Staying Alive 生きてます!
夏の休暇を利用して、
以前から興味のあった屋久島へ行ってきました。
“ひと月に35日、雨が降る”と言われるほど、
晴天に恵まれるチャンスの少ない島ですが、
幸いにも私の滞在中、雨に降られたのは最終日だけでした。
土地面積の9割が森という屋久島では、
江戸時代に杉を年貢として納めるために伐採が盛んに行なわれました。
そのため、森の中ではその際に倒された木や切り株を多く目にします。
通常、倒れた木や切り株の上に落ちる樹木の種が芽吹くことはないそうですが、
豊富な湿度と微生物が生息できる島では、
たとえ倒れてしまっても、新たな命が育まれる環境があるそうです。
今回は、知人の紹介で島在住の著名な写真家である
山下大明氏に話を聞くチャンスがありました。
山下氏いわく、「樹木に生息する茸らは夜になると自らが発光し、
虫に食べてもらって菌をひろげたり、
その葉が地面に落ちることで森が育つ」のだそうです。
茸が付く木々は照葉樹林といいますが、
建築素材には利用されないため役に立たないということで、
多くが杉に植え替えられ、数が減ってしまったそうです。
今は、照葉樹林のおかけで森が千年以上の命を守ってきた
ということが理解されてきています。
山岳ガイドさんが、至るところから溢れ出る
甘くておいしい水を汲んできて、
山の中で珈琲を淹れてくれました。
今までで飲んだ中で一番おいしかったと思います。
自然の恵みに感謝しました。
屋久島の旅を終えたあとは、
夏休みの2ヶ月を有機農家で働くために来日した息子と羽田空港で合流。
昨年から息子がお世話になっている
山梨市にある農業生産法人ホトトまで彼を送っていきました。
ここでは代表の水上篤氏を中心に
無農薬・循環型農業をベースにした様々なプログラムやビジネスを発信しています。
次世代の明るい未来を構築するために活動されています。
今年の7月末には最寄りのJR塩山駅の近くに
長年空き家だった古民家を自らの手でリフォームし、
完熟屋という農場直営の居酒屋をオープンしました。
ちなみに水上氏は以前、日本とニューヨークで建築士として活躍していたそうです。
規格が厳しい日本では形が歪なものや、
本来は食べごろである完熟した野菜や果物は
店頭には出せないので
処分することが多いそうです。
けれども農家直営の飲食店であれば、
収穫した青果を1つとして無駄にせずに、
一番美味しい状態で
お客様に食べていただくことが出来るのです。
まさしくエコであり、
地産地消のもっとも理想的なビジネスシステムですね。
さて米国に戻った私は、私用でラスベガスを訪れました。
最近は夏の日本を訪れるたびに非常に厳しい暑さを感じますが、
ラスベガスでは例年、6月~9月いっぱいまで、
連日40℃近い暑さが普通に続きます。
5分以上車を外に駐車する際は、必ず運転席に断熱シートをかけます。
これは車内が暑くなるのを防ぐためだけではなく、
熱されたハンドルで手をやけどすることがあるので、それから守るためです。
そして飲料用の水も何本か常備しておかないと、
熱中症や脱水症状になってしまうことがあります。
こんな酷暑のラスベガスにあるWhole Foods Marketで今回、
このようなプログラムを見つけて感動しました。
“地元のホームレスたちを厳しい暑さから守るため、
ケースやボトルの水を購入して寄付しましょう。
これは我々の地域を助けることになります!”
店内に設置された箱の中にはたくさんの飲料水が寄付されていました。
地域密着型の店舗や企業が、本当に行うべきチャリティの真髄を
見せられた気がしました。
今年初旬にサンフランシスコのダウンタウンにある
Rainbow Groceryという、従業員全員がオーナーとして働いている店
(Workers Coop)を訪れました。
ここでは他のCoop加盟店と共同購入を行なうことで
商品の価格を押さえています。
日本でいう生協に似た店です。
この店では使用済の食用油を引き取り、
市にリサイクル素材として提供する取り組みを行っています。
私が暮らすエリアにこんな店があったら、
必ず油をもっていき、ついでに買い物もして行くでしょう。
この夏は屋久島がきっかけとなり、
私なりにサスティナブル(持続可能性)と社会の取り組みについて
深く考えてみる機会を与えてられた気がします。
<By 五十嵐ゆう子>
1 件のコメント
今年は逢えませんでしたが、また近々お会いできるとよいです♪
お忙しいとは思いますが、近況ブログもお願いしまーす笑
フェイスブック。やめちゃったので(苦笑