ラスベガスの地下に住む人々
砂漠の中に燦々と煌く不夜城ラスベガスは皆さまもよくご存知だと思いますが、その光の下にある漆黒の闇の中で、生活している人々がいることをご存知でしょうか?3年以上もラスベガスで暮らした私も、実はつい最近まで知りませんでした。つい先日、ホテル関係者との会食中にこの話を聞き、早速、ニュースなどを検索してこの事実を改めて知り、ショックを受けました。
以下のサイトを開き、そこにある映像を是非見てください。これは地元のテレビ局のニュース報道です。題名は“トンネルに住む人々”とあります。撮影用照明の為、映像では内部が良く見えていますが、実際は光など無い“闇の世界”なのです。
Youtube動画:ラスベガスの地下に住む人々 The Tunnel People
ネオンライトの下、洪水をコントロールするために市が造った4kmにも及ぶトンネルの中にあるアンダーワールド(地下世界)。内部にはトイレや、ゴミ捨て場まである。ここに暮しているのは、失業者、家を失った人、麻薬常用者など、社会からはじき出された何百という人々。昨今の長引く不況の影響でその数は増加しているそうだ。昼間は眠り、夜になると地上のカジノに出て、スロットマシーンに旅行者達が残していった、クレジット(残りの掛け金)を換金して稼いでいる。これが1日に平均で$50(約5000円)にもなるので、食べていくことは充分可能。時々、映画を見に行く余裕まであるそうである。ここで暮らしている男女のカップルは出来ることなら明日にでも出て行きたいと言ってるが、反対にそこでの生活をエンジョイしている男性もいる。
砂漠に雨が降ると、もの凄い鉄砲水が起こる。従って、鉄砲水対策用に造られたこのトンネルは危険と隣り合わせである。そのため、彼らは非常に密な連絡網を持っているそうで、このトンネル生活者にも社会とカルチャー(文化)があるのだと言い切る。
彼らの頭上には、砂漠に浮かぶ光の海に世界中から引き寄せられてきた、何億もの人々が歩いています。そしてほとんどの人は、私と同じく、その闇の世界を知らないのです。なんとも不思議で、恐ろしいことです。
1 件のコメント
すごいなーと思った。