Everyone, Good Monday!
[2025vol③]
2025年第4週。
二十四節気の「大寒」
暦の上では一番寒い日、
あるいはこの15日間が、
一番寒い日々とされる。
これからの2週間を乗り切れば、
季節は春に向かっていく。
けれど今日は温かい。
さあ、頑張ろう。
東京ドームホテル。
日本ボランタリーチェーン協会の、
新春賀詞交歓会。
昨年の11月、
泉田幸雄名誉会長が旭日中綬章受章。
その祝賀会を兼ねる。
記念講演と祝賀会の2部構成。
記念講演会の会場は地下1階の天空の間。
講演者は池谷裕二東京大学薬学部教授。
テーマが面白い。
「脳を知ってモチベーションアップ」
やる気アップの秘訣。
専門の大脳生理学の研究をもとに、
わかりやすいお話。
「やる気を起こす」「やる気を出せ」は間違い。
行動した結果、「やる気は起きる」。
つまり、なにかをシステム化するように、
粛々と始め、粛々と進める。
それがモチベーションを上げる。
第一部が終わって、
同じ地下1階のシンシアに移動。
第二部の新春賀詞交歓会。
井原實会長の挨拶。
協同組合セルコチェーン理事長。
会員企業へのアンケートから判明したのは、
人手不足や人材教育がDXを抜いて、
喫緊の課題であること。
そこで今年の方針は、
「補助金を活用しながら、
生産性向上のための投資をしていく。
VCならではの異業種で活用できる
プラットフォームづくりを推進していく年にする」
来賓祝辞は、
自由民主党衆議院議員小泉進次郎さん。
「2024年の大きな問題は物流だった。
今年はトランプ大統領再登板で、
通商外交が重要になってくる。
どう対応するかが課題」
自民党の甘利明元幹事長。
昨年の衆議院選挙で議席を失ったが、
最近はアセアンを訪問するなど相変わらず多忙。
「やりがいはあって、責任はない。
いまはハッピー」
続いて、笹川博義農林水産副大臣、
南亮経済産業省商務・サービス審議官の祝辞。
祝辞のあとは泉田幸雄名誉会長のお祝い。
旭日中綬章受章は協会でも初めてのことだ。
菅田茂副会長から泉田さんの功績が紹介された。
物流問題には速やかな対応をし、
酒類販売管理研修の整備を進めた。
新型コロナウィルスのときには
オンライン会議を積極的に導入した。
経産省、農水省に厚生労働省からも、
強い推薦があったと思う。
おめでたいことです。
そのあと泉田さんの謝辞。
「泉田がいただいたというより、
ボランタリーチェーンの活動が、
認められたのだと思います」
泉田さんらしいスピーチだった。
そして花束の贈呈。
乾杯の挨拶と音頭は、
野本弘文日本小売業協会会長。
東急グループ代表。
2026年のアジア太平洋小売業者大会は、
東京で開催される。
18の国・地域から約4000人が参集する。
国内も合わせて1万人規模の大会になる。
「東アジアの先行事例である、
日本の最新の姿を見てもらいたい。
日本の次の成長につなげたい」
乾杯のあとは懇親。
今日の主役・泉田さんとツーショット。
井原会長ともツーショット。
副会長の菅田茂さん。
ジュエラーズジャパン会長。
菅田さんは平成26年秋の藍綬褒章受章。
商業界時代からお世話になった。
全日本食品社長の平野実さん。
月刊商人舎1月号では、
全日食チェーンの「2030年ビジョン」を、
丁寧に紹介してくれた。
中締めは、その平野さん。
故倉本長治商業界主幹は、
1962年に『チェーンストアへの道』を上梓した。
林周二著『流通革命』と同年の刊行だった。
ここで長治は、
チェーンストアの将来の在り方のひとつを、
ボランタリーチェーンであると指摘した。
日本ではレギュラーチェーンが主流で、
フランチャイズチェーンも発達した。
それに比べると、
ボランタリーチェーンの評価は高くない。
しかし長治主幹の指摘は正しいと思う。
商人舎2013年12月号特集は、
「ポスト・モダニズム・ボランタリーチェーン」
「近代化」の次の「現代化」が求められる。
ボランタリーチェーンにそれが現れている。
やる気は、起こすのではない。
行動すれば、やる気は起こってくる。
無理やりやる気を起こさせるのが、
近代化だったとすれば、
やる気が起こってくる環境をつくることが、
「ポストモダン」の現代化である。
では、みなさん、今週も、
行動から始めよう。
Good Monday!
〈結城義晴〉