結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年02月21日(金曜日)

ロピア2025NY研修修了/車中講義のEATALYとStew Leonard’s 

帰国の朝。

私の部屋のパティオ。IMG_0657 (002)

ザ・ニューヨーカーの30階。
毎日のようにここからマンハッタンの街を見下ろした。
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今日は快晴。
ビルの合間にハドソン川が垣間見える。
その向こうはニュージャージー州。
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ゆっくりと朝食をとって、
8時45分にロビーに集合。

佐藤博和団長と握手。
㈱スーパーバリュー取締役営業担当。
まだ44歳ながら、
プロパーで入社し精肉部門で頭角を現わし、
新店の店長を10店ほど経験し、
関西ロピアの立ち上げに参加し、
台湾出店で活躍し、現職。

今回も第3班と4班をまとめてくれた。IMG_0658 (002).jpg2

全員がバスに乗り込むと、
ジョンFケネディ空港に向けて出発。

社内では最後の講義。

この3日間に巡った店舗を、
ざっと復習するために、
企業ごとのマーケットシェアの表を説明した。
そして将来の日本の競争の変化を示した。

それから日本のチェーンストアランキング。
OICグループが今、どこに位置し、
2027年、2031年には、
どこを目指しているか。

それを自覚してもらった。

どんなビジョンも、
実現させるためにあるものなのだ。

Epilogue1の講義は、
ホスピタリティ。

スチュー・レオナードの「Our Policy」
Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 顧客はいつも正しい。

Rule2 If the Customer is Ever Wrong, Reread Rule1.
原則2 たとえ、顧客が間違っていると思っても、
原則1を読み返せ。
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これに対して、
イータリーの「Our Policy」
1 The customer is not always right
顧客はいつも正しいわけではない。

2 Eataly is not always right
イータリーもいつも正しいわけではない。

3 Through our differences, we create harmony
顧客とイータリーの差異が調和を創り出す。
20120831154549

私の発見。

どちらがいいと思うか、
バスの中で手を挙げてもらった。

スチュー派は2人。
他はイータリー派だった。

どちらも正解である。
21世紀にはイータリーの考え方が、
私たちの前に登場した。

面白い現象だが、
意義深いことだ。

さらに車中講義のEpilogue2は、
イノベーション。

「イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である。
それは科学的、技術的重要度ではなく、
顧客への貢献によって評価される」

ピーター・ドラッカー。

「イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである」

商売のイノベーションこそが、
最も強調されねばならない。

そのイノベーションの原理。
第一に機会を徹底して分析する。
第二に自分の目と耳で確認する。

ロピアのニューヨーク研修は、
自分の目と耳の訓練のためにある。

第三に焦点を絞り、単純なものにする。
第四に小さくスタートすること。

イノベーションは、
シンプルに小さく始められるものだ。

空港に到着する直前に、
最後の祈り。
ラインホールド・ニーバー。

「変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えください」

浅野秀二、富澤由紀子、
そして結城義晴。

ご清聴を感謝して、
講義を終わらせた。

私たち事務局は少し早い時間に、
JAL便で出発する。

だからJALのターミナルで降りた。
そこで、写真。
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団員を乗せたバスは、
ANAのターミナルに向かった。
ケネディ空港は広い。
両ターミナルの間は、
バスで5分はかかる。

私たちはチェックインを済ませて、
空港ロビー。
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2月6日に出発して21日に帰国。
この3人でずっと団員のお世話をした。
左から商人ねっとの工藤恵理佳さん、
商人舎GMの亀谷しづえさん。
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一方、第4班団員は、
ANAのロビーで最後の写真。
「また来るぞ!」
全員の意志が感じられる。IMG_0699 (002).jpg2

JALの出発ゲート前。
私はスクワット。
こちらに来てから、
毎日1万歩以上を歩き、
スクワットもずっと続けた。
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12時50分に乗り込んで、
午後1時、離陸。

ニューヨークの上空は雲に覆われていた。IMG_0673 (002)

晴れていればマンハッタンの絶景が拝める。
残念だった。
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2時間くらい経過すると五大湖上空。
湖面が凍っていた。IMG_0676 (002)

凍りついた巨大湖。IMG_0677 (002)

座席のテレビ画面の地球儀の映像に、
現在地が映される。IMG_0678 (002)

カナダ側は氷の平原だ。IMG_0679 (002)

太平洋上は晴れていた。
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機中ではインターネットをつないで、
ブログを書いた。

けれどGoogle Meetはつながらなかった。
㈱True Dataのオンライン取締役会には、
残念ながら参加することができなかった。
申し訳ない。

機中では何本も映画を見た。
最後は「ティファニーで朝食を」
冒頭のシーンは何回見ただろう。
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日本に近づくと、また雲に覆われていた。IMG_0681 (002)

雲の形は千変万化。
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15時間後に日本列島が現れた。
あの長い川は利根川か。IMG_0684 (002)

そして霞ケ浦。IMG_0689 (002)

日本の湖もいい景色だ。
その霞ケ浦に夕日が沈んでゆく。IMG_0691 (002)

まもなく東京湾。
こちらは巨大だ。

16日間の旅が終わる。IMG_0695 (002)

東京羽田国際空港。IMG_0696 (002)

管制塔が見えてきた。IMG_0697 (002)

2025OICグループNY研修、
無事、終わりました。

来年は10回目となる。
ロピア・カルチャーは進化しつつ、
貫徹されていく。

ありがとうございました。
すべての皆さんに感謝します。

ブログの読者の皆さんにも、
16日間のご愛読を感謝します。

〈結城義晴〉

2025年02月20日(木曜日)

第9回OICグループNY研修最終日の「人生相談」 

OICグループの海外研修。

第1回は2015年1月7日。
最初はロピアNY研修と称した。

1月と2月で180人。

それから2021年と2022年は、
新型コロナウイルスの感染拡大で中止した。

2023年から再開。
サンフランシスコに変更した。

そして昨2024年からまた、
ニューヨーク研修に戻した。

今回で9回目。
延べ1620人。

この間、ロピアは飛躍的な成長を遂げ、
OICグループと名称を変えた。

ずっと同じコンセプトと一貫した哲学で、
アメリカのチェーンストアをモデルにして、
ロピアの戦略を徹底的に教える。

その第9回目のOICグループNY研修も、
いよいよ最終日。

6時50分に会議室に集合して
いつものロピアの経営理念と7大用語。IMG_3006

リードは石野さん、兵庫三田店店長。IMG_3004

すぐに結城義晴の講義。IMG_3009

昨日までのチェーンストアの復習をしながら、
それらの企業とロピアの共通点を分析する。IMG_3011

そして商品問題。
コモディティ化現象とプライベートブランド。
ウォルマートのグレイトバリューと、
ナショナルブランドのオレオを食べ比べする。IMG_3012

最後は店舗問題。
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業種・業態、フォーマット。
ロピアはこのセオリー通りに蛻変をしてきた。
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そのカギを握る考え方が、
ポジショニングである。
ロピアはポジショニング戦略の企業なのだ。
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講義が終わると最後の視察へ。
マンハッタンを駆け巡る。

ウェグマンズ。IMG_3090
マンハッタン初進出。
アスタープレイス店。

ワナメーカー百貨店の跡の建物に出店。
1階は即食とチェックスタンド。
郊外型の1フロア店舗のフードサービス部門が揃う。
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その1階を突き抜けて、
店舗中央のエスカレーターで、
地下1階の内食ゾーンへ。IMG_3088

ウェグマンズ第一の各部門が現れる。
プロデュース・デパートメント。IMG_0499 (002)

右奥に「SAKANAYA」。IMG_0510 (002)

エイドリアンさんが待っていてくれた。IMG_3033

通訳は浅野秀二先生。IMG_3038

エイドリアンさんは日本の魚文化にほれ込んでいる。
「さかなや」に対する熱い思いを聞く。
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生のサーモンの刺身を試食させてくれた。IMG_3059

エイドリアンさんを囲んで写真。IMG_3055

さかなやのまな板にロピ太を飾ってくれた。IMG_0509 (002)

南下して9.11メモリアルパークへ。

駅舎のオキュラス。
ワンワールドセンターが後ろに見える。IMG_3111

サウスタワー、ノースタワー崩壊跡の慰霊のプール。IMG_3097

今日が誕生日の犠牲者の名前に、
白薔薇が飾られている。2

今日は氷点下。
晴天で景色は澄んでいるけれど、
ひどく凍えている。IMG_3101

最低気温はマイナス8度。
ここはそのくらいの気温だ。
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オキュラスで記念撮影。IMG_3106

再び視察。

五番街のイータリー。IMG_3113

入口のカフェで休息。IMG_3114

カプチーノとプチケーキ。
冷えた体に染み渡った。IMG_3115

店舗中央のホール。
ワインとチーズを楽しめる。
壁面にチーズショップ。IMG_0552 (002)

店内をぐるりと回る。
地元客や観光客でにぎわっている。IMG_3120

「市場であり、食堂であり、学校」
それがイタリア料理の店イータリーだ。
未来のコンセプトを体現している。

ハドソンヤードへ。
ホールフーズマーケット。
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エスカレエーターで2階に上がる。
迷路のようなレイアウトだが、
鮮魚と精肉は長い対面売場。IMG_0565 (002)

一番奥に青果部門。
ホールフーズの命ともいえる商品群。IMG_0568 (002)

豊富な品揃えのチーズショップ。IMG_3144

ランチ時だからカフェには人が多い。IMG_3145

私はセルフデリのスープと、
ウェグマンズで買い込んだ握り寿司でランチ。

この後最後の散策。

一気にアッパーウエストに北上して、
ブロードウェイ沿いのゼイバース。
たった1店舗ながら固定ファンに支えられて
マンハッタンで存在感を示す。IMG_3146

いい店に来ると思わずにっこりしてしまう。IMG_3149

2階のキッチン用品売場につながる階段スペースには、
プライベートブランドのグッズが陳列されている。
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ゼイバースのロゴ入りグッズのなかでは、
コーヒーカップが人気。IMG_3153

店舗の一番奥にコーヒー売場。IMG_0584 (002)

私はお目当てのコーヒーをゲット。
オリジナルブランド、
ブルーマウンテン、
コロンビアの3種類を購入。IMG_3159

買物をしてもうれしいと思わせる店だ。

5分ほど歩いて、
シタレラ。
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店舗の奥は圧巻の鮮魚売場。 IMG_0595 (002)

右側の入口から入るとニューヨーク・デリ、
左側から入るとミート。
ユニークないい店だ。

フェアウェイマーケット。
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マンハッタン型小型スーパーマーケットのキング。

「他にはないスーパーマーケット」。

青果店出身だから野菜と果物に強みをもつ。IMG_3160

惣菜はその店独自の味。
それがニューヨークデリだ。IMG_0602 (002)

フェアウェイマーケットから歩いて3分。
最後はトレーダー・ジョー。

地下1・2階の2層店舗。IMG_3181

1階からエスカレーターで入店する。IMG_3166

地下1階導入部は青果売場。
ミート、デアリー、そしてレジで構成される。
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売場中央に地下2階へ誘導するエスカレーター。IMG_3169

地下2階はベーカリー、グロサリー、飲料、フローズン。IMG_3172

トレーダー・ジョーのPBは9割を超える。
グロサリーに関してほぼ100%。IMG_3173

冷凍食品のPBは安くてうまい。
冷凍食品は最終コーナーに配置される。

そして上りのエスカレーターへと続く。
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地下1階の入口近くまでレジの行列。
スタッフがラインの最後で旗を掲げて示す。

レジは30台ほどあって、順番に割り振る銀行方式。
だから、会計は意外に早い。IMG_3168
マンハッタン第一の繁盛店。

午後3時なのに長い行列。
それでも顧客はやってくる。

トレーダー・ジョーにしかない商品ばかりだからである。
これもロピアが目指す目標だ。

ホテルに戻る。
タイムズスクエア。
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そしてホテルのそばのエンパイヤステートビル。IMG_0629 (002)

部屋に戻って仕事して、
夕方、再びイータリーへ。IMG_0651 (002).jpg2

屋上のルーフトップレストラン。
アルパイン。
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イータリーの経営。
イータリーの素材を使ったレストラン。

乾杯。
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実にうまいイタリア料理だった。
ニューヨークに来たら試してください。

タクシーでホテルに帰ると、
ロピアが用意したコミュニケーションルーム。
すべての研修会でスイートルームを借りる。
そこで試食をしつつ、議論をする。

団員から次々に質問が寄せられる。
それに応えていく。IMG_3202 (002)

浅野秀二先生と富澤由紀子さん。
富澤さんはもう専属ガイド。

ほとんどが人生相談。
富澤もずっと付き合ってくれた。
心から感謝。
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私も西友の創業者・上野光平さんや、
杉山昭次郎先生、そして荒井伸也さんに、
さまざまな相談をした。

みんな、丁寧に応えてくれた。

今、私がそれをしている。

知識商人を育てることが、
私の人生の目的である。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月19日(水曜日)

ロピア米国研修4班2日目「ニュージャージーのとんがり店視察」

疲労のピーク。 

朝6時50分、ホテル3階の会議室に集合。
すぐにロピアの経営理念と7大用語の唱和。IMG_2750

リードするのはロピアミ・ナーラ店の川島さん。IMG_2747

佐藤博和団長のあいさつ。
㈱スーパーバリュー取締役営業担当。
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佐藤さんはプロパーでロピアに入社して、
ずっとその中核の仕事を担っていた。
まだ44歳。

その経験に基づくスピーチ。
ロピアの本質を的確に指摘し、
そのうえでスーパーバリューのビジョンを語った。

実にいい話だった。

佐藤さんを若いころから知っているだけに、
その成長ぶりが本当にうれしかった。

そして結城義晴の講義。
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最初は「人間万事塞翁が馬」

そして商人の本籍地と現住所。
最初に入った会社が本籍地、
現在属している会社が現住所。

本籍地を大切にしつつ、
現住所を最高のレベルにしたい。

そしてニューヨークで学ぶことの意味、
OICグループとロピアが目指すところなど、
エッセンスを語った。
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そのあとはウォルマートの成長の理論。
米国チェーンストアとスーパーマーケットの体系。
これはロピアの若い人たちにも必須の知識だ。IMG_2768

講義が終わって、専用バスに乗り込むと、
「エッサ・ベーグル」の試食。
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福島道夫取締役が推薦するおいしいベーグル。
ホテルのすぐそばに店がある。
サーモンとチーズがたっぷり入っていて、美味
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ハドソン川のリンカーントンネルを通り、
ニュージャージー州へ。

そして、
トレーダー・ジョー。

いつ見てもカラフルなテーブルフラワーが顧客を迎える。
しかも安い。
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卵コーナー。
鳥インフルエンザが猛威を振るい、
卵は高騰している。
そのなかでトレーダー・ジョーは
ラージサイズ1ダースは3.40ドルで販売する。
そのほかの卵も他店に比べて半額。
驚くほど安い。IMG_2777

だからあっという間に売り切れる。
最後の1個を手にしたお客。
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私は少し疲れ気味。
そこでエナジードリンクを探す。
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富澤由紀子さんが選んでくれた。
富澤さんは現地ガイドで、
私にずっとついてきてくれている。
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購入してすぐに飲んでみる。
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ちょっとだけ飲む。
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ん~、ジンジャーテイスト。

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一気に飲む干す。
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トレーダー・ジョーではインタビュー。
ファーストメイトのNAIMさんと、
クルー・メンバーのNATさん。
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顧客が最優先であること、
従業員同士のコミュニケーションが大事であること。
それらを強調しながら店舗運営について話してくれた。
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記念撮影を頼むとノリノリ。
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ほかのスタッフも加わってくる。
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全員でOIC(オイシー)。IMG_2835

トレーダー・ジョーに感謝しつつ、
近隣にあるアマゾン・フレッシュへ。
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最初は「ジャスト・ウォーク・アウト」を採用した。
それをスーパーマーケットで展開した。
完全レジレス店舗。

しかし現在は有人レジと完全セルフレジ、
それにこの「ダッシュカート」の仕組みを使う。IMG_2840

団員を引き連れて、
富澤さんがダッシュカートの実演。IMG_2842

商品を手に取ってカートに入れると、
カメラと重量計で商品を認識する。
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途中でアマゾンのAI「アレクサ」の案内を試す。

その商品が売場のどこにあるのか、
商品に合うワインは何かなどを聞くと、
AIが答える仕組みだ。

音声認識が今一つなのか、
エラーが出たりして、意外に面倒くさい。IMG_2853

最後に専用ラインを超えると、
自動で会計処理される。IMG_2858

スチュー・レオナード。IMG_2862

ディズニーランドのようなスーパーマーケット。
ワンウェイコントロールの店。

急遽、スティーブ店長にインタビュー。IMG_2867

ホテルのレストラン勤務から転職。
スチューで18年のキャリアを誇る71歳。IMG_2870

いいインタビューだった。
詳細は店の紹介とともに、
月刊商人舎で報じよう。IMG_2898

店長を囲んで写真。IMG_2894

ウェグマンズ。IMG_2954

まずは記念写真。
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店舗導入部はトンネル状になっている。IMG_2906

そのトンネルをくぐると、
一気に市場のような青果売場が広がる。IMG_2931

郊外型の2000坪超の店舗。
ウェグマンズの良さがあふれている。IMG_2908

青果部門を過ぎると広大なチーズ売場。
世界中のチーズが品揃えされている。IMG_2916

水槽を設けた鮮魚売場。
女の子が水槽のロブスターに見入る。IMG_2924

名物の汽車の模型。
ロピアはこれを模倣した。IMG_0420 (002)

ファーマシーはレジ前の一等地にある。IMG_2933

グロサリーはEDLPの「HOT ZONE PRICES」。
必需品とPBをお値打ち価格で売り出す。IMG_2946

店舗右翼にはリカーショップを併設。IMG_2936

郊外型のウェグマンズ。
広いイートインスペースでランチをとり、
店を十分に見て回って大満足。

ミールソリューションの草分け。
ホスピタリティの最高峰。
それでいてEDLPと大容量パック。
ウォルマート対策もコストコ対策も怠りなし。

死角はない。

これまで、
その成長スピードの遅さだけが弱みと言われた。
しかしそれもクリアして、
続々と新店開発が進む。

マンハッタンにも進出して、
これまた不得意の立地もなくなった。

ほんとうに死角はない。

ウェグマンズから45分ほど南下すると、
ショップライト。IMG_2958

ショップライトはボランタリーチェーン。
その中でも最高峰の店。IMG_2959

高い天井とスポットライト、
腰高の木製什器。
導入部はインストアベーカリー。IMG_2960

青果売場と花卉売場。
キラキラした装飾で売場もピカピカ。IMG_2962

壁面の葉物の陳列も見事。IMG_2963

デリカテッセンブランドの「ボアーズヘッド」を導入。
ハムやチーズを切り売りする。IMG_2966
ボランタリーチェーンだから、
無駄に見える売場はある。
しかしそれがほかにないポジショニングとなって、
生き残っている。

最後にストップ&ショップ。
ロイヤルアホールド・デレーズUSA傘下、
ローカルチェーン。IMG_0435 (002)

青果部門はよく頑張っているが、
特長はない。IMG_0436 (002)

Something Special。
しかし何も特別なものはない。IMG_0441 (002)
コンベンショナル型の普通の店を見て、
とんがり店舗のことが良く理解できる。

それが私のやり方、教え方。

ニュージャージー州のとんがり店舗。
その視察を終えて車中講義。

最初に渡米した思い出話を披露。
そのうちに500人の視察団が、
トレーダー・ジョーに押し掛ける模様を想像して、
笑いのスイッチが入った。

変なモードに入って笑いが止まない。
エナジードリンクが効いてきた。IMG_2970

ハドソン川沿いのハミルトン公園で短い観光。IMG_2982

川風で寒いなかでも、景色は最高。IMG_0448 (002)

全員揃ってポーズ。
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マンハッタンに戻って、
チェルシーマーケットへ。
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独特の雰囲気をもったテーマ・フェスティバルセンター。IMG_0451 (002)

ナビスコ工場跡地を商業施設にした。
観光スポットでもある。IMG_2993

 

LiLacチョコレート。
1923年創業の、マンハッタンで最も古い、
著名なチョコレートハウス。
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ロブスタープレース。
店舗の改廃の激しい中で、
根強い人気を誇る。

鮮魚を販売するだけでなく、
オイスターバ―やロブスターバー、
そしてたちの寿司屋などがある。

寿司屋はネパール人の親方が仕切る。IMG_2998

ほぼ同じルートを巡って、
ほぼ同じ店を訪れる。

もちろん毎回、改善する。

ロピアとOICグループの社員の知見を、
統一するためだ。

しかし私たち事務局は4回も同じ店を見る。
そしてその変化を知ることができる。

その企業の迅速さを察知できる。
ほんとうにいい勉強になる。
ありがたいことだ。

そして私は講義でその変化を教える。

夕食は和食。

そのHenn na Hotelの恐竜。 IMG_0477 (002)

疲れは癒された。
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あとわずか。
力を振り絞って頑張ります。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月18日(火曜日)

OICグループNY研修/第3班から第4班へバトンタッチ

ニューヨークに来て12日目。

OICグループニューヨーク研修も、
いよいよ最終版。

今日は、JFK空港で3班を送り出し、
4班を迎える。

ホテルの前でバスを待つ間、
日課のスクワットを少し。
深く沈んで……。
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ゆっくり立ち上がる。IMG_2547

JFK空港までの車中で最終講義を行って、
ホスピタリティとイノベーションの総括。
最後は「自ら変われ!」と訴えた。

出国手続きを終えた3班。
記念撮影の指示を出す。
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3班のメンバーの充実した顔。
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宍戸班長、お疲れ様でした。
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1時間ほどすると4班が到着。
事務局全員が挨拶して、
すぐにウォルマートへ。
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今日は連邦政府が定めた祝日。
「プレジデンツデイ」。
初代大統領ジョージ・ワシントンと、
奴隷解放宣言を発布したエイブラハム・リンカーンの
誕生日を祝う日だ。

毎年2月の第3月曜日と制定されている。

週末3連休の最終日で、
ウォルマートも顧客でにぎわっている。
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ウォルマートの最強フォーマット「スーパーセンター」。
団員たちに売場で解説する。
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ジャガイモ10ポンド入りの大袋が6.18ドル。
1ポンド(454g)当たり61.8セント、
10ポンド(4.54キロ)の1袋618円。安い。IMG_2573

ミカン、レモンの単品量販の平台。
オレンジ、イエロー、レッドの、
カラーコントロール。IMG_2574

リンゴ、オレンジ、スイカの平台。
価格を大きく表示するだけ。
シンプルでわかりやすくて、
手に取りやすい。
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どんな店もお客が入っていると、
うれしくなる。
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グロサリーのエンド。
商品の入れ替え作業をしている。IMG_2582

スタッフに聞くと、
スマホに本部からの指示が届き、
それを参考にして陳列すると言う。
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この3連休を境に、
春の新商品提案に切り替える。
プロモーションコーナーでは、
バレンタインが終わり、
次のイースターに向けて、
準備が始まっている。
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棚に商品を一つ見本として置いておく。
スタッフはすきまに同じ商品を陳列して、
棚を埋めていく。
現物を使った棚割表だ。

ウォルマートはプロモーションに強い。
「早仕掛け、早仕舞い、際の勝負」に徹している。

ターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
ウォルマートのライバル。
ディスカウントストアと、
ハイパーマーケット(総合スーパー)。IMG_2649

天井を張って、Pタイルの床を採用する。
ウォルマートのスケルトンの天井、
コンクリート打ちっぱなしの床とは正反対だ。IMG_2670

客層はウォルマートよりややアッパー。IMG_2665

食品は絞り込んだ品揃え。IMG_2673

ベーカリーはセンターからの供給。IMG_2684

コーラも箱入り。
2リットルボトルは扱っていない。IMG_2682

売場の至る所でセールのPOP。
ウォルマートのEDLPに対して、
ターゲットはハイ&ロー政策をとる。
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女性をターゲットにビューティケアを強化。IMG_2671

ドラッグストアは直営をやめて、
CVSファーマシーを誘致する。IMG_2686

ターゲットはあらゆるポイントで、
ウォルマートとの違いを明確に出す。
それがターゲットのアイデンティティだ。

ターゲットの隣、
2週間ほど前に開業したリドル。
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ディスカウントのボックスストア。
ドイツのシュワルツグループが運営する。
ここも顧客が入っている。IMG_2632

イチゴの品質の確認のために購入するメンバー。IMG_2635

10ポンド入りのジャガイモは5.99ドル。
ウォルマートより安い。IMG_2645

リドルの特徴はインストアべーカリー。
焼きたてを提供する。
1個49セントのクロワッサンが人気。IMG_2638

アルディ。
ドイツ出身の最強のボックスストア。IMG_2687

価格志向の強まっているアメリカ。
低所得者層に限らず、
さまざまなお客が利用する。IMG_2691

団員たちはリドルとの違いを観察する。IMG_2694

アルディのチェックアウトは、
座って仕事をする。
だからスキャンも速い。
IMG_0339 (002)

ここでインタビュー。
マネジャーのジョンさん。
通訳は浅野秀二先生。
IMG_0331 (002)

座るレジのことを聞いたら、
嬉しそうにその優位性を語ってくれた。
IMG_0324 (002)

店内で全員の写真。IMG_0335 (002)

最後は、
ホールフーズ環境対策店。

ブルックリン市からの要請で、
このエリアの再開発の目玉としてオープンした。IMG_2721

3連休の最終日。
結構、顧客が入っている。IMG_2698

オーガニック・スーパーマーケットの最高峰。
アマゾン傘下になっても、
色あせることはない。IMG_2701

対面のミート売場。IMG_2704

40歳代のミレニアル世代以降の人々は、
子どものころからオーガニックになじんできた。
現在のホールフーズのメイン客層になる。 IMG_2713

店舗視察を終えて、
イーストリバーのほとりを散策。
そしてダンボ地区のブルックリン橋のたもとで、
記念撮影。
IMG_2728

風の強い寒い中、
今度は自由の女神を背景に写真。
IMG_2733

夕日にシルエットが浮かび上がる。
IMG_2724

到着して5店舗を視察。
それも凄い企業ばかり。

マンハッタンに入って、
ホテルにチェックイン。
ホッと一息。

7時15分に集合して、初日のディナー。
4つの班に分かれて、
それぞれに別のステーキハウスへ。

私はSmith & Wollensky steakhouse。
スミス&ウォレンスキーステーキハウス。 IMG_2736

クラムチャウダー、シーザーサラダ。
メインはご覧のポーターハウスステーキ。
サーロインとフィレの二つの部位を味わえる。
この1皿で2人前。すごいボリューム。IMG_2742

デザートはニューヨークチーズケーキ。
そしてカプチーノ。

しかし私はデザートの時間、
ずっと席に座ってうたた寝していた。

すみません。
疲れがたまっている。

けれど講義は手を抜きません。
頑張ります。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月17日(月曜日)

Lopia研修11日目「雨のマンハッタン」のとんがりフォーマット

Everyone, Good Monday!
[2025vol⑦]

2025年第8週。

マンハッタンの昨日は雪。
今日は雨。

ちょっとだけ気温が高い。

いつものように6時50分に会議室に集合して、
7時から結城義晴の講義。

はじめにロピアの経営理念と7代用語の斉唱。
IMG_2396

リードするのは副班長。
IMG_2394

唱和を終えるとすぐに講義。IMG_2401

どの班でも2日目の講義は、
競争の変質から説明を始める。
そして競争理論。IMG_2399

業種・業態とフォーマット。
コンバインによるイノベーションの方法。
図に書いて説明する。IMG_2408

ロピアは教科書通りに成長してきた。
業種の肉の宝屋藤沢店、
業態のユータカラヤ、
フォーマットのロピア。
そしていまOICグループ。IMG_2410
んなの力の結集が、
これを実現させた。

しかしまだまだだ。

これから本当の成長がある。
みんなに期待したい。

講義の後の最終日は、
マンハッタン島内の店舗を巡る。
しかし、あいにくの氷雨。
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まず、
ウェグマンズ。
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都市型のアスタープレース店。
百貨店ワナメーカーの歴史ある建物。
その1階と地下1階への出店。

1階は寿司やデリ、ベーカリーの即食ゾーン。
レジも1階にある。
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地下1階が生鮮三部門とデリ・チーズ、グロサリーなど、
内食需要に対応したフロア。IMG_2446

ウェグマンズ版EDLPの「HOT ZONE PRICES」。
グロサリー売場はコンパクトだ。
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お目当ての「SAKANAYA(さかなや)」。
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ここでインタビュー。
担当者のエイドリアンさん。
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通訳は浅野秀二さん。

日本の魚屋を導入した意図、
出店からの経緯などを話してくれた。
「日本の魚文化をアメリカ市場に根づかせたい」
エイドリアンの決意は固い。
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刺身と巻き寿司の試食を用意してくれた。
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全員、おいしくいただいた。
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エイドリアンさんは、
今年6月ごろに来日すると言うが、
ほんとうに楽しみだ。
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さかなやの前で全員写真。
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さらにチーズ売場でも試食をさせてくれた。
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担当してくれた二人がにっこり。
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ウェグマンズのホスピタリティに触れた。
心が温かくなる。

雨の降りしきるなか、少しだけ観光。
9・11の現場。
かつての貿易センタービル跡には、
鎮魂のプールがつくられている。
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2つのビルが崩壊した。
プールも2つつくられた。
IMG_0067 (002)

9・11の至近の鉄道と地下鉄の駅オキュラス。
ショッピングセンターになっている。
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心の中で祈りながら写真。
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ロピアのマスコットロピ太も。
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次の視察先は、
イータリー。
ニューヨーク1号店。
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マジソンスクエア公園側の入り口を入ると、
左側にカフェがある。IMG_2455

右側にはスイーツも提供するカフェ。
イートインスペースを増やした。
IMG_2456

食材を販売する横では、
その食材を使ったレストランやカフェが並ぶ。IMG_2460

パスタとワインを提供するレストラン。
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顧客は席についていつ。
パスタについて料理人が説明する。
上にミラーがあって手元がよく見える。
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イータリーのコンセプトは、
「買う、食べる、学ぶ」。
市場であり、食堂であり、
学校である。

このレストランは学校兼食堂だ。

店舗の青果売場側のレストランは、
料理教室そのもの。
顧客が調理実習をしている。
そしてできた料理を自分たちで食べる。
IMG_0087 (002)
イータリー1号店こそ、
そのコンセプトを貫徹している。

ハドソンヤードへ移動して、
ホールフーズ。IMG_2481

広いイートインスペースでランチ。
サラダやデリ、スープを買って、
オーガニックを楽しむ。

青果売場の平ケースは
「バレンタイン」から「FIRE UP ASIA」へ、
コンセプトを転換している。
IMG_2476
海老や調味料を展開する。

ホールフーズで満腹。

雨はやむ気配を見せない。
アッパーウェストのブロードウェイに向かう。
4店舗の散策型視察は急遽、
バスで移動して、歩く距離を短くした。
IMG_2483

ゼイバース。
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世界中から集めたチーズ売場。
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手づくりのデリ惣菜。
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ニューヨーク随一の魚の燻製売場。
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ここでスライスしてもらったサーモンの燻製を購入。
IMG_0121 (002)

珈琲は出店当初からの人気商品。IMG_2485

隣には直営カフェ。
エスプレッソを購入。
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バスで移動して、
シタレラ。
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オリジナルのニューヨークデリと魚が強い店だ。
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魚売場にオーナーのジョーさんのレシピ本。
「JOE Knows Fish」
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隣接するのが、
フェアウェイマーケット。
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青果店出身のスーパーマーケット。

マンハッタンの競争環境は、
特徴のない店の存続を許さない。
フェアウェイは青果部門が圧倒的に強い。
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多品種の品揃えとボリューム陳列は見事。IMG_2496

団員に解説しながら売場を見て回る。IMG_2499

フェアウェイ自慢のオリーブバー。
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レジ前でチーズの試食。
店は積極的に食べさせたほうがいいし、
顧客は積極的に食べたほうがいい。IMG_2507

徒歩でブロードウェイを2ブロック南下すると、
トレーダー・ジョー。
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地下1・2階の2層店舗。
超繁盛店。

いつもはごった返す店内も、
雨の日で客は少ない。
とは言っても、普通の店並みに顧客は入っている。
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青果売場導入部の柑橘類の大量陳列。
IMG_2521
空いていたので写真撮影をした。
月刊商人舎で公開しよう。

雨のマンハッタンの店巡り。
これにて視察はすべて終了。

私とともに語る浅野秀二先生。
IMG_0186 (002)

それを聞いて笑ってくれる第3班のメンバーたち。
IMG_0189 (002)

視察のあとはそれぞれの自由研修。
観光してもよいし、
復習で店を訪れるのもいい。
おいしい料理を食べるのも勉強だ。

思い思いのニューヨーク体験をしてほしい。

私たち事務局は夜、
マディソンスクエアガーデンを横目に、
コリアン街へ。
IMG_2533

1993年創業のWANJO。
韓国風BBQ店。

タイ人の給仕が付いて焼いてくれた。IMG_2535

肉厚のステーキ肉とショートリブ。
これはアメリカ牛肉の韓国バーべキュー。
実にうまい。
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プルコギは韓国式。
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ビールと赤ワインで肉を堪能した。
大満足の事務局の面々。
IMG_2542
雨が降ってもマンハッタン。

学ぶことができるし、
楽しむこともできる。

このゴッサムシティにお礼を言おう。
「ありがとう」

では、みなさん、14時間の時差で、
Good Monday!
(つづきます)

〈結城義晴〉

2025年02月16日(日曜日)

ロピアNY研修3班2日目の「雪のニュージャージー」

ニューヨークにやってきて、
10日目になる。

OICグループのニューヨーク視察。
第3班の2日目が始まった。

朝7時、いつものように、
全員でロピアの経営理念と7大用語の唱和。
リードするのは宍戸班長。IMG_2121

朝から声を出して元気よく唱和。
IMG_2124

初めに佐藤博和団長のあいさつ。
㈱スーパーバリュー取締役営業統括。IMG_2127

結城義晴の第1回の講義。
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OICグループのNY研修には、
中途採用のチーフが多く参加する。
あるいはグループ入りした企業からも参加する。
だからいつも冒頭で話すのは、
「商人の本籍地と現住所」。
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それから昨日の復習。
ウォルマートとターゲット、
アルディとリドル、
そしてホールフーズの環境店舗。IMG_2143

第3班となって3回目の講義。
話し込んでいると脱線が多くなる。
それがまた面白いらしい。IMG_2144

それでも全力投球。
元気いっぱい。IMG_2141

最後にウォルマートのPBとNBの食べ比べ。
そのうえでPBの体系について講義する。IMG_2148
最後の最後は、
バリュー・エンジニアリング。

9時に講義を終わらせると、
専用バスで視察に向かう。
今日はハドソン川の向こう側、
ニュージャージー州を巡る。

まず、トレーダー・ジョー。
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土曜の朝の顧客が次々にやって来る。
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壁面のイラストはセロリを運ぶトラック。IMG_9931

今、卵が高騰している。
トレーダー・ジョーは12個入りパックを
3.98ドルで販売する。IMG_2154
陳列した途端、お客が群がる。

IMG_2153

クルーメンバーのロビンさんにインタビュー。
さっき、卵を補充していた人だ。
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27年間の企業勤務から、
トレーダー・ジョーへ転身。
「今が一番幸せだ」と語る。
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団員からの質問にも丁寧に答えてくれた。
ダンさんを囲んで。
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近隣のアマゾンフレッシュ
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アマゾン・ドットコム直営のスーパーマーケット。

手に取ってそのまま出ていく、
「ジャスト・ウォーク・アウト」の店だった。
つまり「アマゾン・ゴー」の大型版。

しかし現在は有人レジと完全セルフレジ、
それにこの「ダッシュボード」の仕組みを使う。
IMG_9936

ダッシュカートは、
セルフレジ機能を搭載したスマートカートだ。

顧客は事前に、
アプリをダウンロードして、
決済情報を登録しておく。
そのうえで来店した時に利用する。

使い方を実演してくれたのが、
現地ガイドの富澤由紀子さん。
IMG_2184

顧客は棚の商品を手に取って、
カートに入れるだけ。
カートに搭載されたカメラが、
自動的にスキャニングする。
顧客はそのまま専用ゲートを通って出る。
これで会計が終わる。
IMG_9941
だし、利用している顧客は現在、
ほんのわずかだ。

この店は、ほぼすべての商品に、
電子棚札を採用している。
IMG_2187

プライム会員は割安に購入できる。
1.99ドルの商品が1.49ドルになる。IMG_2186

冷蔵ケースの中の商品も電子棚札、
IMG_2189

さらに随所に「アレクサ」による案内がある。
Amazonが開発した音声認識サービス。
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サービスカウンターは、
オンライン注文商品の返却口となっている。
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デジタル化されたスーパーマーケットは、
合理的ではあるがちょっと無機質。
トレーダー・ジョーの商売と対極にある。

スチュー・レオナード。
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これまたアマゾン・フレッシュとは、
対極に位置する店だ。
1980年代には、
「ディズニーランドのような店」と絶賛された。

低迷気味だったが、
久々にエキサイティングないい店を出した。

入口を入ってすぐに団員たちが、
カメラを向けて立ち止まる。
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その先にあったのがこれ。
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ボタンを押すとカウボーイ人形が歌ってくれる。

根強い人気のバナナ娘。IMG_9952

土曜日ともあって、子ども連れの客が多い。IMG_9955

牛とアヒルの着ぐるみで、
子どもたちを楽しませる。
IMG_9958

週末は至る所で試食を展開する。IMG_9964

チーズ売場でのパフォーマンス。
自家製モッツァレラチーズの製造。IMG_2236

伸ばして伸ばして。
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どや顔。
このあと、手でちぎって、
丸めて出来上がり。
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ワイン売場にも試飲ブースがある。
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週末の売場は、
エンターテインメントにあふれて大賑わい。
セルフレジには長い行列ができた。
IMG_9968

スチュー・レオナードを楽しんで、
皆、大満足。
IMG_2257

ウェグマンズ。IMG_2309

市場のような広大な青果売場。
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店舗の隅々まで、よく顧客が入っている。
IMG_0009

鮮魚の対面売場は2倍に拡げられた。
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専門店のようなインストアベーカリーとデリ。
対面ショップ売場が続く。
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一方でEDLPの「HOT ZONE PRICES」が展開される。
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グロサリー売場の至る所に、
「ホットゾーン価格」のサインがある。IMG_9991

クオリティが高くてお得なPB商品、
「Wegmans」を全面的に訴求する。
IMG_9995

店舗右翼にリカーショップが併設されている。
そこで佐藤団長と事務局がワインを購入した。
夜のコミュニケーションタイムのため商品調達だ。

この店はさらに、
本格的なハンバーガーを提供する
直営ショップ「バーガーバー」。IMG_2266

広くて雰囲気のあるイートインスペース。
IMG_2267

ネットスーパー用の出庫スペース。
壁面には冷蔵ケースを配置。
商品が積まれたカートがズラリと並ぶ。
IMG_2265

ウェグマンズの郊外型店舗は、
全需要対応型であることがよくわかる。
だから1店平均2000坪の売場面積で、
1億ドルを超える売上げを誇る。

7000坪のウォルマート同じくらいの販売力をもつ。

フリーウェイを南下する。
バスの中でも講義は続く。
雪が激しくなってきて、
視界も悪くなってきた。IMG_2370

ショップライト。
IMG_2339
約300店のボランタリーチェーンの旗艦店。

入口を入ってすぐの右手に、
処方箋を扱うファーマシー。
これで顧客を囲い込む。
IMG_0026

「セレブレーションステーション」。
オリジナルケーキを受注提供する。
生鮮やデリ、ベーカリーは、
多様なショップ形式を採用する。IMG_2310

青果売場では、
親子で働く二人の店員から声を掛けられた。
息子さんは日本語を勉強中とか。
IMG_2316

いい店や企業では、家族で働く人が多い。

チーズ売場の品揃えは豊富だ。IMG_2317

グロサリーは多品種多品目の品揃え。
そのうえローコスト運営。

主動線のプロモーションは投げ込み陳列。
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最後にストップ&ショップ。
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アメリカのごくごく一般的なスーパーマーケット。
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1200坪でコの字型レイアウト。
そこに対面売場を設けて、
一応、店づくりのトレンドを追っている。
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水槽にはロブスター。
しかし対面売場なのに、
従業員はいない。
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一部の形式だけウェグマンズなどを真似ても、
尖がった店にはならない。

全体に「特徴のないのが特徴」の店。
これがポジショニングのない店の典型だ。
全米の多くの店がこのコンベンショナル型である。

ニュージャージー州の
とんがり★こだわりの店を堪能して、
マンハッタンへ戻る。

最後は急遽、
チェルシーマーケット。
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ナビスコ工場跡を活かしたショッピングセンター。
観光スポットになっている。
IMG_0033

中核の店はロブスタープレイス。
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オイスターバーやロブスターバーがある。
その中でもお勧めは立ちの寿司屋。
ニューヨーク随一の鮮度と味と価格。
IMG_0030

もちろん魚介の販売もする。
IMG_0031

私はアウトレットショップへ。
ジャケットとコートを衝動買い。
IMG_2385

この店は入口にはいつも行列。
入場制限をしている。
IMG_2386
2日目はニュージャージー。
最後にマンハッタンのチェルシーマーケットを訪問。

楽しい一日だった。
ありがとう。
(まだまだ続きます)

〈結城義晴〉

2025年02月15日(土曜日)

ロピアNY研修3班到着/Walmart・TargetからSTKsteakまで

OICグループのニューヨーク研修。

ジョンFケネディ空港に、
第3班がANA便でやってきた。

同じ飛行機に乗っていたのが、
茨城県の㈱タイヨーの視察チーム。

率いていたのは鹿野定男さん。
鹿野オフィス代表。
IMG_1957

「いつもブログを見てます」
ありがとうございます。

早速、専用バスに乗り込んで、初日の視察。
今どこにいるのか、どこに向かうのか。
最初に必ず地図で確認する。IMG_1960-1

ニューヨーク市クイーンズ区、
ウォルマート。
やや小型のスーパーセンター。
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世界最大の小売業にして、世界最大の企業。
2024年1月期年商は6481億2500万ドル。
150円換算で97兆2188億円。

到着してすぐに全員で記念撮影。
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今日は14日の金曜日。
そしてバレンタインデー。
ほんとうによく顧客を集めている。IMG_1968

初めて見るアメリカの店舗。
ランチの買物も兼ねて、
自由に視察してもらう。
IMG_1975

ウォルマートの売り方の定石。
グロサリーのエンド陳列。
右がエブリデーロープライス、
左がロールバック。IMG_9788 (002)
エブリデーロープライスは、
基本的には1年間売価を特売価格にして変えない政策。
この写真のアイテムは年間通しで1.97ドル。
ロールバックはその特売価格から、
さらにメーカーと協力して、
凄い特売価格を出したもの。
こちらは13週の展開が基準だ。

もちろん商売だから例外は頻発する。

そのロールバックを主通路で大展開している。
インパクトのある売場だ。
IMG_9816 (002)

レジもご覧の通り、混んでいて行列。IMG_1969

ウォルマートはセルフレジを縮小した。
万引きが利益を圧迫するほどだったから。
だから、各レーンともに長蛇の列。

ウォルマートのライバル、
ターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
ディスカウントストアとハイパーマーケット。
IMG_9874 (002)
2024年年商は1071億1200万ドル。
150円換算で16兆円。

ブルックリンの東端に位置する商業施設。
ウォルマートと違いを出すために、
コーポレートカラーは赤。
店内デザインは赤を基調にする。IMG_2012

床はPタイル、天井を張って、
何から何までウォルマートとの違いを出す。IMG_2017

ターゲットはウォルマートとは違って、
ハイ&ロー政策をとっている。
つまり定価をつけておいて、
期間限定でディスカウントの特売をする。
IMG_9857 (002)

ターゲットの強みはアパレルのソフトライン。
ふくよかなマネキンも適度に配置。
IMG_2021

さらにふくよかなマネキン。
太っていることはむしろその人の個性で、
それが美しいものだという認識だ。
そんなメッセージが発信されている。IMG_2022

ターゲットと同じショッピングセンターで、
隣接して出店しているのは、
リドル。
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2週間ほど前に開業した。
ドイツ最大の小売業シュワルツグループ、
そのボックスストア業態。

売場面積はアルディの約2倍、550坪。
生鮮、ベーカリー、乳製品などの品揃えを豊富にする。
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プライベートブランドの比率は7割くらい。
ナショナルブランドの1位、2位は、
しっかり品揃えして価格勝負をする。
コカ・コーラの売場。
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ゲータレードとパワーレードを揃える。IMG_9838 (002)

店の奥の真ん中の売場では、
平台で売り切れ御免のノンフードを販売する。
IMG_9833 (002)

今回も店長のビクトルさんにインタビュー。
IMG_2001

ビクトル店長は、
リドルの品揃えの特徴と、
価格優位性を熱く語ってくれた。
もちろん通訳は浅野秀二さん。
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「隣のターゲットの価格調査を行っているのか?」
団員の問いには「ノー!」
ヘッドクオーターの調査チームが
価格を調べて対抗策を指示してくれる。

「彼らのほうが見に来る」と自信満々。
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店長を囲んで記念撮影。
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一方、リドルのライバル、
アルディ。

ドイツのALDI sud運営の、
小型ディスカウントスーパーマーケット。
リドルと同じ「ボックスストア」と称する。
全米で2300店舗ほどを展開する。IMG_2024

店内のサイネージも増えた。
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1万平方フィート(281坪)に、
1500SKUを品揃えする。
その95%はPB。
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その低価格はウォルマートをも悩ます。
厄介な存在だ。
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リドルがNBの1番手、2番手商品まで扱うのに対して、
アルディは絶対に欠かせない1番手ブランドだけ売る。
たとえばコカ・コーラやゲータレード。
そしてそれはリドルより安い。
あとはPB。
IMG_2030

ウォルマートとターゲット、
アルディとリドル。
それぞれのフォーマットの闘いと、
ポジショニングの違いを学んだ。

そして、一気にブルックリンの中心部へ。
ホールフーズ環境対策店。
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店に入ると風防室で、
バレンタインデーの切り花販売。IMG_2036

店内導入部の花きコーナーも、
スペースを拡げて展開。
IMG_2040
アメリカのバレンタインデーは、
日本とは違う。

女性がチョコレートをプレゼントして、
愛を告白するのが日本。

アメリカは男性が女性に、女性が男性に、
プレゼントをする。

その際、花は最重要アイテムとなる。

顧客がいつも以上に入っている。
アマゾンプライム会員などの、
ネットスーパー利用者も、
イベントのときには来店する。
自分の目で商品を見て買物をしたいし、
イベントに参加したいからだ。IMG_2042

だから平常日よりも商品在庫は多い。
それでも、スーパーボウル直前には、
お客が殺到して、欠品だらけになった。IMG_2049

「LOVE AFFAIR」をテーマに、
売場各所でバレンタイン提案。IMG_2050

ミートの加工場のガラスに貼られた、
プロモーションのキャラクター猫のシール。IMG_2059

チーズ売場の平ケースでも。IMG_2060

スイーツ売場ではスタッフが、
ハートのカチューシャを付けて場を盛り上げていた。IMG_2065

独自のポジショニングを築いたホールフーズ。
他の追随を許さない。

最後の最後にブルックリンの観光スポットへ。
「ダンボ」地区と呼ばれる。
ニューヨークで一番一古いブルックリン橋。
その向こうの摩天楼を背景に記念撮影。IMG_2087

夕景に浮かぶ自由の女神像。IMG_2074

再び自由の女神を背景に記念撮影。IMG_2083
満足のいく一日だった。

団員はホテルにチェックインしてから、
4班に分かれてステーキハウスへ。

わたしは1・5班の面々と、
ダウンタウンの「STKステーキハウス」へ。
IMG_9926 (002)

提供するのは、
ステーキ、クックテール、
ミュージック、ヴァイブ。
Vibeはスラングで「ノリ」。
ノリのいい店なのだ。IMG_9925 (002)

店内フロアに「DJ」がいて最新の音楽を、
大音響で流し続ける。IMG_9929 (002)

それでもステーキハウス。
しっかりしたコースを食べさせる。

第1コースの前菜はシーフード。IMG_2098

第2のコースは、
シーザーサラダとモッツァレラチーズのサラダ。IMG_2099

皆、楽しんでいる。IMG_2101

第3のメインコースは、
それぞれに厚切りのステーキ。
ストリップロインを頼んだ。
その後はスイーツプレート。IMG_2104

綿菓子をバーナーで焼いていく。IMG_2108

アイスクリームに焼けた綿菓子がまとわりつく。
これも美味。IMG_2113

大人気のステーキハウス。
夜10時半を過ぎてもまだ、
店の外に行列ができていた。IMG_2115

マンハッタンの大人気ステーキハウス。
最新トレンド満載の店に満足した。IMG_2117
フードサービス業だけでなく、
チェーンストアもスーパーマーケットも、
世界で最も刺激的なのが、
このニューヨークである。
(つづきます)

〈結城義晴〉

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