日本セルフ・サービス協会のクリニックセミナーに参加。
カリスマ店長の「スーパーマーケットクリニック」講座。
コーディネーターは加藤津代志さん。51歳。
ヨークベニマルに30年在籍した店舗運営のプロフェッショナル。
経験に裏打ちされた解説は、他に類を見ない。
私は、「スペシャルゲスト」。
私たち二人のコンビネーション、なかなか良い。
埼玉県大宮に集合、バスで、東北自動車道を北上。
ヨークベニマルの店舗を3店。
那須塩原店。
今年4月20日オープンの新店。
ダイユーエイト、マツモトキヨシ、セリアなどと、
ネイバーフッドショッピングセンター[NSC]を構築。
セブン&アイホールディングスのPB「セブンプレミアム」を、
一所懸命に売っている。
本宮インター店。
平成15年オープンの700坪スタイル。
こちらもダイユーエイト、ツルハ、セリアとNSC。
敷地3870坪、駐車場600台。
単品量販、重点販売に力点を置く。
まったく偶然にも、納豆の重点販売。
奥主通路沿いの精肉部門平オープンケース。
私はこの売り方、好きだ。
顧客にとって、見やすい、選びやすい、取りやすい。
この店、その平ケース内に、
パックを少し立てるように斜めに陳列している。
商品在庫が少なくてすむ上に、
顧客のほうを商品面が向いている。
これも良い。
十五夜のプロモーション、積極的。
そして郡山市内の横塚店。
大繁盛店。
こちらは左サイドに衣料売り場を配置したやや古いスタイル。
しかし、ヨークベニマルの「作業改善プロジェクト」の実験店として、
名高い。
この店は、店長と日配担当との連携で、
冷凍食品売場の冷凍平ケースの半面を、
十五夜プロモーションに転換。
冷凍食品は全品4割引き展開中。
この大胆さが良い。
「商売している」。
私はこの「商売している店、商売している売場」が好きだ。
しかも、秋分の日の9月24日に、
十五夜のプロモーションで大胆な商売をしている。
売り手の側からすると、販促である。
しかし、顧客はこういった店からの提案に、
実は気づかないままに、餓えている。
買い物とは、顧客にとって、味も素っ気もない行為である。
だからこそ店の側は、自分のお客さまに、
これでもかこれでもかと、
プロフェッショナルとしての情緒や風情を提供すべきである。
ヨークベニマルは、それをパートタイマー主体に展開している。
パートナーと呼ぶが、彼女たちが、
恐ろしいくらいに知識武装し、技術武装した上で、
情緒や風情を提供しつつ、
確かに「商売している」のである。
彼女たちの、仕事の動作と仕草をご覧いただきたい。
働く環境が整えられていること、
それを引き出す店長やマネジャーが存在すること。
人が成長する店と会社の風土があること。
このことこそ、ヨークベニマルの本質なのである。
<結城義晴>