ジジとスローフード[日曜版]
今日から11月。
秋まっさかりです。
ベランダには、
秋のお花がさいている。
花のにおい。
でも、ボクは、
花よりダンゴ。
と、おもっていたら、
タッキュー便が、
とどきました。
ロックフィールドの岩田弘三さんから、
ユウキヨシハルのおとうさんへ。
なに? これ。
ハコをあけてみたら、
本が、でてきました。
「スローフード大全」
カタツムリは、
とてもゆっくりと進む。
スピードが人間を
軽率で愚かにすることを
私たちに教えているのだ。
<フランチェスコ・アンジェリタ>
「おいしい、きれい、ただしい」食の実現のために、
わたしたちは周囲に存在する無秩序を、
もはや恐れる必要はない。
<カルロ・ペトリーニ>
なんだか、ボクには、
むつかしい。
けれど、きれいな風景や食べ物の写真が、
たくさんのっています。
でも、ボクは、
ハコのなかが、
気になる。
ハコのふたに、
お手紙がはってありました。
安藤忠雄さんからのことば。
ふたをあけてみると、
リッパなカキ。
大きさのばらばらな、
大きなカキが、
12コも、はいっていた。
ボクは、びっくりしました。
ロックフィールドの人たちがつくったカキ。
スローフードのカキ。
うしろがわ。
はんぶんに、きってみる。
なんだか、なつかしいカキです。
そして味は、
それぞれに、ちがいます。
このカキは、熟していて、
とっても、甘い。
スローフードは、
おいしい、きれい、ただしい。
このカキも、
おいしい、きれい、ただしい。
ボクは「シンプル・ライフ」。
どこか、
にているかんじがしました。
ボクのシンプル・ライフは、
スロー・ライフでもあるからです。
おとうさん、
ボクたちも、
カタツムリから、
学びましょう。
<『ジジの気分』(未刊)より>