
第32回は「柳井正の一勝九十九敗」IMG_8113 (002)
ご愛読をお願いします。

朝、商人舎オフィスに、
ロピアから届け物。

届けてくれたのが、崎野敬紘さん。
神奈川・千葉・埼玉統括営業本部の鮮魚事業部長。
快男子、ありがとう。IMG_9751 (002)
ロピア鮮魚部特製の新製品。
冷凍品セット2アイテム。
「クラムチャウダー」と、
「チョッピーノ」

これが優れモノの商品。

ランチでは商人舎スタッフ全員でいただいた。
今日はチョッピーノとパン。IMG_9754 (002)

チョッピーノはサンフランシスコ名物の、
海鮮シチュー。

分類すればイタリア系アメリカ料理。

その日に獲れた魚介で作られるシチューで、
ダンジネスクラブやクラム、エビ、ホタテ、
イカ、ムール貝、各種の魚を入れて、
生トマトを使ったワインソースで煮込んだ料理。

私たちは昨2023年2月に、
サンフランシスコに行った。

ノースビーチ地区。
「リトルイタリー」と呼ばれるエリアだ。IMG_0573

「ソット マーレ(Sotto Mare)」は、
大人気の地元シーフードレストラン。
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雰囲気のある店内。
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夕方からもう1階は満席。
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そこで地下1階へ。
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待つことしばし、
チョッピ―ノが出てきた。
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豪華なシーフードシチュー。

大満足。
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ロピアの福島道夫さんは今年、
スタッフをこの店に連れて行って、
冷凍魚のセットとして商品化した。

そして新店の黒川店で売り出した。
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料理は簡単。
誰でもすぐにできる。
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昼から贅沢な一品。
美味です。
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ご馳走様でした。

このあと、私は馬力をかけて、
最後の原稿執筆。

特集の「まえがき」と「あとがき」、
それから「Message of December」。
定義集もチェックして、
9000字を書き切った。
そして責了。

お疲れさまでした。
ありがとう。

それにしてもイトーヨーカ堂。
日経新聞電子版が報じた。
「ヨーカ堂、人員17%削減」

2026年2月期までに正社員約1000人を削減する。
誰が日経に漏らすのだろう。

すでに今年2月末まで早期退職を募っていた。
約700人が応募して退職した。

この場合は45歳以上の正社員を対象にした。

今回はこの早期退職とは別枠。
現在の正社員数は約6000人程度。
新たな削減対象の約1000人は、
正社員数全体の17%弱にあたる。

まだまだセブン-イレブンを生かすために、
イトーヨーカ堂を切り刻んでいる。

心が痛む。

「会社は誰のものか。誰のためにあるのか。
ステークホルダーのためのものである」

「ステークホルダーとは、
企業の利害関係者すべてを表す」

第1に顧客、
第2に従業員と労働組合、
第3に経営者、
第4に取引先、
第5に金融機関、行政機関、各種団体、
そして第6に株主など。

「この順番が逆になって、
第1に株主、第2に金融機関、
第3に経営者などとなって、
それが行き過ぎるとおかしくなる」

会社は物言う株主だけのものでも、
それに言いなりになる、
経営者のためのものでもない。
断じて。

〈結城義晴〉

2024年12月05日(木曜日)

オークワ講演の「人間力経営」とネットスーパーのイオン・ヨーカ堂

昨日から和歌山市。

目覚めるとホテルの19階の自室から、
眼下に和歌山城が見える。
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お堀端の銀杏並木が美しい。IMG_9744

食事会場からは城郭を見上げることができる。IMG_9747

白壁の美しい城だ。
江戸の時代から人々は、
この城を見上げて暮らしてきた。IMG_9746

和歌山市街。
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午前中はホテルの部屋で原稿執筆。

11時過ぎにタクシーを飛ばして、
オークワ本社の研修棟へ。

2023年から年2回ずつ、
全幹部社員の集まる営業会議で、
講演するようになった。IMG_9723 (002)

今回で4回目になる。
テーマは「ミッション・マネジメント」IMG_9724

初めに月刊商人舎11月号特集から、
「会社は誰のためにあるのか?」
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それから前回の復習。
「業種・業態とフォーマット戦略」。

そして本論の「理念経営」。

阪神淡路大震災から中越地震、
東日本大震災。
日本列島を襲った災害の中で、
小売業者たちがいかに活躍したか。
使命を果たしたか。

凡事徹底と有事活躍。
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どんなときにも、
ミッションとビジョンが必須だ。

そして人間力経営が、
チェーンストアにとっても重要だ。

頭の力の理論武装、
技の力の技術武装、
心の力の理念武装。

人間力経営はその総合力である。

大きな拍手をいただいた。
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ご清聴に感謝。

講演を仕切ってくれたのが、
人事部教育課長の小澤一雄さん。
いつものように最後にツーショット。IMG_9742

和歌山駅前。
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特急くろしおで新大阪へ。
さらに新幹線で新横浜へ。

タクシーを飛ばして、
商人舎オフィスへ。

編集部と合流して、
月刊商人舎12月号の入稿。

朝から夜まで、忙しい師走の日だった。

さてネットスーパーの話題。
商人舎流通SuperNews。

イオンネクストnews|
ネットスーパー「Green Beans」東京23区全域へ拡大

イオンネクスト㈱の「Green Beans」。
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昨2023年7月10日に本格稼働した。

月刊商人舎2023年8月号で、
特別企画を組んで報道した。

誉田CFCの全貌
本格稼働したイオンネクスト「Green Beans」
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それが順調に進捗して、
今年の12月6日(金)から、
東京23区全域にサービス展開する。

さらに2025年春に八王子CFC(東京都八王子市)、
2027年までに久喜宮代CFC(埼玉県)を開業する。
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一方、㈱セブン&アイホールディングス。

㈱イトーヨーカ堂は2023年8月に、
横浜市で専用の大型センターを稼働させて、
ネットスーパーの事業拡大を目指した。

しかし2025年2月12日をもって、
撤退すると発表した。
その2025年2月期第2四半期決算で、
458億7700万円の特別損失を計上した。

ところが……。

商人舎流通SuperNews。
イトーヨーカ堂news|
ONIGO上で新ネットスーパー’25年2月開始

自分で始めた事業からは撤退して、
今度はONIGO㈱と資本業務提携に基本合意した。

ONIGOは2021年6月10日創業、
スタートアップと呼ばれるベンチャー。
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459億円を捨てておいて、
スタートアップ企業の力を借りる。

イオンは英国のオカドと提携して、
世界中をリードするオンラインスーパーに突き進む。

別にONIGOを云々するつもりはないが、
イトーヨーカ堂の力のなさに驚かされる。

オンラインは将来を占う事業である。
それを自社で開発できないのか。

あるいはウォルマートがジェット・コムを、
その創業者CEOのマーク・ロアごと買収したような、
スケールの大きな展開はできないのか。

2016年、ウォルマートは、
約33億ドル(約3500億円)を投じて、
アマゾン・コムの目の上のたん瘤と言われた、
ジェットを傘下に入れた。

そしてマーク・ロアを、
ウォルマート・コムのCEOに指名して、
「デジタル・イノベーション」の全権を委ねた。
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2020年にはジェット・コムを廃止して、
ウォルマート・コムが肩代わりした。

つまりジェットを肥やしとして、
ウォルマートのネット事業を成長させた。

イトーヨーカ堂には、
そのくらいの構想を望みたいところだが、
どうやらそんな意思はないようだ。

言葉がない。

〈結城義晴〉

2024年12月04日(水曜日)

「ソシオテクニカルシステム論」と韓国「戒厳令」のエントロピー法則

東海道新幹線で西へ。

冬の富士山は美しい。IMG_8061 (002)

(はる)る日や雲を貫く雪の富士
〈高井几董(きとう)〉IMG_8053 (002)
几董は江戸中期寛政時代の俳諧師。

新大阪に着いて、
特急くろしお19号に乗り換える。IMG_8087 (002)

パンダくろしおの車体は面白い。IMG_8088 (002)

和歌山に着いてタクシーに乗ると、
もう暗くなっている。

メインストリートのイルミネーション。IMG_8094 (002)

お堀端も美しい。IMG_8093 (002)

ホテルに落ち着くと、
眼下に和歌山城。IMG_8091 (002)

何度見ても名城だ。IMG_8090 (002)

夕方6時半から、
㈱オークワ幹部の皆さんと会食、懇親。

右から森口宗徳業務推進室長、
武田庸司専務取締役、
小西淳上席執行役員人事総務本部長 、
そして小澤一雄人事部教育課長。IMG_9704

はじめてのことなので、
私、饒舌となった。

チェーンストアのマネジメント、
アメリカのHEBやウェグマンズのこと。

さらにチェーンストアの教育のことなど、
語り続けた。

そしてソシオ・テクニカルシステム論。
企業体を大きく分けると、
ソシオ(組織)システムと、
テクニカル(技術)システムになる。

技術システムに変革がもたらされると、
組織システムに変容が表れる。

そして組織システムが改善されると、
技術システムにも好影響が生まれる。

互いに作用しあって、
会社は良くなっていく。

商人舎最高顧問の故杉山昭次郎先生の持論だ。

だからトップや幹部はいつも、
ソシオとテクニカルの両面から、
会社を引き上げねばならない。

チェーンストアはどちらかといえば、
テクニカルシステムに関心が深い。
そして技術システムを学び、真似ることが多い。

しかしそのとき組織システムの、
Management教育を施すと、
想像を超えた成果が上がる。

1977年、47年前の新人のころ、
杉山先生の流通システム研究所を訪れて、
初対面の時に教えていただいた理論だ。

私の中をずっと貫いている。
そしてときどき思い出す。

日本料理のよし野。
離れでおいしい料理をいただき、
ゆっくりと語り合った。IMG_9706
ありがとうございました。
楽しかった。

さてお隣の国韓国で、
戒厳令が発布された。

驚いた。

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。

韓国の戒厳令には2種類がある。
「警備戒厳」と「非常戒厳」。
今回は後者の非常戒厳令。

1980年の民主化運動以来、44年ぶり。

与党の関係者も韓国軍の参謀たちも、
同盟国であるアメリカのホワイトハウスも、
もちろん日本政府も知らなかった。

今年4月に国会議員選挙があった。
与党・国民の力は大敗。

尹大統領の政権運営は機能停止の状態だ。
予算案も可決できていない。

五木寛之の小説に『戒厳令の夜』がある。
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1976年発表の大作。
南米チリを舞台にした、
壮大なドラマだったが、
むさぼり読んだ記憶がある。

その戒厳令が今、
隣国で発せられている。

世界中の既存与党的な存在が、
脅かされている。

それは政治の世界だけではない。
経済界も経営の世界も。

ピーター・ドラッカーの言う、
「エントロピーの法則」

「物事は放っておくと、
乱雑・無秩序・複雑な方向に向かい、
自発的に元に戻ることはない」

この不可逆的であることが怖い。

だからドラッカーは強調する。
「先んじて自ら、陳腐化せよ!」

そう、積極的に意図的に、
組織の新陳代謝を促す。

それがエントロピーの法則を逃れる唯一の方法だ。

ソシオテクニカルシステム論でも、
どちらかに風穴を開けねばならない。

けれどそれは決して、
「戒厳令」の宣布ではない。

〈結城義晴〉

2024年12月03日(火曜日)

玉生弘昌氏出版記念パーティーの「そうは問屋が卸しません」

秋田県の㈱伊徳。

店内に2日間、クマが立てこもって、
全国に知れ渡った。

この「いとく土崎みなと店」は、
日本海に臨む旧雄物川に近い市街地店舗で、
クマが出るほどのロケーションではない。

だからこそ、驚かされる。

伊徳は秋田県北部を中心に、
青森県までスーパーマーケットを展開する。
28店舗で年商約600億円。

2012年に秋田県南部の㈱タカヤナギと、
㈱ユナイトホールディングスをつくって、
秋田県内で協業する。

伊藤碩彦会長はじめ、
伊徳の皆さん、
お見舞い申し上げます。

さて、東京・明治記念館。IMG_8044 (002)

玉生弘昌氏出版記念パーティー。 IMG_8029 (002)

『経営者のための経済学史』
ダイヤモンド社から10月8日に発刊された。
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玉生さんは㈱プラネット名誉会長。
㈱True Data取締役、
一般社団法人流通問題研究協会会長。

超優良企業を起業し、
産業のインフラとなるまで育てた。

10月の株主総会で会長職を退いた。
その機に渾身の一冊を上梓。
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1年間をかけて、
フランソワ・ケネーやアダム・スミスから、
トマ・ピケティやMMTまでの、
世界の経済学の歴史を執筆した。

この本の紹介は、
11月27日のこのブログ。
玉生弘昌著「経営者のための経済学史」を紹介する。

パーティーの発起人の顔ぶれがすごい。

岡本圀衞、川野幸夫、掬川正純、
国領二郎、福岡政行、本郷孔洋の各氏。

ヤオコー会長の川野さんも、
ライオン会長の掬川さん、
政治学者の福岡さんも、
名を連ねた。

冒頭で発起人を代表して、
国領二郎慶應義塾常任理事。IMG_8027 (002)
本の紹介をしつつ、
玉生さんを祝福した。

乾杯の音頭は、
伊藤久美さん。
㈱True Data取締役。

そのあと懇親。

㈱全日本食品のお二人。
平野実社長と宇田川貴志専務。IMG_8031 (002)

泉田幸雄さんと野渡和義さん。
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泉田さんは日本ボランタリーチェーン協会前会長で、
この11月に旭日中綬章を受章。
実におめでたい。
野渡さんは㈱ユースキン製薬会長、
私の中学高校の器械体操部の先輩。

お二人は同年で親しい間柄。

ご指名で私もスピーチした。
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「巻措く能わず」の話をした。
読み始めたらやめることができない本。

とくに「貨幣の流れるプール」のイラストは、
新入社員の研修にも使えるほど優れたものだ。

さらにこの本の頂点となるのが、
「経済学理論」の信頼度採点表。
アラム・スミスは90点、
カール・マルクスは10点、
ケインズは?
ピケティは?
MMTは?

それは本を読んでください。
勉強になります。

「流通革命」の見方に対しては、
少しだけ異論を唱えた。

そこでかなり長話となってしまった。

私が40歳そこそこのころ。
全国菓子卸商業組合連合会総会で講演をした。
場所は帝国ホテル。

その講演の最後に言った。
「ここに集まっておられる卸売企業の中で、
半分は消えてなくなる」

私も若かった。

すると講演会の後の懇親パーティーの冒頭で、
島田美和連合会会長、㈱サンエス社長が語った。
小売業も製造業もトップが顔を連ねていた。

「先ほど結城さんという編集長が講演をして、
菓子卸売業の半分はなくなると言った」

「けれどそうは問屋が卸しません」

座布団、三枚。

しかしその後、サンエスも、
菱食と経営統合し、
いま三菱食品となった。

玉生さんは「問屋有用論」を主張する。
マーガレット・ホールの理論をつかって、
論理的に問屋無用論に反論する。

「取引回数最小化の原理」である。
これは見事だ。

しかしトンネル口銭に頼っていた、
多くの問屋は無用となる、
と林周二は書いた。

それは事実となった。

マーケットリーダーの超卸売業、
マーケットチャレンジャーの超卸売業、
そして多数のマーケットニッチャーの卸売業。
こういった構造になる。

その意味で「問屋有用論」は正しい。

㈱True Dataの取締役と執行役。
右から伊藤久美さん、越尾由紀さん、
そして島崎尚子さん。
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私も並んで写った。
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次々に壇上に上がって、
玉生さんへのお祝いの言葉を贈った。IMG_8040 (002)

最後に島崎さんから花束贈呈。
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玉生さん、本当におめでとうございました。

私も負けずに書きます。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2024年12月02日(月曜日)

年末年始商戦の「選ばれる店」と流行語大賞の「ふてほど」

Everyone, Good Monday!
[2024vol㊾]

2024年第49週。
12月第1週。

いよいよ12月商戦です。
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月刊商人舎10月号。
2024年末「おせち商戦」の必勝法
顧客が買いたくなる正月感ある売場づくり

読んでおいてください。
紀文食品の堀内慎也マーケティング部長の提案。
年末年始商戦にかけては業界随一の専門家。

そして今年は、
「最高の曜日回り」。202410_kibun-14
最長は9連休。

旅行は「安・近・短」。
最初のヤマは「12月21日・22日」の土日。

早仕掛けが浸透してきた。
だから早すぎる立ち上げは、
店全体の機会損失を招く。

ちなみに大安は19日(木)と25日(水)。
正月感の演出が効果を発揮する。

今年末年始商戦への結城義晴の提案。
「顧客の心をスイッチさせよ」
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2025年に向けて、
「選ばれる店」となる。
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今、絶好調の店も、
弱含みの店も、
普通の店も、
自分らしい「選ばれる店」を目指す。

その恰好の舞台が、
年末年始の商戦だ。

顧客を喜ばせる。
顧客を湧き立たせる。
顧客に来年への生きがいを提供する。

ちいさな喜び、つくります。
ささやかな幸せ、ご提供。
あすへの希望、つむぎます。

それがあなたの仕事です。

日経新聞「ニュース一言」
川野澄人ヤオコー社長、登場。
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「共働きの家族層が多い関東南部の消費は強いが、
年金で生活するシニアが多い北部では
収入が増えず節約志向が強い。
客数を増やすため価格対応を強めていく」

これ、久喜吉羽店オープンのときにも、
中間決算の記者会見でも言っていた。

ヤオコーは関東で南北政策をとる。
その南の政策と北の政策は異なる。

「節約意識の高い地域で、
日替わりの値引きを実施するなど、
地域の顧客に合わせた
販促や品ぞろえに注力する」

エブリデーロープライスとハイ&ローを、
地域に合わせて使い分ける。

しごく当然のことだ。

「南北で売上高伸び率は
数ポイントも開きがある」

この発言の意味は、
東大阪のオーケーの店には、
どう反映されるか。

楽しみだ。

別に東大阪が、
関東の北と同じとは思わないけれど。

最後に、
「2024ユーキャン新語・流行語大賞」

今年の世相を映した言葉や話題になった言葉。
大賞はドラマ「不適切にもほどがある!」
これを略した言葉「ふてほど」が選ばれた。
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この番組が始まってからしばらくして、
私まで毎週見るようになってしまった。

「ふてほど」は知らなかったが。

宮藤官九郎脚本のコメディー。
阿部サダヲ演じる主人公が、
1986年から2024年にタイムスリップ。

昭和と令和、それぞれの時代の対比。
現代では「不適切」な言動が、
昭和の時代には当たり前だった。

コンプライアンスに縛られた令和の私たち。
昭和の人間の直截的な言い回しは痛快だ。

むしろ今のほうが幼児的なのかもしれない。
だが、そのギャップがひどく面白かった。

ハラスメントは断じて許されないけれど。

そしてこのギャップの面白さは、
年末年始商戦にもきっと生かせる。

弱含みの店でも、
普通の店でも、
もちろん絶好調の店でも。

ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
あすへの希望。

では、みなさん、今週も、
「あすへの希望」、届けてほしい。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2024年12月01日(日曜日)

「倉本長治 商訓五十抄」の「無くてならぬ人間」

2024年も師走に入った。

穏やかな日曜日。

買物の好きな女に師走来る
〈星野立子(たつこ)〉

1903年(明治36年)生まれ、1984年没。
高濱虚子の次女。
中村汀女・橋本多佳子・三橋鷹女とともに、
「四T」と尊称された。

その父親の高濱虚子の句。
女を見連れの男を見て師走

師走です。

師が走る。

私には多くの師がいる。
お陰様で。

仕事の面でその第一に来るのが、
倉本長治師。

ほかにも渥美俊一先生、
壽里茂先生、
上野光平先生、
杉山昭次郎先生。
伊藤雅俊さん、岡田卓也さん、
北野祐次さん、清水信次さん、安土敏さん、
大髙善二郎さん、夏原平和さん、川野幸夫さん、
数えだしたら次々に名前が浮かぶ。

けれど一番先に来るのが、
わざわざ名前に「師」をつける長治先生。

その二冊目の「倉本長治 商訓五十抄」
「損得より先に善悪を考えよう」
IMG_8011 (002)

その十三番目の言葉。
IMG_8013 (002)

「居なくても判かる仕事」

「無くてならぬ人間になれ、
居なくても判かる仕事をせよ」
というのは、若い時からの私の
座右のスローガンである。
この言葉は、自分で作った幾つかの
格言めいたもののうち、最も好きな言葉である。

この「人間」というところを、
貴下は「店主」と置きかえてみたなら、いい。

「居なくても判かる」というところの意味が、
不分明というよりは二様の解釈を持つところに
この言葉の欠点があるようだ。

その「判かる」というのが、
現場に居(お)らない自分に、
進行の状態などがチャンと推測出来る
という風にも取れるし、
或いは、自分が旅行不在、又は病気欠勤、
乃至は退職した時でさえも、
自分のやって来た仕事は、
他の人にも直ちに一切が了解されるように、
整然、明瞭、一糸乱れぬものであり、
あらゆる統計と記録が
保存されているのでなくてはなるまい
――との二つの考え方にとれるのは、
正に言葉の欠点ではあるが、
その欠点があるところに、
又とない含みがあり、
私には、そこのところが
無上に好ましいのである。
倉本長治モノクロ2

「人間」というところを、
「社長」と置き換えてもいい、
「店長」でもいい。

「部長」「チーフ」でもいい。

無くてならぬ店長になれ。
自分がその場にいなくても、
わかるような仕事にせよ。

あるいは自分がいなくなっても、
みんなにわかるような仕事にせよ。

この「五十抄」の奥付を見る。
IMG_8014 (002)
2004年2月17日第1刷発行。

発行所/株式会社商業界
発行人/結城義晴

私が代表取締役社長で、
発行人でもあった。

その発行人であることに責任と誇りを感じる。
そして襟を正す。

ただし、無くてならぬ社長だったか。
自分がいなくなっても、
みんなにわかるような仕事をしたか。

ん~。

残念でならないけれど、
師走の今日、この言葉は胸に沁みる。

吉井莫生(ばくせい)の句。
毎日新聞の記者だった。

師走記者筆の疎略を慎まん

この師走、無くてはならぬ者とならねば。

〈結城義晴〉

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