結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年09月07日(木曜日)

FSSF2日目のセミナー4講座に3回登壇して語りきった。

大阪滞在3日目。

どういうわけか大阪に来ることが多い。

万代知識商人大学の講義もあるし、
阿部秀行さんと会うことも多い。

ロピアの関西進出というエポックもあった。

46年前は毎月のように、
江坂のダイエー本部に取材に来た。

その次はまた毎月のように、
関西スーパーの故北野祐次さんに会いに来た。

そのあとはニッショーへ。
故井上靖之さんと話しに来た。

私は九州・福岡の出身である。
東京方面から関西に来るのではなく、
九州からやって来る人間という印象が、
あるかもしれない。

関西には友人も多いし、
商人舎のファンも多い。

ありがたいことだ。

昨日はよく寝て、爽快な気分。

大阪・弁天町のアートホテル。
48階から見下ろす大阪南港。
良い天気になりそうだ。 img_64233

フードストアソリューションズフェア2023。
南港のインテックス大阪で2日間の開催。
今日はその2日目。
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4・5号館の2ホールで催されている。IMG_71103

10時の開場に合わせて、
多くのビジターが来場する。

コロナが明けて、活気を呈している。
地方産品が数多く出店している。
これが重要な点だ。
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アメリカのFMIのフェアは衰退した。
入口にコカ・コーラとネスレが、
ドカンとブースを構えていた。

こんな世界的な食品メーカーの展示は、
それぞれが独自にやればいい。

営業マンも数多くいて、
それぞれに販売戦略を展開する。

しかし中小生産者や中小製造業者は、
それができない。

だから展示会に出展して、
一堂に会して商品をお披露目する。

ドイツ・ケルンのアヌーガ、
フランス・パリのシアル。

どちらもそれが最大の目的であり、
最大のメリットである。

ヨーロッパの村々から、
生産者・製造者が商品を持ち寄る。

それが「市」である。

食品フェアは「市」なのである。
FSSFはそれを目指さねばならない。

私はセミナー控室。

今日は4講座のうち、
3講座に登壇する。

第1講座は中村彰宏さんが講演。
㈱サニーマート社長。

私はそのインタビュアー。

二人で最後の打ち合わせ。
話は弾む。
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セミナーは10時半にスタート。

テーマは
「スーパーマーケットは生活密着産業だ!」IMG_71003

サニーマートは1961年創業。

高知県と愛媛県でスーパーマーケット23店舗と、
FC店8店舗を展開する。
代表的なローカルチェーンだ。
さらにとくし丸26台、
ローソン高知高知蔦屋書店なども経営する。
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はじめに中村さんが、
サニーマートの経営と、
取り組みを20分ほど紹介してくれた。IMG_71023

会場には多くの聴講者。
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それから地域密着と生活密着、
人材育成、店舗づくり、
商品開発、経営哲学、
未来のスーパーマーケット。
さまざまなテーマで結城義晴が質問。IMG_70983

中村さんは一つひとつ真剣に考えながら、
ゆっくりと論理的に答えてくれる。IMG_71153
経営に関しても、
よく考えながら、
論理的に組み立てているのだろう。

既存の考え方に対して、
反骨の精神をもつ。

それがサニーマートという会社に、
独特のポジショニングを与えている。

中村さんの話はとても良かった。
会場の皆さんから大きな拍手をいただいた。

終了後も多くの方から良い講演だったと、
お褒めのことばをいただいた。
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中村さんは自分に対して、
誠実な経営者だ。
それを改めて実感した講演だった。IMG_E71173
ありがとうございました。

第2講座は、
結城義晴のアメリカ報告。

日本食糧新聞社会長の今野正義さんから、
直々のご要望で登壇。
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COVID-19を経て、
アメリカ小売業は大きく変わった。
どのように変わったのか。

ウォルマートやクローガーなどの事例を、
スライドを映しながら解説した。
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日本の小売業が学ぶべきことは多い。
それをそっくり真似るというわけではない。
その考え方や論理性を学ぶことは、
本当に有益である。

9月12日発刊の新著を紹介した。

手に持っているのは白焼き校正。
表紙のゲラでくるんで持ち歩いている。
発刊したらぜひ、
手に取ってみてください。
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60分の講演だったっが、
5分ほどオーバーしてしまった。
それでも語り足りない。
しかし65分でダイジェストした米国小売業。
逆にわかりやすい整理になったかもしれない。

ご清聴に感謝。
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㈱マツモトの皆さん。
今年5月の商人舎US研修に参加してくれた。
そのメンバー全員が聞いてくれていた。

私の隣の松本隆文会長。
「整理と理解が深まった」と言ってくださった。IMG_71313
マツモトは米国から戻って、
大きく変わりつつある。

「成果を出せ!」
私は励ましつつ、言った。

第3講座は㈱斗々屋の梅田温子社長。
テーマは、
「ゼロ・ウェイストスーパー”斗々屋”の取り組みについて」IMG_71333

ゼロ・ウェイストとは、
「ごみをゼロにする」ことを目標に、
できるだけ廃棄物を減らそうとする活動。

それをスーパーマーケットで取り組んでいる。
時代は変わりつつある。

セミナー最終講座は、
パネルディスカッション。

ディスカッションテーマは
「2023スーパーマーケットの攻めの経営・守りの運営」IMG_71383
パネラーは鈴木國朗さんと新谷千里さん。
鈴木さんはアイダスグループ社長、
新谷さんはサミットリテイリングセンター代表。

私はコーディネーター。

新谷さんが、
どちらかといえば「守りの運営」を担当。

指導先の成功事例を紹介しながら、
営業利益を向上させる核心ポイントを説明。
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ノウハウの詰まった説明スライド。
会場の皆さんには私から、
スマホでの撮影を許可した。
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無駄な作業をなくすだけで、
営業利益は上がる。
それを徹底していない企業や店が多い。

新谷さんは日々、その無駄との闘いをしている。
だから説得力がある。
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鈴木さんは「攻めの経営」の、
ベースとなる考え方を語った。
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鈴木さんは「基礎と基本」の徹底こそ、
攻めの経営であると提案。
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そのあと私も具体的な提案をした。
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月刊商人舎2月号の「凄い売り」の特集から、
攻めの経営の事例を紹介。

ハレの消費とケの消費。
コモディティとノンコモディティ。
禁欲円と享楽円。

そのうえで「ハレの方程式」の条件を説明した。
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「守りの運営」は即効性がある。
しかし「攻めの経営」は時間がかかる。
けれど「守り」だけでは将来はない。
守りと攻め。
これもトレード・オンであり、
「両利きの経営」である。

結論はここにある。
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2日間にわたって開催されたセミナー。
すべてのご清聴に感謝したい。IMG_71633
会場には多くの友人が駆けつけてくれた。

㈱関西シジシーの国府大三さん。
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㈱天野水産社長の天野裕識さん。
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オフィスのうみ社長の能美芳祐さん。
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最後に控室で、
パネルディスカッションの三人踏み。
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セミナーは大成功だったと思う。

私自身の講演やコーディネートは、
テーマが多岐にわたる。

それらに対してすべて、
整理をつけつつ、語る。
それが私の役割である。

ご出講いただいた皆さんに、
心から感謝したい。

疲れきったけれど、
充実した2日間だった。

〈結城義晴〉

2023年09月06日(水曜日)

FSSF2023初日はハローデイ加治敬通社長と対談

大阪のホテルの窓から見える南港の大阪湾。
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今日はその南港のインテックス大阪。

フードストアソリューションズフェア2023。
略称はFSSF2023
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今日、明日の2日間、
このインテックス大阪4・5号館で開催。
3号館では外食産業フェアが行われ、
食品産業に関わる西日本の商業者が集まる。
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今年で6回目になる。

西日本の有力スーパーマーケット企業22社が、
副主催企業として名を連ねる。

その社長や経営幹部が参列して、
朝9時から開会セレモニー。IMG_70173

開会のあいさつは杉田尚さん。
主催の日本食料新聞社社長。IMG_7018

コロナが明けて、
今年も出展は過去最高となった。
500社600小間。
その出展企業の皆さんも参加。
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近畿農政局がフェアを支援。
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開会宣言は千野和利さん。
協賛の一般社団法人離島振興地方創成協会理事長。
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そして全員で記念撮影。IMG_7034

西日本を中心とした出展者が多い。IMG_7059

しかも各県別に小さな企業の出展が多い。
実にいい傾向だ。

地産地消の考え方を実行に移し、
そこから産業を振興させるためにも、
地域の食文化を守るためにも、
こうしたフェアの存在価値は高い。IMG_7086

副主催企業のトップの皆さんは、
10時の開会前に会場を視察。
千野さんが離創協のブース内容を説明した。
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出展企業の一押し商品を紹介するパネル。 IMG_6408-3

バイヤーたちがやってきて、
試食し、商談する。
やっとコロナ前の姿に戻ってきた。

㈱万代の阿部秀行社長も、
自ら会場を回る。
一つひとつ商品を吟味して、
価値ある商品を探す。IMG_E7037

会場の一角にセミナー会場がある。
商人舎は3年前からセミナー企画を担当。

私も4講座に登壇する。
すべての講座を裏の控室で聞く。IMG_7038

会場の席数も増えた。
多くの受講者が事前申し込みしてくれている。IMG_7050

初日の第1講座は、
みどりの食料システムがテーマ。
近畿農政局次長の佐竹健次さんが仕切る。IMG_7041

パネラーは、
山口農園社長の山口貴義さん。
もう一人が、
㈱平和堂の武藤貴信さん。
生鮮食品事業部青果課課長。
商人舎ミドルマネジメント研修会で、
S級の成績を収めた。IMG_7047

プライベートブランド「E-WA!」の開発や、
農産品の問題解決に関して、
詳しく説明してくれた。
現場からの報告はとても良かった。

第2講座のテーマは、
「関西の食文化とSDGs」
大阪・関西万博2025に向けた、
パネルディスカッション。

小山和彦さんはその万博事務局。
2025年日本国際博覧会協会機運醸成局企画部審議役。
万博キャラクターのミクシャクも登場。
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2番目のパネラーは、
西日本料理学校協会会長の北川潤さん。IMG_63893

そして石髙晃二さんは、
神戸国政調理製菓専門学校日本料理教授。
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最後に㈱コノミヤ社長の芋縄隆史さんが登壇。IMG_7052

地産地消やSDGsの考え方を話してくれた。
芋縄さんはフードバンクの事業を展開して、
スーパーマーケットを先導している。IMG_7055

最後に全員が登壇。
芋縄さんが締めた。
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関西万博へ向けて大阪マーケットは、
徐々に盛り上がってきている。

昼食のために事務局控室に行ったら、
森下留寿さんとばったり。
㈱ライフコーポレーション専務。IMG_7044

第3講座は、
㈱ハローデイの加治敬通社長。

講演を終えたばかりの芋縄さん(右)と、
講演前の加治さん、
さらに㈱サニーマート社長の中村彰宏さん。
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この3人はほぼ同世代。
明日は中村さんが登壇する。

そして第3講義がスタート。IMG_7066

加治さんに経営を語ってもらう1時間。
私はコーディネーターとして登壇。IMG_7069

コロナ下で決断した「良い戦略」の話は、
実によかった。
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先代から社長を引き継いだ当時、
「寝ても覚めても新しい試み」に挑戦した話、
ディスカウントストアとの闘いの話、
「三本指」の話も、
いずれもとても良かった。

私は「良い戦略と悪い戦略」の話でまとめた。
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加治さん、ありがとうございました。IMG_7079

初日最後、第4講座は小平昭雄さん。
惣菜サミット名誉会長。IMG_7083
小平さんは名誉会長となった。
まだまだ元気いっぱいだ。

月刊商人舎の最終校了と重なった。
控室で最後の原稿執筆や校正をしながら、
終日を過ごした。

終了後、早々にホテルに戻る。
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ホテルではJTBの面々と、
10月のスペシャルコースの打ち合わせ。
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さらに原稿を書いて、
最後の校正をして、
長いながい1日が終わった。
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「お疲れ様」と自分に言った後で、
あわてて訂正した。
「お元気様」

今日はハローデイの挨拶を忘れてはいけない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年09月05日(火曜日)

糸井の「面白いインタビュー」と小竹の「バラマキはやめよ」

今日は本来ならば、
月刊商人舎9月号の責了の日。

しかし全体に執筆と入稿が遅れた。
特集が1本と特別企画が3本。
例月よりも盛りだくさんの企画となった。

夕方、切り上げて、
新横浜から新幹線に乗る。

駅弁はこれ。
「米沢牛と鮭はらこめし」
㈱松川弁当店作。
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おいしかった。
キリン一番搾りも飲んで、
そのまま寝てしまった。

新大阪に着いて弁天町へ。
アートホテル。
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いつものホテルがとれなかった。
そこでここに2泊。
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大阪港の夜景。
海の近くにインテックス大阪がある。
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明日からFSSF2023。
フードストアソリューションズフェア。

今夜、原稿を書き上げて、
明日は山本恭広編集長に任せる。

助かります。

私は会場を巡って、
それからセミナーを全部聴講する。
セミナーには責任がある。

もちろん明日は、
㈱ハローデイの加治敬通社長の講座で、
聞き役をする。
FSSFSS
頑張ります。

ほぼ日の糸井重里さん。
毎日書くエッセイ。
「今日のダーリン」
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「対談とかインタビューとか、
たくさんあるけれど、
“おもしろいインタビュー”をやるには
“好奇心”が必要なんじゃないか、
と言った人がいて」

そこで糸井は考えた。
「他人には気づかれないようなところで、
その人が丁寧にやっていることだとかがあって、
それをしっかり見てますよ、
というのはあるなぁ」

「つまり、いいところを見てる人が
ここにいます、ということを
伝えることは多いです」

「ぼくが対話をするときって、
その人のことを尊敬したくて、
好きになりたくてたまらない
っていう気持ちでやることが
ほとんどなのです」

私も同じだ。

「だから、基本的に
好きな人としか話していません」

私も同じ。

「で、それは同時に、
いじわるな視線でもあるわけです」

「こういうことで困ったりしてないかなぁとか、
こんなことはだれにも気づいてほしくないなぁとか、
そういうことも、目に入っちゃうわけですから」

「でも、そういう
いじわるな視線というのも、
あるのはしょうがないのです、
好きだから見えちゃう」

「その目は、攻撃につかうと
武器になるのでしょうが、
妙な言い方ですが”愛”があると
お手伝いもなります」

その通り。

「”好奇心”と言えば”好奇心”なのですが、
“奇を好きな心”というより、
“貴が好きな心”かな」

「”貴方の尊さ”が好きなんだと思うのです」

同感です。

私も加治さんと、
そのように向き合います。

加治さんは1964年、福岡生まれ。
丁度ひと回り違う辰年で、
同じ福岡県人。

話は弾みます。

糸井。
「嫌いな人はどうするか?」

「嫌いになれないところを探します」

これも同感。

是非、聞きに来てください。
他の人たちではできない対談となります。

最後に日経新聞のDeep Insight。
コメンテーターの小竹洋之さん。
「バラマキはもうやめよう」

「政府は異例の低金利に安住し、
バラマキと批判されても仕方ない
財政出動を繰り返す」

「ガソリンや電気、ガスの
負担増を抑える補助金は、
その一例である」

その通りだ。

「国際通貨基金(IMF)によると、
世界170カ国・地域が22年に投じた
化石燃料関連の補助金は7兆ドルにのぼり、
20年に比べて2兆ドル増えた」

7兆ドルは約1000兆円だ。

「エネルギー価格の高騰にあえぐ
家計や企業に対し、
広範な支援策を講じるのは
日本だけではない」

世界中の国がやっている。

「だが脱炭素との整合性や
市場機能のゆがみを顧みず、
9兆円超もの予算を計上して
一律に補助し続けるのは問題が大きい」

「岸田文雄首相は9月末の期限を
安易に延長するのではなく、
支援対象を真の弱者に絞るべきだった」

「国の一般会計の総額は
過去最大の114兆円規模に膨らみ、
現時点で金額を明示しない事項要求も
際限なく広がる」

「今秋に編成する23年度補正予算とともに、
大盤振る舞いに終始する懸念は拭えない」

「大混乱を招かずに債務問題に対処した国は、
安定した金融環境を維持し、
適切なタイミングで財政引き締めに転じ、
経済を成長させることで目的を達した――」
バリー・アイケングリーンらの著書、
『国家の債務を擁護する』から。
9784296117079

フランス革命戦争後やナポレオン戦争後の英国、
南北戦争後の米国、
普仏戦争後のフランス、
そして第2次世界大戦後の主要先進国。

「財政再建の努力と
良好な経済環境がかみ合わなければ、
巨額の債務を整理できなかった」

「日本も危険な賭博に興じる
ギャンブラーであり続けるわけにはいかない。
少なくとも選挙向けのバラマキは
もうやめてほしい」

無責任なバラマキには腹が立つ。

それに岸田文雄首相は、
どう見てもギャンブラータイプではない。
賭博をしたら失敗するに違いない。

民間企業の経営では、
こんなことをやってはいられない。

バラマキはやめよ。
我々の税金だ。

〈結城義晴〉

2023年09月04日(月曜日)

ヨークベニマル「鮮魚トリチウム自主検査」の科学的態度

Everybody! Good Monday!
[2023vol㊱]

2023年第36週。
9月第2週。

細貝理榮さん。
第一屋製パン㈱名誉会長。

横浜まで来てくださった。

横浜高島屋のレストラン。
ホテルニューグランドのル・グラン。

ランチミーティング。
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第一屋製パンの「カイゼン」の物語。
トヨタのコンサルタント伊藤至さん。
五本の指に入る達人が、
集中的に指導してくれた。

実に感動的だ。

ありがとうございました。

今日は月刊商人舎9月号の入稿。
明日までです。

頑張ります。

いつもいつも最高の仕事をしたい。
そのために全力で打ち込む。

今週はFSSF2023。
フードストアソリューションズフェア。
水曜の6日と木曜の7日。
インテックス大阪。
FSSF2923
西日本の食品展示会。

是非、おいでください。

そのセミナー。
FSSFSS

私の出番だけ紹介しましょう。

9月6日水曜日は、
14時15分から、
「ハローデイの経営を語る」
加治敬通社長に登壇してもらって、
語り合う。

7日の木曜日は、
朝10時30分から、
「スーパーマーケットは生活密着産業だ」
㈱サ二ーマート社長の中村彰宏さんと対談。

その直後の11時45分から、
「アメリカ小売業のこの激変に学べ」
結城義晴の単独講演。

そして14時30分から鼎談。
「2023スーパーマーケットの
攻めの経営・守りの運営」
鈴木國朗×新谷千里×結城義晴。
鼎談は内容が深まる。
私がそれを引き出す。

ご期待ください。
主催者の日本食糧新聞社が、
セミナーの席を増やしてくれた。

それでも事前登録制で先着順。
FSSFS

お待ちしています。
そして私に声をかけてください。

最後に商人舎流通スーパーニュース。
ヨークベニマルnews|
鮮魚のトリチウム濃度の自主検査を開始

鮮魚のトリチウムを自主検査する。

茨城大学大学院理工学研究科に委託する。
鳥養祐二教授の研究室が確立したのが、
マイクロ波加熱法による迅速検査法だ。

その検査法を用いる。

福島第一原発のALPS処理水放出後、
中国の輸入中止などの問題が起こってしまった。

そこで福島県沖を中心とする太平洋沿岸の、
鮮魚のトリチウム濃度を測定して、
情報を提供する。

ALPS処理水放出によって、
風評被害が生まれている。
それを防いで地域の水産業を守る。

すでに8月24日から実施されているが、
来2024年3月31日までの期間に実施される。
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ヨークベニマルらしい、
実にいい取り組みだ。

ヨークベニマル十二章。
第七章は、
「おいしいことが絶対の条件。
品質と鮮度がお店の生命である」
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風評被害を乗り超えるためには、
科学的態度を貫徹することだ。

そしてそれを上手に伝えること。

日本政府こそ、
サイエンスを前面に押し出して、
そのインフォメーションを優先すべきだった。

残念ながらそれが足りなかったとすれば、
スーパーマーケットが代わりに行う。

できることは何でもやる。

科学と伝達。

商業の役割でもある。

では、みなさん、今週も、
科学的態度を忘れずに。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年09月03日(日曜日)

「私たちには、ストもございます」の社会志向コンセプト

いつものように、
書かなければならない原稿を抱えている。

それでもゆったりと日曜日を過ごした。

単行本を書き終えて、
一段落。

そんなにゆっくりとは、
していられないのだが。

「三越には、ストもございます」
1951年に流行した言葉だとか。

朝日新聞「天声人語」

私が生まれる前の年の暮れ。
百貨店史上初のストライキ。
三越の労働組合が決行した。

朝鮮戦争は、
1950年6月25日から1953年7月27日まで。

その真っ只中の年末。

歳末セール中で営業したい会社側。
賃上げや解雇問題で対立した労組。

会社側はアルバイトを雇って、
日本橋店など3店舗を開けた。

しかし労組がピケラインを張った。
客が入れない。

問屋は「入れないと手形が不渡りになる」

警察は「ピケを解かなければ実力行使する」と警告。

その周辺を平和運動の僧侶らが、
太鼓をたたいて回る。

72年前の朝日新聞の記事。
「デパートのストらしい風景」と書いた。

西武池袋本店のストと臨時休業。
〈abema newsより〉
seibunosuto

コラム子。
「大手百貨店では61年ぶりと聞き、
時の流れを感じた」

「ストがこれだけ珍しくなると、
その印象も世代で異なってくるのではないか」

「懐かしいと感じるか、
なんだこれはと思うか」

しかし朝日らしい。
「ストは憲法で保障された
労働者の権利である」

私もそう書いた。

「迷惑をかけるなどと思わず、
不当な扱いを受けたら交渉手段として
堂々と行使すれば良いのだ」

労働者の肩をもつ。

「私たちには、ストもございます」

組合の指導者たちは、
「スト」は戦術だから、
日常茶飯でやるものだ、
やれなければいけない、
と、組合員を鼓舞する。

私も若い委員長のころに、
そう言ったことがある。

経営者側は、
管理職や派遣スタッフを総動員して、
意地でも店を開ける。

なぜやらないのかと、
不思議に思う。

あっさりと「臨時休業」では、
それこそお客様にご迷惑をかける。

日経新聞の8月31日の記事。
「セブン&アイの誤算」

「グループの祖業であるヨーカ堂の有名なロゴは、
平和の象徴である”ハトのマーク”だ」

「である」が重なって、
ちょっと違和感のある文章だ。

「グループの祖業ヨーカ堂のロゴは、
平和の象徴”ハトのマーク”だ」

こちらの方がいい。

「だがとても平和とは言えない
約60年ぶりの百貨店ストライキが、
池袋という都内有数のターミナル駅で
起きてしまった」

先の天声人語とは、
違う受け止め方だ。

ストライキは「平和とは言えない」のか。

ストなどやれるのは、
世が平和だからだと思うが。

テレビに出てくる顧客たちも、
組合に対して同情的な声を発していた。

その日経新聞の「春秋」

「閉じたシャッターの前に組合員たちが並び、
“ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません”と
道行く人たちに謝っている。
強い日差しの下、長袖の白いワイシャツが
汗で腕に貼り付いていた」

「丁寧で低姿勢な語りかけは、
ストと聞いて連想する
往年のたけだけしい姿とはだいぶ違う」

「ひときわ目立つ横断幕には
“池袋の地に百貨店を残そう!”とあった」

「自分たちの雇用の維持ではなく、
職場が地域で果たすべき役割を
第一に掲げる」

「ストをした人たちも、
おとといはつらかったのではないか。
その熱意が今後の店作りに
生かされるよう願う」

労働者としての立場。
百貨店人としての立場、
商人としての立場。

その間にあって、
どう考えるか。

マーケティングコンセプトの発展段階。

第4番目に「顧客志向コンセプト」があって、
その次の5番目は「社会志向コンセプト」だ。

商人の立場は「顧客志向」だが、
“池袋の地に百貨店を残そう!”は、
社会志向である。

組合もストライキも、
社会志向コンセプトの中にある。

コンセプトが発展していることは確かだ。

〈結城義晴〉

2023年09月02日(土曜日)

71回目の誕生日の”I have a dream”と「幸福」

71回目の誕生日。

大げさに祝うほどのことでもないが、
それでもFacebookやMessengerで、
多くのお祝いの言葉をいただいた。

心から感謝したい。

喜寿の77歳、
傘寿の80歳、
米寿の88歳、
卒寿の90歳。

そして白寿の99歳となると、
これは大いに祝うのがいいだろう。

イオン名誉会長相談役の岡田卓也さんは、
1925年9月19日生まれで、
いま、満97歳。

2週間ほどで満98歳になられる。
来年の元旦で数え年99歳の白寿。

凄い。

失礼ながら「化け物級」と呼んで、
心から尊敬しているが、
最後に残った岡田卓也さん。

100歳が百寿、
108歳が茶寿、
111歳が皇寿となって、
120歳は大還暦。

ダイエー創業者の故中内功さんは、
大還暦の120歳まで生きて、
経営を続けると言った。

その心意気は必要だ。

そしていまや医学は、
それを可能たらしめようとしている。

今朝の計測。
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今日思ったことがある。
ウラジーミル・プーチンは、
1952年10月7日生まれで私と同年。
習近平は1953年6月15日で一つ下。

彼らよりも長生きして、
ロシアと中国の行く末を見てやりたい。

どうやら共産主義は、
民衆を愚鈍にするようだ。

カール・マルクスや、
ウラジーミル・レーニンは、
純粋にユートピアを目指したが、
そのことは知らなかった。

プーチンや習は、
それを利用している節がある。

しかし必ず破綻が来る。

私はそれを見なければならない。

ワシントンDC。
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リンカーン記念堂。DSCN0054-6-448x336

“I have a dream
that one day on the red hills of Georgia the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood”

私には夢がある。
いつの日か、ジョージアの赤い丘で、
元奴隷の息子と元奴隷所有者の息子が、
一緒に兄弟愛に満ちた食卓につくのです。

マーティン・ルーサー・キング牧師の言葉。
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今日、思ったことだ。

私には夢がある。
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そして中原中也。
「幸福」

幸福は厩(うまや)の中にゐる
(わら)の上に。
幸福は
(なご)める心には一挙にして分る。

(かたく)なの心は、不幸でいらいらして、
せめてめまぐるしいものや
数々のものに心を紛らす。
そして益々(ますます)不幸だ。

幸福は、休んでゐる
そして明らかになすべきことを
少しづつ持ち、
幸福は、理解に富んでゐる。

頑なの心は、理解に欠けて、
なすべきをしらず、ただ利に走り、
意気銷沈(しょうちん)して、怒りやすく、
人に嫌はれて、自らも悲しい。

されば人よ、つねにまづ従はんとせよ。
従ひて、迎へられんとには非ず、
従ふことのみ学びとなるべく、学びて
汝が品格を高め、そが働きの裕(ゆた)かとならんため!
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中也にしては最後がちょっと説教臭いが、
「徒然草」第百五十五段にある。
「世に従はん人は、
(ま)づ機嫌を知るべし」

世間に従って生きていこうとする人は、
まず時機を見定めることである。

中也はまずは世間に従え、と教える。

幸福は日常の中にある。
幸福は平和な心にある。

幸福は、休んでいる。
明らかにすべきことを少しずつもって、
幸福は理解に富んでいる。

私もそうして生きていこうと思う。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

2023年09月01日(金曜日)

二百十日と「千の天使がバスケットボールする」

9月に入った。
二百十日。

昨日はすごい日だった。

スーパーブルームーン。
1年で最も大きく見える満月。
それがスーパームーン。
1カ月に2度の満月。
こちらはブルームーン。

この二つが重なった。

トレード・オンのような現象。

このスーパーブルームーンは13年ぶりだった。
2010年1月30日以来。

次のスーパーブルームーンは、
2029年3月30日。

それまで元気でいたいものだ。

今夜の月は、
ちょっと欠けていた。
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バスケットボールWカップ。
日本がベネズエラに、
劇的な逆転勝利を収めた。

33歳の比江島慎が、
3ポイントシュートを6本決めた。basukeWc

順位決定リーグO組初戦。
世界ランク17位のベネズエラと36位の日本。

第3クォーターが終了して53-62。
9点のビハインドだった。

第4クオーター残り2分。
比江島の3ポイントが入って逆転。

日本中が湧いた。

トム・ホーバス監督。
東京五輪では女子チームを銀メダルに導いた。
それが男子監督となって、
最初のW杯。

「最後の方のプレーが次の試合は
最初からやりたいです」
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いい監督がいいチームをつくる。
いい社長がいい会社をつくる。
いい部長がいい部をつくる。
いい店長がいい店をつくる。

私は中原中也を思い出していた。
「宿酔」

朝、鈍い日が照つてて
風がある。
千の天使が
バスケットボールする。

私は目をつむる、
かなしい酔ひだ。
もう不用になつたストーヴが
白つぽく銹(さ)びてゐる。

朝、鈍い日が照つてて
風がある。
千の天使が
バスケットボールする。
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それから、
将棋第71回王座戦。
永瀬拓也王座に、
藤井聡太名人が挑戦。
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藤井がリードして終盤。
藤井曲線で終局を迎えるはずが、
粘りと受けの妙手連発で、
永瀬王座の逆転勝利。

藤井は八冠の総取りを目指す。
永瀬は永世王座獲得にかける。

どちらも負けられない。

藤井が初戦を負けて、
むしろ面白くなった。

私は月刊商人舎9月号の入稿。
「水産エコラベル」の記事を、
デザイナーに送るところまで完成させた。

仕事は充実。

今日もお仕事、
おまんまうまいよ。

〈結城義晴〉

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