結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年01月15日(月曜日)

ロピアNY研修3日目のEataly/Wegmans/Whole Foods

Everybody, Good Monday!
[2024vol③]

2024年第3週。
1月15日は日本では月曜日。

しかしアメリカは14日の日曜日。
ニューヨークに来て3日が過ぎた。

2024年のロピア米国研修。
第1陣の視察も今日が最終日。

毎朝の講義。
ザ・ニューヨーカー・ウィンダムホテル。
3階の会議室。
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いつものようにロピアの経営理念と、
7大用語の唱和。
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相川博史団長が重要なスピーチ。
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ロピアが何を目指しているのか。
なぜニューヨーク研修に、
全チーフを派遣するのか。
そのチーフは何をなすべきなのか。

ロピアの方向性を、
実にわかりやすく語ってくれた。
相川さんのスピーチは淡々としているが、
抽象的な内容をうまく表現する。

良い講話だった。

そして結城義晴の講義。
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相川さんの講話に続けて、
アメリカ小売業の理念経営を紹介した。
それから働きがいのある企業ランキング。
そしてカスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクション。
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そのあとは、
肝心かなめのフォーマット戦略と、
ポジショニング戦略。

ニューヨークで実際に店舗を見て、
米国人マネジャーたちの話を聞いたあと、
戦略論を説明すると、
本当によく理解してくれる。

日本にいるときに、
いくら熱を入れて講義しても、
よほどの予備知識と理解力のある人以外は、
なかなかわからない。

ところがウォルマートを訪れ、
ターゲットを訪問すると、
その違いがわかる。
ポジショニングが理解される。

トレーダー・ジョーを見て、
ホールフーズを堪能して、
ウェグマンズを楽しんだら、
それぞれのフォーマット戦略が、
くっきりとわかる。IMG_1252
熱を入れて早口で講義したが、
今日は商品論まで到達できなかった。

オーガニックとプライベートブランド、
そしてバリューエンジニアリングなどは、
残りのわずかな時間に補足的に講義する。

セミナーが終わると、
リムジンバス。

最初に向かったのは、
ワンワールドトレードセンター。
9.11の跡地の再開発エリア。
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世界で一番美しい駅「オキュラス」。
スペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバの設計。
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ここで静かに記念撮影。

それから鎮魂のプール。
ツインビル跡地につくられた。

短い観光を済ませると、
マディソンスクエアガーデンのそばにある、
イータリーへ。

2010年にオープンした、
ニューヨーク1号店のFLATIRON店。
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店舗は変形の十字型。
左手の入口から入ると、
イタリアの八百屋がある。
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店舗中央にはイタリアの魚屋。
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コンセプトは「学び、食べ、買う」。
市場であり、食堂であり、学校のような店。
「グロサラント」の極致。
日本でも話題になった。

その市場の肉屋。
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今もニューヨーカーに大人気だ。

生パスタ売場。
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Venchiはチョコレート専門店。
カラフルな売場づくりだ。IMG_10314

十字型の真ん中のスペースには、
どこからでもアクセスできるレストランがある。IMG_10294

市場の中に食堂がある。
食べて、見て、買って、楽しむ。IMG_10174

コロナ禍によって外食需要は激減。
しかし今、レストランの需要は戻ってきた。

だから対比的に商品の販売は苦戦か。

売場の至る所でセールを展開していた。
こちらは「ポップアップセール」のコーナー。
月刊商人舎12月号で特集した。
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開業後13年を経て、
地域になじんだイータリーだ。
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この建物の14階の屋上には、
イータリーのレストランがある。

次に向かったのは、
今回の視察の目玉。
ウェグマンズ・アスタープレイス店。
マンハッタン1号店だ。IMG_1288

ロワーマンハッタンの百貨店ワナメイカーの建物。
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地上1階と地下1階の2層店舗。
1階がウェグマンズのフードサービスゾーン。
デリ売場と寿司売場とベーカリー売場。
そして集中レジ。
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中央に作業場を設けたデリ。
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さらに壁面沿いにピザやアジアンフードなどを配置。IMG_1317

地下1階を結ぶのは1カ所のエスカレーター。
ショッピングカート専用エスカレーターが、
両サイドに設置されている。
これがなければカートショッピングができない。IMG_1322

地下1階は生鮮3部門とデアリー(乳製品)と、
冷凍食品、グロサリーの売場。
秀逸のフロアとなった。

その入口の青果部門。
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ウェグマンズらしく、
平台を多用して、豊富な品揃えだ。
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この店でウェグマンズは大きな挑戦を試みた。
日本の魚売場を本格的に展開したことだ。

日本の㈱魚力が全面的に協力している。

日曜のこの日、
まぐろの解体ショーを行った。IMG_1340

責任者のエイドリアン M・ハッチンズさんが、
大ぶりのまぐろを準備する。IMG_1348

実演の口上もよく練られていて、
見事なショーとなっている。
kaitai

そのエイドリアンさんにインタビューした。
32歳の好青年。
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「日本の魚文化に敬意を持っています。
本物の魚売場を全店で展開したい」
(インタビューの詳細は月刊商人舎2月号で掲載する)
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㈱魚力から指導に訪れている壁巣恵弥さん。
エイドリアンさんから全幅の信頼を得ている。
壁巣さんも加わって記念写真。IMG_1387

最後の視察店は、
ハドソンヤードにある、
ホールフーズ。
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Now Open!
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1階には対面ドリンク販売コーナーと、
コンビニエンスフードのショップがある。
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エスカレーターを登った2階が本格売場。
ミートとシーフードは対面売場だ。IMG_1435

チーズショップも対面方式。IMG_1439

店中が白い什器でつくられていて、
清潔感と美観を兼ね備えている。IMG_1440

ホールフーズが考え出したセルフデリ売場。
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そしてセルフレジ。
キャッシュはお断り。IMG_11664

2階のフードコートでランチ。
相川博史団長と事務局の商人ねっとのお二人。IMG_11714
研修3日目は2時間の講義と、
イータリー、ウェグマンズ、
そしてホールフーズマーケット。

尖がった店ばかり。
際立つポジショニングの店舗だけ。

濃密で豊かな視察研修の1日だった。

では、皆さん、今週も、
Good Monday!
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月14日(日曜日)

「台湾総統選挙」とロピア・ニューヨーク研修2日目の「競争の激化」

華民国の総統選挙。

国民全体の直接選挙で、
正副総統が決まる。

「台湾民主化」の父と言われた李登輝総統。
その李第4代総統が1994年に、
中華民国憲法を改定して制度化した。

任期は4年。

だからアメリカ合衆国大統領選挙と、
同じ年に行われる。

そして今回は、
与党・民進党の・現副総統が当選。
蔡英文現総統の路線を継承する政治家だ。
20221128502375

中国の威嚇に強く反発する姿勢を貫く。
それを国民が支持したことになる。

副総統には蕭美琴駐米大使が就任する。
新しい副総統も親米反中である。

投票率は71.9%。
前回の2020年選挙よりも約3ポイント下がった。
それでも高い投票率で、国民が反中を支持した。

頼新総統の得票率は40.05%。

中国の習近平指導部は頼氏を敵視してきた。
台湾独立志向の強い「トラブルメーカー」と。

しかしそれこそが台湾の民主化である。

総統選と同時に実施された立法委員選挙は、
中国派の国民党が52議席で第1党となった。
民進党は1議席の差で第2党に転落した。

まだまだ大変な国情に変わりはない。

日本の上川陽子外相は談話を発表。
「民主的な選挙の円滑な実施と
頼氏の当選に祝意を表する」

「基本的価値を共有し、
緊密な経済関係と人的往来を有する
極めて重要なパートナーで、
大切な友人だ」

これに対して、中国はすぐに反発した。

それでも日本の意思を示したことは、
高く評価されるに違いない。

さて、私はニューヨーク。
日本を発って、
ブルックリンを中心に廻った初日は、
26時間ほど不眠不休だった。

ぐっすりと眠って、
二日目となった。

ロピアのニューヨーク研修2024の第1陣。

朝8時から結城義晴の講義。
The New Yorker Wyndham Hotelの会議室。

初めにロピアの経営理念と7大用語の唱和。
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1日の行動はここから始まる。
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初日のおさらいをしてから、
「アメリカ視察の基本的な態度」

ここから始まる。

商業界主幹倉本長治
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」
つまりアメリカをすべて信じるな。

ピーター・ドラッカー
「基本と原則を補助線にせよ」

基本や原則と言われるものは、
補助線と考えて、
自分の目の現実を、
アメリカの現場で見て、聞いて、
自分で判断せよ。

そして「コンシューマー・ドクトリン」
故ジョン・F・ケネディ大統領が、
1962年3月に宣言した。

第一に、安全である権利。
第二に、知らされる権利。
第三に、選択できる権利。
第四に、意見を聞き遂げられる権利。

米国の消費産業は、
この消費者の権利を最優先する。

そしてアメリカ小売業の二つの共通理念。

サム・ウォルトンの言葉。
Retail is Detail.
「小売りの神は細部に宿る」
Take Care of Customers and Associates.
「お客様と仲間たちに配慮せよ」

日米に共通する重要な指針。

第1に、客数主義。
第2に、それが伸び続けること。

最後に4つの目。
すなわち虫の目、鳥の目、魚の目、
そして心の目。

ここから講義は始まる。

アメリカで学ぶために、
経済動向や人口動態なども、
知っておかねばならない。

それらをわかりやすく説明した。

ニューヨークのマーケット動向も、
データをもとに解説した。
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コロナが米国の消費者と小売業に、
どのような変化をもたらしたのか。
その変化は早まったのか。IMG_1077

インディペンデント企業の優位性を、
アメリカのパブリックスやウェグマンズを例に、
強調した。

そしてロピアが目指すべき方向を、
結城義晴の視点で力説した。
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レース型からコンテスト型に変わり、
寡占、三占、複占へと大きく変化した。

これも競争戦略として、
認識しておかねばならない。

ロピアを取り巻く日本の小売環境は、
大きく変わっていく。IMG_1088

8時から9時50分までの110分間、
小売業の競争のダイナミズムを
結城義晴の持論を交えて講義した。

そして専用バスに乗り込むと、
1時間ほどかけて、
ニュージャージー州のウッドブリッジへ。IMG_0855

やってきたのはウェグマンズ。
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2階にイートインスペースがあり、
美しい売場を見下ろすことができる。
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市場感のある青果売場。
これがウェグマンズの第一の魅力だ。
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その奥のチーズ売場。
世界中から商品を調達する。
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鮮魚は氷を敷いて対面で販売。IMG_0867

昼食はウェグマンズのデリ。
相川博史団長が、
たくさんデリを買い込んで、
皆にどんどん試食させる。
これがロピアの企業文化だ。

全員で記念撮影。
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ラブラブロピアのハートマークでも。
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ウッドブリッジから北上して、
モリスタウンのショップライトへ。
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ボランタリーチェーンの1店。
ショップライトの中でも秀逸の店。
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生鮮3部門やインストアベーカリー、
さらにデリカテッセンなどは、
屋号サインを掲げた店づくり。
これはロピアと同じだ。
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大人気の「ボアーズヘッド」ブランドも扱う。IMG_0901

レジでは地元の高校生が、
黄色いT シャツ姿で課外研修。
地域社会との連携として、
実にいい取り組みだ。
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すぐそばで競争するリドル。
ドイツ出身のボックスストア。
アルディより遅れて2017年に米国進出。
すでに170店舗ほどに成長。
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導入部は青果とベーカリー。
ベーカリーの什器はオリジナルで、
アルディよりもずっと買いやすい。
しかもおいしい。
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アルディと同じフォーマットだが、
大きな違いはウィークリープロモーション。
売場の各所で真っ赤なサインを掲げ、
お買い得商品を訴求する。
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アルディは1979年に米国進出を果たした。
リドルが38年後に登場した。

両者が競争を始めると、
ウォルマートでもうかうかしていられない。
ウェグマンズにも危機感がある。
現にイギリスではテスコまで甚大な被害を受けている。

「競争の激化」の新しい局面である。
注目しておかねばならない。

急遽、ハドソンパークに立ち寄る。
ニュージャージー州のハドソン河畔。
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青空の下で摩天楼を一望できる。
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後半の視察は、
ブロードウェイ沿いの4店舗。
歩きながら自由に視察する。

ゼイバース。
たった1店舗だけだが、
固定客がしっかりついている人気の店。IMG_0988

世界中から集められたチーズ。IMG_0982

スモークフィッシュ。
この店が誕生した時からの、
名物商品だ。
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そして自家焙煎のコーヒー。IMG_0986

ニューヨークデリのシタレラ。IMG_0994

惣菜と鮮魚の強い スーパーマーケット。
だから多種多様な魚介類が並ぶ。
もちろん対面販売。IMG_0989

フェアウェイマーケット本店。IMG_0995

青果出身でボリューム陳列が特徴だったが、
コロナを経て、青果売場はやや縮小された。IMG_0997

コロナ以上に、
周辺のスーパーマーケットに影響を与えたのが、
トレーダー・ジョー。IMG_1194

地下1階と2階の2層店舗。
大繁盛店だ。
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バナナ売場には、
ビルをよじ登るゴリラ。IMG_1198

2層の売場はエスカレーターで
ワンウェイコントロールされる。
ショッピングカート専用のレーンは必須だ。
だからお客は気兼ねなく、
たくさんの商品をカートショッピングすることができる。IMG_1205

2層店舗の理想形だ。

同じビルの1階と2階には
ドラッグストアのデュアンリードが入っている。
ウォルグリーン傘下。

1階はコンビニ機能。IMG_1218

2階はHBCとファーマシーだが、
ほとんどの棚がガラス棚で
鍵がかけられていた。

少ない人数で運営しているから、
驚くほどに万引きが多い。

もはやself-serviceではなくなっている。IMG_1219

すべての研修を終えて日が暮れると、
街はエキサイティングなネオンに彩られる。
タイムズスクエアは人人人。IMG_0999

夕食は近くの中華料理店「シェフ ユー」。IMG_1008

相川博史団長と講師陣、それに事務局。
ニューヨークの飛び切りの中華を楽しんだ。IMG_1224

いい研修が終わると、
みな、優しい笑顔になれる。

発見や収穫も多かった。

今日も一日、お疲れさま。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月13日(土曜日)

2024年最初の米国訪問はエキサイティング・ニューヨーク

1月12日、午前7時に、
横浜エアーターミナルへ。
通称、YCAT。

リムジンバスに乗り込んで、
ベイブリッジを渡る。

横浜港が美しい。
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そして富士山とみなとみらい。  IMG_06844

40分ほどで羽田空港国際線の第3ターミナル。
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羽田も正月の衝突事故から復旧した。
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今日から21日まで、
ロピアのアメリカ研修会。

その第一陣の出発。
掲げられたロピタを目印に、
団員が集合してくる。
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全員が揃って、簡単な団結式。
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団長の相川博史取締役が、
研修の目的を説明。
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ロピアは全チーフがこの米国研修を受ける。
今回は1月と2月で200名となる。

そして第1陣リーダーの黒澤誠さん。
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チェックインすると、
私はラウンジで恒例のJALカレー。
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11時05分発のJAL006便。
しかし15分ほど遅れて出発。IMG_0703

大谷翔平が送り出してくれた。
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12時間15分のフライト。
今回は映画を3本見た。

快適な旅で、
ジョンFケネディ国際空港に到着。

すぐに専用バスで、
ロングアイランド地区へ。

なんといっても最初はウォルマートへ。
世界最大の小売業にして、
世界最大の企業。
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鳥が一列に屋根に並んでいる。
やってくる顧客を眺めているようだ。
そして星条旗がはためく。
これこそアメリカの象徴だ。
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ウォルマートは金曜にもかかわらず、
多くのお客がやってきている。
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アメリカは来週の月曜が、
キング牧師記念日の祝日。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの誕生日を
国民の祝日としたもの。

三連休を前に、
たくさんの品を買い出しにきている。

そんな混雑の中でも、
できるだけ団員に説明する。
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質問にも答える。
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もちろん車中でも講義する。
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5000坪級のスーパーセンターの次は、
1万平方フィートのトレーダー・ジョーへ。IMG_0748

280坪のリミテッドアソートメントストア。
ここでは店長のインタビューもできた。
現地コーディネーターの
浅野秀二さんが活躍した。

しかし顔出しや店内撮影はNG。

そこで買物をして感謝。
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続いてターゲットへ。
大型のパワーセンターの核店舗。
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ウォルマートと同じように、
主に二つのフォーマットを展開する。
ディスカウントストア「ターゲット」と
食品強化の「スーパーターゲット」。

そしてこの店で驚くものを発見した。

実にいい店だった。
詳細は月刊商人舎で報告しよう。

同じモールの一角にある
アルディ。
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ドイツ発祥のボックスストア。

トレーダー・ジョーも、
アルディ資本の傘下にある。

2023年末段階で、
全米に2813店を展開する。
全米チェーンストアランキングでは、
合わせて15位。

アルディは店数では、
ウォルマート、クローガーに次いで、
全米第3位となった。

さらにアルディの並びにある
ショップライト。
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ニューヨーク・ニューアーク地区において、
市場占拠率では19%の1位。

ただしボランタリーチェーンだから、
企業によって、店によって、
善し悪しがある。

この店は乱雑ではあるものの、
大繁盛店だった。

ボランタリーチェーンの実力が、
飛躍的に向上している。

初日の視察の最後は、
ブルックリン地区。
ホールフーズ環境対策店。 IMG_1040

店中に環境対応の工夫が施され、
2階の屋上部分には、
水耕栽培の温室「ゴッサムグリーン」がある。IMG_0822

久々に訪問した。

新築の時も美しい店だと思ったが、
時が経っても美しさが磨かれている。
そんな印象を受けた。IMG_0848

こうしてニューヨーク初日は、
6店舗を視察した。

そしてホテルへ。
ミッドタウンにある
ザ・ニューヨーカー・ウィンダムホテル。
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チェックインして荷物を部屋に収めると、
専用バスで夕食会場へ。
ベンジャミン・プライムステーキハウス。
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初めに相川団長のあいさつ。
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乾杯の発声は
浅野秀二さん。
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三人でビールの乾杯。IMG_1061

前菜はシーフードの盛り合わせ。IMG_1064

メインはポーターハウスステーキ。
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1皿が2人前。
テンダーロインとサーロインを、
両方味わえるステーキの王様。

この店には岸田総理もやってきた。
マネジャーが出てきて、
嬉しそうにツーショットの写真を見せてくれた。

本物の味を食べて、学んでもらう。
それがロピアの研修だ。

私も大満足。
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機内でちょっと仮眠したが、
講義をし続けて、
24時間以上も活動した。

これから10日間、
ニューヨークを駆け巡る。

しばしのお付き合いを、
お願いしておく。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2024年01月12日(金曜日)

荒井伸也の「原則通りにやっていればうまくいく仕事です」

横浜ベイホテル東急。
横浜の商人舎オフィスから、
タクシーで10分ほど。

オール日本スーパーマーケット協会の、
新年トップ経営研修会。ajs_hallIMG_7649

会場は地下2階、
クイーンズグランドボールルーム。

会員企業54社のトップ64名、
賛助会員企業を含め約580名が参集。ajs_hall_IMG_7663
新年のトップを切って開催されるのがこの会だ。

冒頭のあいさつは田尻一会長。
元サミット㈱社長。

「失われた30年」について、
スライドを使ってていねいに説明。ajs_tajiriIMG_7653

1991年から2021年の30年間で、
小売店舗数は2.7倍に増加した。
売場面積は1.9倍、従業員数は2.3倍になった。
そして、売上げは1.1倍。

その間、人口は減少した。
当然の人手不足。

経営を変えなければならない時期にきた。

そんな内容だった。

続いて研修会。
テーマは、
「持続的な食料システムの実現に向けた
地域密着型スーパーマーケットの役割」
前段の特別講演は、
農林水産省の長久保牧衣子さん。
同省みどりの食料システム戦略グループ。

食料・農林水産業を取り巻く状況の説明、
そして課題提起。
さらにみどりの食料システム戦略の概要、
その取り組みの現状と今後。

続いてパネルディスカッション。
生産者、農業機器メーカー、
そしてスーパーマーケット経営者が、
それぞれの取り組みを報告した。ajs_seminar2_IMG_7661

パネリストは講師の久保牧衣子さん、
生産者ではつむぎて農園杉山修一さん、
(株)関東地区昔帰りの会社長の小暮郁夫さん、
井関農機(株)顧問の鈴木良典さん。

コーディネーターは、
中村伸一郎常務理事。

会員スーパーマーケットからは、
㈱サンプラザの山口力社長。
サンプラザは大阪府南部を中心に、
スーパーマーケット36店舗を展開する。
別会社では惣菜工場を運営し、
学校給食の製造受託を行ったり、
植物工場の運営も行う。
1次産業から3次産業まで手掛ける食品流通グループ。
エコ農産物をはじめとした販売の実際から、
堺市に設けている植物工場での取り組みまで、
的確な報告だった。

休憩に入って、
セイミヤ社長の加藤勝正さん。
もはや最長老。
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休憩後、中村常務理事から重要なレクチャー。
「技能実習・特定技能をめぐる状況」

その後、新入賛助会員の紹介。
今回は4社が新規加入。

ここまでで行事は終了。

あとはホワイエで賀詞交歓会。

私は控室に荒井伸也さんを訪ねた。
同協会名誉会長。
夫人の恭子さんが付き添う。araishinya_IMG_7674
いろいろお話を聞いた。

「日本のスーパーマーケット産業は、
正念場を迎えています」
私が言うと、荒井さんは答えた。
原則通りにやっていれば、
うまくいく仕事です。
スーパーマーケットは」

素晴らしい。

これです。

「商社などは原則がわからないから、
原則通りというのがない。
面倒な仕事です」

その通り。

六重苦だとか、
正念場だとか、
M&Aだとか。

言い過ぎたかもしれない。

原則通りにやる。
そうすればうまくいく。

故北野祐次さんも、
荒井伸也さんも、
その原則を唱えた。

AJSは原則主義を貫徹した。
それが忘れられている。

私はその原則の上に、
わが社らしさを加える必要があると思う。

そのまえに「原則通り」である。

コーネル大学のフォーマット論は、
基本業態の原則に、
ポジショニングをプラスする。

その原則をおろそかにしてはならない。

そんな話をしていると、
セブンスター会長兼社長の玉置泰さんが合流。arai&tamaki_IMG_7679

それからホワイエで第一屋製パンの面々に会った。
取締役副社長の小山一郎さん(私の隣)、
営業グループリーダーの平賀直樹さん(左)、
広域営業部長の吉田大作さん(右)。
期待しています。
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マツモト社長の松本健司さん。
春に京都を訪れます。
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17時20分からは懇親会。
乾杯は全農パールライス社長の中野吉庸さん。ajs_party_IMG_7687

私は一番前のテーブルで、
荒井さんの隣の席だった。

ヤマナカ社長の中野義久さんと、
話し込んだ。

今回、新規賛助会員となったのが、
㈱プログレスデザイン。
社長の西川隆さんと、
取締役営業部長の柳本浩三郎さん。progres_IMG_7693

デリシア社長の萩原清さん。delicia_IMG_7696

いちやまマート社長の三科正嗣さんを、
ブルーチップ社長の宮本常一さんと囲む。mishina_IMG_E7703

サミット社長の服部哲也さん。hattori_IMG_7705
服部さんに荒井さんの言葉を伝えたら、
「再現性が大事だと、
荒井さんから教えられました」と、
加えてくれた。

原則通りにやるから、
再現性が担保される。

それがスーパーマーケットの鉄則だ。

懇親会のおわりごろに、
マルイチ社長の高木大さん。
いつも元気いっぱい、
うれしくなる。
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最後にサンプラザ社長の山口力さん。
パネルディスカッションは良かった。sunplaza_IMG_7712

そして最後の最後はこの人、
AJS会長の田尻一さん。yajiri_IMG_7710
AJSをよろしくお願いします。

「スーパーマーケットは、
原則通りにやっていれば、
うまくいく仕事です」

すべての人を勇気づける言葉だ。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2024年01月11日(木曜日)

似鳥昭雄の「ニトリ社長復帰」とイズミの店長「買収子会社社長就任」

1月11日。

昨日発行した、
月刊商人舎1月号。
もう多くの反響があった。
202401_coverpage

ありがとうございます。

今年1年、圧倒的に学習する組織となる。

商売と仕事から学ぶ。
会社と上司と仲間から学ぶ。
顧客と取引先と地域から学ぶ。

聞いて学ぶ。
読んで学ぶ。
体験して学ぶ。

トップが率先して学ぶ。
部長や店長が学ぶ。
みんなで学ぶ。

そしてこのとき、
個人の学習なしに、
組織の学習はない。

個人の成長なしに、
組織の成長はない。

組織の学習が成果に結びつく。

このとき個人の学習は、
個人への動機づけと援助が必須だ。

組織の学習のためには会社の中に、
「教育機関」をつくるのが一番いい。
「教育機関」に派遣するのもいい。
ただし、その機関は厳選したほうがいい。

さて昨日は商人舎の新年会。
山本恭広編集長と鈴木綾子さん。
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商人舎オフィスから3分のところ。
九つ井 横浜店。
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入り口に大きなタペストリー。
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個室で乾杯。
水炊きのコース。
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先付け。
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そして前菜。
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生ビールと本醸造。

熊野の地鶏の水炊きを堪能して、
最後は雑炊と蕎麦。

大満足。

今年も1年、走り続けよう。

商人舎流通SuperNews。
ニトリnews|
似鳥会長が子会社ニトリ社長兼任/中長期計画の加速化図る

㈱ニトリホールディングスの人事。
子会社の㈱ニトリの社長に、
創業者の似鳥昭雄さんが復帰する。
10年ぶりのことだ。

似鳥さんは、
ホールディングスの代表取締役会長と兼任。
ホールディングス社長は白井俊之で変わらず。

ニトリホールディングスは、
「2032年、3000店舗3兆円」を掲げる。
これが中長期ビジョンだ。
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現在の武田政則ニトリ社長は、
ホールディングス取締役執行役員副社長として、
海外事業の管掌に専念する。

永井弘常務執行役員が、
ニトリ取締役専務として、
似鳥さんを補佐して国内事業を管掌する。

しかし国内事業において、
似鳥さんが陣頭に立つ。

正念場との認識だろう。

似鳥昭雄、79歳。
最後の現場勝負である。

大きな成果を期待しよう。

一方、
イズミnews|
大分のスーパーマーケット「サンライフ」を完全子会社化

㈱イズミが大分の㈱サンライフを買収する。
サンライフは大分県内に4店舗を展開、
2023年9月期売上高57億9500万円、
営業利益6000万円、経常利益1億600万円。

大分市と日出町はイズミの空白地帯である。
サンライフはこのエリアで事業展開している。

山西泰明イズミ社長のコメント。
「新たな市場への参入、
市場占有率の向上という、
わが社の経営戦略と合致しています」
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イズミは「2030年・300店舗」を、
経営計画として発表している。

なお、新たな人事も発表されている。
田中伸芳ゆめタウン黒瀬店長と、
皿谷尊正経理課長がサンライフに出向する。
そして社長と取締役管理本部長に就任する。

今年はこういったM&Aが頻発するに違いない。

スーパーマーケット産業には、
六重苦が待ち構えている。

とりわけ人手不足は深刻だ。
しかも万一「ゼロ金利」が解除されれば、
中小企業の資金繰りはひどく苦しくなる。

売り時、買い時である。

そしてそんなとき、
店長がいきなり、
社長に就任することも起こる。

そんな時代である。

しかし店長にとって、
社長を経験することは、
何よりの学習である。

学ぶ組織にとって、
M&Aはプラスになるのだ。

〈結城義晴〉

2024年01月10日(水曜日)

商人舎1月号特集「みんなで学べ。」の「個人の学習と組織の学習」

月刊商人舎2024年1月号、
本日発刊。
202401_coverpage
新年号の特集は、
組織で学べ。
1年間、学ぶ組織であり続ける。
これに尽きる。

商人舎独特の表紙の一文。
[Cover Message]
2024年は完全にCOVID-19から脱した年として、歴史に刻まれることだろう。その新しい年に日本の小売業には6つの課題が横たわっている。①商品値上げ、②電気代高騰、③消費者物価上昇、④賃金上昇、⑤「2024年の物流費上昇」、そして⑥深刻な人手不足。昨年から指摘してきたが、このときに必須となるのが「トレードオフ」の考え方を退けて、「トレードオン」の両利き経営を志向することである。そしてその実現のために全社を挙げて取り組まねばならないのが、「組織で学ぶ」ことだ。学習する組織に風土と体質を変えることである。場合によっては「学習棄却」と訳される「アンラーニング」が求められる。井出武美イオンリテール社長、横山清アークス社長のロングインタビューと実例研究を通して、学習する組織の本質に迫る。

今号のコンセプトを表した巻頭言。
[Message of January]
みんなで学べ。

「まなぶ」は「まねぶ」から生まれた。
学ぶことは真似ることから始まる。
創意を尊びつつ良いことは真似よ。

商人は商売と仕事から学ぶ。
会社と上司と仲間から学ぶ。
顧客と取引先と地域から学ぶ。

話を聞いて学ぶ。
本を読んで学ぶ。
体験して学ぶ。

みんなが学ぶ。
しかし優先されるべきは、
個人が学ぶことだ。

個人が人生をかけて学ぶ。
それが組織学習の基礎となる。
個人の学習なしに組織の学習はない。

「みんなで学ぶ」とは、
「チーム学習」とは、
学んだ者同士が対話することだ。

対話を通じて、
ビジョンを共有し、
成果を最大化させることだ。

ポストコロナの2024年。
学習する組織をつくろう。
みんなで学ぼう。

個人が人生をかけて学ぶ。
それが組織学習の力となる。
個人の学習なしに組織の学習はない。
〈結城義晴〉

202401_message-768x581
個人の学習なしに、
組織の学習はない。

今年1年、貫徹すべきテーマは、
学ぶことだ。

その方法は簡潔に書いておいた。

[目次]
202401_contents

2024年の提言が二つ。

[結城義晴]
「学習する組織」がトレードオンを実現させる!
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[小島健輔]
インフレ四重奏の年には「繁盛店」を目指せ!202401_kojima-768x504

そしてロングインタビュー。
[イオンリテール㈱社長]
井出武美「2024年の挑戦」
「総合の強みの最大化」と「全員経営」を貫く!
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[㈱アークス社長]
横山清の「競合は成長の粮(かて)
「似て非なるもの」を追求し続ける!
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横山さんが語る「似て非なるもの」こそ、
スーパーマーケット業態のなかの、
フォーマットの独自性である。
ポジショニングである。

業態は「似ているもの」であり、
フォーマットは「非なるもの」である。

一目で違いがわかる店づくり、売場づくり、
独自の商品づくり、サービス。
それが「非なるもの」でなければならない。

トレーダー・ジョーのように、
ウェグマンズのように、
ホールフーズのように、
HEBのように。

それぞれのケーススタディ。
イオン船橋店「改革の全容」
衣料・住余・キッズの再構築で、
「総合の強み」を最大化する202401_aeon-funabashi
イトーヨーカ堂が捨てた総合を、
イオンリテールはこうして改革した。

[店舗研究]
スーパーアークス白石店
954坪のビッグハウスを高効率店に大改装!202401_arcs-3

特別企画は、
西の万代/東のベルク
東西実力派スーパーマーケットの画期的新店スタディ

㈱万代は年商3622億円 (2023年3月決算)で162店、㈱ベルクは3108億円(同)で134店舗。関西圏と首都圏の有力リージョナルチェーンは、どちらも「良い品」を「どんどん安く」売る。派手さはない。けれど顧客から絶大な信頼を得ている。その東西実力派の最新店は画期的だ。

西の万代紀伊川辺店
イズミヤスーパーセンター跡への和歌山初出店で斬新な挑戦
202401_mandai-1

東のベルク古河諸川店
カスミ撤退跡にスクラップ&ビルドした高生産性店舗の秘密
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必読の記事であり、必見の店舗だ。

いずれも万代とベルクの、
組織学習の成果であると思う。

私の提言の最後に書いた。
「ヤオコーに限らない。
私の知る限り、
イオンにもアークスにも、
万代にもベルクにも、
組織で学習する態度は必須である」
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どこよりも学ぶ組織でありたい。
商売と仕事から学ぶ。
会社と上司と仲間から学ぶ。
顧客と取引先と地域から学ぶ。

今年は学ぶ競争の1年になる。

そしてこのとき、
個人の学習なしに、
組織の学習はない。

〈結城義晴〉

2024年01月09日(火曜日)

「人手不足と人材難」は産業と企業の「協調と競争」に委ねられる

今日あたりから日本中に、
完全に日常が戻ってくる。

能登半島にはまだまだ、
平常は帰ってこない。

死者は202人となった。
安否不明者は102人に減った。

日々、安否不明者が死者に変わっていく。
何とかできなかったのか、できないのかと思う。

ご冥福を祈り、お見舞い申し上げたい。

昨年大晦日の「第74回NHK紅白歌合戦」
視聴率は史上最低となった。
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ずっとダウントレンドだった。
当たり前のことだ。

第1回は1951年に始まった。

第14回の1963年には、
史上最高の視聴率81.4%。
司会は江利チエミと宮田輝。

翌年の1964年10月に東京オリンピック開幕。
そのためにテレビが急速に普及していた。

今回はもう74回。

史上最低でも視聴率は、
前半29.0%、後半31.9%だった。

旧ジャニーズ事務所からは出演者ゼロ。
それも視聴率に響いた。

そろそろこんな総花企画は、
終わりになるのだろう。

静かな大晦日、
それぞれの大晦日。
それが主流になる。

いいことだ。

今日の日経新聞「社説」
「構造的な人手不足に克つ大改革を」
日経社説

北海道新聞の今日の「社説」も、
「人材難 協調で乗り越える」

「2024年は人手不足が今まで以上に
大きな社会課題となる」

私の認識と同じだ。

「4月に時間外労働の上限規制が課される。
運輸・建設業をはじめ、
介護など福祉分野も人材難は深刻だ」

建設の従事者は、
ピーク時の1997年から3割減った。
運輸では何も手を打たなければ
2030年には約3割の荷物が運べなくなる。

長時間労働に頼ったままでは、
持続可能な事業とは言えない。

「2024年問題」は、
将来の危機を乗り越える試金石とすべきだ。

日経社説。
「労働力人口が先細るなかで、
問題の先送りは許されない。
構造的な人手不足の克服へ
官民挙げて聖域なき改革に踏み出すときだ」

賛成。

道新社説。
「米経営学者ドラッカーは39年前の著書で
『人口構造の変化ほど明白なものはない』
『もたらすものは予測が容易』と述べていた。
デジタル化や外国人労働など課題と向き合い、
競争から協調へと社会のあり方を変える
転機である」

これにも同感。

日経の問題提起。
そのために第1に、
多重下請け構造がもたらす弊害の解消。

「トラック運転手は長時間の荷待ちを強いられ、
荷役は無料の付帯サービスと見なされてきた」

こうした慣習を抜本的に見直すには
発注者や荷主の協力が不可欠だ。
「下請けとの協議を拒む企業を
公正取引委員会が監視するなど、
行政の一定の介入も必要だ」

第2に歩合給から固定給への転換。
「技能に応じて手当を上乗せするなど、
他産業に見劣りしない賃金水準に引き上げる」

第3に省人化の徹底。
「自動運転をはじめ、
ドローンでの測量や配達、
ロボットによる施工や積み荷など、
官民で普及を加速してほしい」

第4に貴重な労働力を分かち合う発想。
「他社との中継配送など」

第5に政府は中小企業の保護よりも、
業界再編を後押しすべきだ。
また規制改革を推進すべきだ。
「ライドシェアの解禁など」

第6に外国人労働者の問題。
「政府は問題が多い技能実習制度をようやく廃止し、
新制度をつくろうとしている」

にもかかわらず自民党は、
就労後2年間は転職できない
経過措置を設ける提言を出した。

ああ、自民党。

一方の道新。
「長らく”在庫を極力減らし、
必要な時に運ぶ”ことが効率的とされ
迅速配送は当たり前になった」

その頂点にセブン-イレブンがあった。

「都市部の荷主、消費者が”遅さ”を許容し、
過疎地に振り向けることも
物流網維持を図る鍵となる」

日経より道新のほうがわかりやすい。

「政府は人権問題が指摘された
技能実習生制度を廃止し、
今年抜本的な改革を図るが、
永住や家族同伴のハードルは高い」

「もはや経済大国とは言えぬ中で
危機意識が乏しくないか。
デジタル人材育成には熱心だが、
介護・福祉は後手の印象が拭えない」

日経は大胆なことも言う。
「生産性の低い企業が
人材を抱え込んだままでは、
日本経済は強くならない」

その通りだが、
生産性は企業規模の大小とは関係ない。
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「政府は労働市場の改革をさらに加速し、
人材の流動性を高めるべきだ」

「雇用調整助成金のように
現状の雇用を温存するのではなく、
安全網を整えながら
働き手のリスキリングを強く後押しする
北欧型の労働政策に変えていく必要がある」

ん~、観念的。

「賃金や仕事そのものの魅力を高めなければ
人材は流出し、淘汰されていく」

これは国や道も、
産業や企業も、
認識すべきことだ。

知識産業、知識企業になることが、
魅力ある仕事に直結している。

米国FORTUNE「働きがいのある企業」がそれだ。

「課題は多岐にわたっており、
各省庁が緊密に連携しなければ
根本的な解決は難しい」

それができていない。
優秀とされる官僚たちも、
縦割り意識の中にある。

「司令塔としての機能が
政府には求められる。
政策を結集し、首相が先頭に立って
改革を断行すべきだ」

ん~、この最後の提言こそ、
むなしい。

首相の頭には今、
パー券スキャンダルからの逃避しかない。

かくて問題解決は、
産業と企業に委ねられる。
その協調と競争に任される。

ああ。それでも頑張る。

〈結城義晴〉

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