コンピュータリテラシー研究会の設立趣旨
商人舎コンピュータ・リテラシー研究会は、以下の趣旨により、
當仲寛哲氏をリーダーとして設立されました。
少し硬いのですが、全文をご紹介します。
<設立趣旨>
人々に豊かな暮らしをもたらし、人と環境が調和する世の中を作る。
これこそが商業の究極の目的であり、
商業が平和業であるといわれる所以です。
しかし、昨今の社会において、
本当に私たちは平和を実現できているのでしょうか?
世間を騒がす様々な事件は、暗雲の象徴です。
経済的な効率ばかりを追い続けた結果、
地域社会や家庭、職場や友人関係におけるコミュニケーションは、
大きく損なわれてしまいました。
社会が高度に複雑化し、
人々の目に社会の「仕組み」が見えにくくなりました。
隔離された人々は、自らの目的を見失い、
社会は混迷への道をたどろうとしています。
私たちはこの状況に危機感を覚えています。
私たちはもう一度原点に立ち返り、
社会のあり方について考える時期に立っています。
私たち商業人にとって、
地域社会と店、店員とお客様、店員同士の繋がりを見直し、
平和業としての商業に携わる意義をもう一度見直すことが必要です。
私たちはそのひとつの分野として、
コミュニケーションと仕組み=システムについて着目しました。
今や商業のイノベーションの重要な一端は、
情報システムにあると言っても過言ではありません。
商業人自身がコンピュータを知り、この技術を磨くことにより、
様々なコミュニケーションと仕組みの問題を解決することができるのです。
平和業としての高邁な精神を磨くと同時に、
商業人自身がコンピュータ技術に精通することが求められています。
私たちは、商業における情報技術の共有と向上を通じ、
人々の幸せと、社会の発展に寄与するため、
「商人舎コンピュータ・リテラシー研究会」を設立いたします。
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1.情報システムに対する意識の向上と統一
流通小売業経営における情報システムやコンピュータへの意識は、
企業によって大きな差が生じています。
情報システムを重視し、経営者が陣頭に立って情報戦略を練る企業がある一方、
その重要性に気づかないままの企業も少なくはありません。
後者は、売場に眠っている、お客様や商品の情報という宝物を埋もれさせています。
しかし、複雑化する社会において、会社とお客様の、会社と取引先の、
そして、会社と従業員の関係を円滑にするためにも、
情報システムへの理解は、これからますます重要なものとなることでしょう。
流通小売業の各企業が、情報システムに対する理解を深め、
さらなる発展をすることを私たちは願っています。
2.中立な立場での技術情報の交換
私たちは、情報システムに携わる人々が、
企業の垣根を越えてコンピュータの技術情報を交換することにより、
小売業の、小売業による、小売業のためのシステムづくりを目指します。
情報システムや企業戦略は各社各様です。
しかし優れたコンピュータ技術を共有することは、
小売業にとって大変有用なことと考えます。
具体的な目標のひとつとして、私たちは、
スーパーマーケットにおける「情報テクノロジー協同組合」の設立を掲げます。
中立な立場で議論を重ねて作り上げるこの試みは、
流通小売業におけるコンピュータ・リテラシーの底上げにつながることでしょう。
私たちは、上記の目標を掲げ、定例の勉強会などの活動を開始します。
企業の情報化について、そしてよりよい社会の実現について真剣に考えている、
流通小売業に携わる同志の参加を期待します。
気軽に門をたたいてください。
商人舎コンピュータ・リテラシー研究会
呼びかけ人(リーダー)
當仲 寛哲
※「リテラシー」とは、文字の読み書き能力のことです。
転じて「コンピュータ・リテラシー」とは、
コンピュータをはじめとするIT技術を使いこなし、
自分が必要とする情報を探し出し、
加工・編集する能力のことを指します。