【#699】懐かしい横浜ナポリタン
懐かしい横浜ナポリタン
イタリア料理のようで
日本料理のスパゲッティ
甘めのケチャップが決め手
お母さんの自慢料理です
ナポリタンスパゲッティは
イタリアナポリ風という訳です
でもイタリアにはこの味の
パスタはありません
これは日本風なのです
ですから現地のレストランで
注文しても通じませんね
その昔横浜の老舗ホテルで
創作されたレトロなメニュー
イタリア人もびっくりの
絶品スパゲッティなのです
つくるのは簡単だ?
なんといってもケチャップが主役
ソーセージの薄切りと
玉ねぎスライス
薄切りのハム
マッシュルームスライスを
オリーブ油で炒めて
ケチャップを加えて炒め
茹でたスパゲッティを加えて
さらに炒め上げれば
惣菜のパスタのでき上がり…
とはならない
えっなぜだ?
なんと時間が経つと麺が変化する
見た目は赤みが薄れ
まずそうに変化
誰も買ってはくれません
味も薄くなってまずい
お母さんの技術は完敗です
その理由はスパゲッティですよ
時間が経つと麺がケチャップを
吸い込んで色も味も薄くなる
麺の吸い込みの術なのだ
なんとかなりませんか?
★林廣美のワンポイント★
茹でたスパゲッティは面倒な素材です。うどんや蕎麦が伸びるように、スパゲッティも伸びるのです。困ることに伸びる時にケチャップの色や味を麺に吸い込んで薄くなるのです。
そこでプロの調理人はケチャップを多めに入れてフライパンを必死で炒め上げます。ケチャップは焦げやすいのでフライパンを手が痛くなるほど動かし続けます。惣菜部門ではとてもできませんね。
奥の手があります。それは「二度炒め」です。初めはスパゲッティとケチャップだけで炒めて取り出して冷まします。二度目にはハムなどの具とケチャップ、そして炒めておいたスパゲッティを入れて炒めるとキレイに仕上がり、長時間置いても色も味も長持ちします。おいしくつくれれば、儲かりますね。
<By 林廣美>